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無効と取消:異議なき承諾をめぐる論点
- 無効と取消の違いについて分かりにくくなってしまった。
- 意思表示に関連して無効と取消しの論理的な根拠が不明確。
- 本人の利益や取引の円滑性を考慮し、有効な承諾として見る方が適切かもしれない。
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どんな意思にでも、法律効果を認める 訳にはいきません。 やはり、効果意思が存在し、それに対して 法律効果を認める、というのは意思主義を採る以上 当然的なことだと思います。 その意味で、詐欺脅迫を無効としないのは 理論的だと思いますが。 しかし、その理論を貫くと、妥当な結果が得られないことがあるので 色々と理論を修正したり、付加したりする訳です。 だから、御指摘の通り、理論というのは結局 妥当な結論を導く為の道具と言えます。 しかし、妥当な結果だけでは、法的安全性が損なわれ ます。 理論付けは、予測可能性を保障し、法的安全性を保つ 為のものです。 それで学者は色々と苦労する訳です。 簡明で説得力がある理論の構築が法律学の使命 であります。
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補足を拝見しました。「自説の添削」といわれると、私には荷が重く、どこまでお役に立てるか疑問ではありますが、私なりに思ったことを率直に書いておきます。少し失礼な表現になってしまったかもしれませんが、それは私の能力不足のためであり、ご容赦戴ければと思います。 1.全般的に表現が冗長。以下のようにまとめましたが、いかがでしょうか? 「本人の意思に基づいていない法律行為は、原則”無効”。しかし、”有効”か”無効”の2つの選択肢しかなければ、不都合が生じる場合があり、”取消し”という処理がされる。 詐欺又は強迫による取消しについて、意思の不存在を細分化して意思の瑕疵などと分析され効果が論じられるが、これは妥当な結論を導くために”一応の有効”である”取消し”という例外的な処理を導くための言い訳であって、形式的理由づけを求めたに過ぎない」 2.上記のまとめが正しいとして、「形式的理由付けを求めた」の具体的な意味が私には理解できませんでした。というのも、立法政策上の問題について言及しているのか、条文の解釈を問題にしているのか、それとも全く別の問題なのか、理解しかねました。 2.そもそも、これは何についての文章ですか?無効でも有効でもない、取消しという処理があることについての背景を説明(存在意義を抽象的に表現)したにすぎず、「原理原則から制度設計」したものとは到底思えません。 3.その他 >法律行為は、本人の意思に基づく効果を社会が許容できることを前提にして、法がその実現に助力する制度であると思います。 法律行為は制度の一種ですか?法律行為は行為の一種でしょう。 >本人の意思に係るものですが、たとえ有効要件を満たしていなくても本人がよしとするのであれば有効 制限行為能力者であっても、本人がよしとすれば、有効ですか?
お礼
論理明快な解答をありがとうございます。 1.につきましては、とても明瞭簡潔にまとめていただきましてありがとうございます。 これは、結構あるパターンかと思いましたが、No2さんのご回答により、今回の問題には必ずしも妥当しないのかと思いました。 2.立法政策上の問題について言及しているつもりでした。 2.確かに、適切な表現でなかったようです。 有効、無効、取消というのは、法律行為について書かれていますので、法律行為の趣旨から有効・無効・取消をどのように読解くべきかを考えてみました。 3. >法律行為は制度の一種ですか?法律行為は行為の一種でしょう。 法律行為制度というのは、法が人の意図するところの実現に助力する制度と聞いております。 勿論、行為の一種という使い方もすると思います。 (法律行為、準法律行為、事実行為等) >制限行為能力者であっても、本人がよしとすれば、有効ですか? 正確には、本人等でしょうか。
失礼ながら質問文を拝見し、混乱しているのはわかりましたが、何を回答者に求めているのかよくわかりませんでした。そのため、読んだ上での感想等を書いておきますが、求めている回答と異なるものであったら申し訳ないです。 1.一応質問である以上、どのような回答が欲しいのか明記すべきでは? →感想が欲しいのか、無効と取消しに関する参考文献を紹介して欲しいなど。 2.「無効については非常に論理的でありますが、取消しについては例外的に見えます」とあるが、正確に書けば、「●●という説明は、無効については論理的でありますが、取消しについては例外的に見えます」では? →詐欺又は強迫による意思表示が無効ではなく、取消すことに留まるのかについては、学説に対立があり、どの説についての感想・意見なのかわからないが、一応「全くの意思の不存在ではないこと、また取引の円滑性を考慮して一応の有効」とあることから、内田の民法によるところの、伝統的説明と思われます。 内田の民法によれば、 「詐欺及び後述の強迫は・・・効果意思そのものは存在している。しかし、その効果意思を形成する過程(動機の段階)に、他人の不当な干渉が加わるという欠陥(瑕疵)がある。もっとも、欺もう行為によって生ぜしめられた錯誤は、動機の錯誤であって効果意思の欠缺(不存在)ではない。そこで、詐欺・強迫の効果は、無効よりも弱い取消しにとどめたのである。 ・・・この理論は今日では・・・破綻が生じている・・・ 第1に、・・・効果意思の欠缺(不存在)と動機の錯誤との区別が現実には微妙だということである。・・・ 第2に、錯誤法の本来の目的が錯誤者の保護にある、ということから、無効の主張は本人の身からできる、と解したが、このように考えると、効果の点でも、錯誤と詐欺はあまり違いがなくなってくる・・・ このような破綻が生じた原因は、伝統的理論が、上述の意思主義、とくに、効果意思を意思表示の出発点とするという理論に拘泥した点にある。」 3.「絶対的無効の場合とは異なり、本人の問題(一部の利害関係者)であり、原理原則を貫くことよりも、本人を中心に考えるべきでしょうか。」 この文の意味をわかりかねますが、詐欺等による意思表示をした人A,詐欺者B,その意思表示を信じた善意の第三者Cがいた場合に、AとBの関係においては、Bが悪いに決まっているから、話は簡単。問題はどちらにも落ち度が無いAとCの利益調整でしょう。
補足
回答ありがとうございます。 頭の中と同様に、質問も分けの分からないものになってしまいご迷惑をおかけしております。 ご回答いただけないことも覚悟の投稿でした。 誰の説ということはなく、自分なりに原理原則から制度設計をするつもりで考えてみました。 そこで考え方に誤りがないか添削していただけるとありがたいです。 法律行為は、本人の意思に基づく効果を社会が許容できることを前提にして、法がその実現に助力する制度であると思います。 そして、有効要件を満たせば有効ですし満たさなければ無効ということで至極簡単な話になりますし、119条も論理的な規定であると思います。 しかし、妥当な結論を得るためには、事案によっては折衷的と言いますか、中間的な処理が必要であり、そのために編み出されたのが取消という制度ではないかと考えました。 つまり、妥当な結論を導くための説明装置ではないかと思います。 しかし物事は時系列的に進みますので遡及効を認めるというのは因果律に反するものということも出来ますので矛盾が生じないように十分な配慮が必要かと思います。 案件によっては厳密には有効要件は満たさないが満たしているのと同程度の効果を認めてもよい場合があるように思います。 しかし、社会的に許容できないものは該当しないと思います。 ∵法律行為の前提条件が欠落しているからです。 次に、本人の意思に係るものですが、たとえ有効要件を満たしていなくても本人がよしとするのであれば有効 にしてよいように思います。またこの場合には初めから有効であったとする(遡及効)のが本人の通常の意思であると考えられますし、もし遡及したくないのであれば改めて意思表示しなおせばよいように思います。 (第三者の不利益を招いてもよい理由はありませんので当然に第三者の保護については配慮しなくてはなりません) 意思の不存在を細分化して意思の瑕疵を編み出すのも、取消を持ち出して一応の有効を導くための言い訳であって、妥当な結論を導くための形式的理由づけを求めたに過ぎないのではないかと思い初めております。
お礼
回答ありがとうございます。 ご指摘により、思い違いに気づきました。 そうですね。詐欺・強迫については効果意思と表示が一致していますので原則どおり有効でよいのですね。 また、追認をした場合には表示の時から有効というのが論理的ですね。 問題にすべきは(条文上は明らかですが)取消しについて何故、遡及的に無効とするかでした。 これは論理の問題でなくて妥当な結論を導くためではないかと思いました。