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Irganox1010の用途について調べています。
Irganox1010という酸化防止剤について調べています。どのような商品に使用されているのでしょうか?色々調べているのですが、よくわかりません。知っている方がいたら宜しくお願いします!
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- homma-mon
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イルガノックス・テンテンの使用目的は,樹脂の酸化防止であることは,既に他の方がご回答になっています. テンテンが使われた製品としてどのようなものがあるかについて,補足します. 熱可塑性樹脂の成形品の殆どがイルガノックス・テンテンなイルガノックス 1076 などのヒンダードフェノール系酸化防止剤を微量含有しています.微量というのは,1000 ppm 程度.樹脂 1 kg に 1 g 程度の割合です.ですから,目に見えるものではありません. どんなものに使われているか,例示しましょう. タッパーウェアの身(ものを入れる部分)も蓋の部分も, テレビの外枠も. 車の内装のダッシュボードも. ABS樹脂製のスーツケースも. 目覚まし時計の外枠も. 灯油を溜めておく20リットル入りのポリタンクも. その灯油をストーブのタンクに移すポンプも. ポリバケツも. プラスチックスの雨どいも. プラスチックス製のブランコもメリーゴランウドもベンチも, そして,洗濯ばさみ(ピンチ)も. 熱可塑性樹脂も有機化合物です.空気中で高い温度に曝されますと,僅かながら酸化されます.ただ,「わずか」と言っても,場合によっては,樹脂に求められている丈夫さが損なわれてしまうこともあります.これを「劣化」といいます. 熱可塑性樹脂は,室温では固体ですが,熱をかけると液体になり,それを冷やすと,また固体に戻ります.加熱時は,液体と言っても,水のように流動性の高いものではなく,水飴のような状態です. この加熱による「水飴状態」のときに,型を使って,成形します.しかし,このとき,上述のように,酸化劣化してしまいかねません. また,室温で使用しているときにも,長い間には酸化劣化が進んでしまいます.直射日光に曝されると更に劣化は進みます.洗濯ばさみは太陽の光をしっかり浴びますね. 洗濯ばさみは,ポリプロピレンという熱可塑性樹脂で作られていることが大半だと思います. ポリプロピレンの製造技術の根幹は,ノーベル化学賞が授与されたすばらしいものであったのですが,その化学構造に由来して,酸化されやすいのです. そこで,ポリプロピレンには,それを製造した反応装置の出口で,直ちに,酸化防止剤を微量添加します.テンテン等のヒンダード・フェノール系,更に,1-2種類の酸化防止剤を併用することが定番となっているようです. それでも,太陽光線にさらされる洗濯ばさみは,長持ちはしない・・・ いや,もし,酸化防止剤を添加していなかったら,もっと短期間で壊れてしまうでしょう.では,防止剤をもっと入れれば? いや,微量とはいえ,酸化防止剤もタダではありませんので,費用が増します.高価な洗濯ばさみを長く使う人が増えれば,メーカーも考えることでしょうが,消費税込みで105円をはるかに超えてしまうでしょう.
- polymer1
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業界では「テンテン」と呼ぶ、非常にポピュラーな酸化防止剤です。 ナイロン樹脂やポリアセタール樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂・・・・ 非常に多くの樹脂に使われており、主に成形時の熱劣化を防止する用途で使われています。 一般の人が、直接 目にすることは、無いと考えてよいです。
お礼
polymer1さん、こんばんは。 回答ありがとうございました!! 助かりました。 「テンテン」は非常にポピュラーな酸化防止剤でさまざまな樹脂に添加されている事はわかりましたが、さらに先の用途(Irganoxを添加した樹脂やオイルが最終的にどういった形になっているのか)を知りたいのですが、どういったものがあるのでしょうか?? 度々申し訳ありませんが、もし良かったらまた教えてくださいm(_ _)m
お礼
homma-monさん お礼が一カ月も遅れてしまい大変申し訳ございません。 とてもわかりやすい回答ありがとうございました。 irganox1010は世の中の色々なものに当たり前のように使用されているんですね。 非常に勉強になりました。