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意地悪な診断
- 腫瘍学での生物指標開発において、抗EGFR処置の効率性の予測のためKRAS変異を用いることは成功的な一例である
- KRAS野生型の大腸がん患者において著者らは抗EGFR訳を処置したことに伴いKRAS変異クローンを検出した
- この研究では、一次および二次の薬剤耐性を同じ生物学的メカニズムが引き起こすことが示唆されている
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>(1)The use of KRAS mutations for predicting the effectiveness of anti-EGFR treatment is an example of successful, although imperfect, biomarker development in oncology, and also demonstrates how an understanding of cancer biology should inform drug development at an early stage of the procces. 「KARS遺伝子の突然変異を、上皮成長因子受容体阻害治療の有効性の予測に用いるのは、不完全だとはいえ、腫瘍内科学における生物マーカー開発の成功例となっている。またその突然変異は、悪性腫瘍生物学に関する知見を、薬剤開発の早い段階でどのように用いるべきかについても、実証している。」 上皮成長因子受容体(EGFR)は、上皮成長因子と結びついて細胞分裂を促進するもので、がん細胞表面では非常に多くなり、がん細胞が増えてしまうようです。それで、それを阻害する治療薬があるみたいです。 >(2)Both papers also present data from colorectal cancer patients whose tumours were classified, by biopsy, as KRAS wild-type at the initiation of therapy, but in whom the authors detected KRAS-mutant clones following treatment with either of two anti-EGFR drugs, cetuximab or panitumumab. 「また、二つの論文が共に提供しているデータは、治療開始時点では生体組織検査では野生型KRASに分類される大腸がん患者のものだが、セツキシマブ(抗EGFRキメラ抗体)とパニツムマブ(ヒト型抗EGF受容体抗体)による上皮成長因子受容体阻害薬の治療を続けるうちに、その二つの論文の筆者らはKRASの突然変異クローンの発生を見出した。」 >(3)These findings suggest that the same biological mechanism can drive both primary and secondary drug resistance, and that secondary resistance can arise when tumours are genetically heterogeneous, such that some cells can acquire a growth advantage during treatment. 「こうした発見が示唆するのは、全く同じ生物学的な仕組みが為し得るのは、最初と二番目の薬剤に対する耐性が持つとことであり、腫瘍が遺伝的に異質なときには、二番目の薬剤に対する耐性を持つことである。それは、ある程度の数の(がん)細胞が、増殖優位性を持ち得るということである。」 抗がん薬でがん細胞がいったん減っても、もともと耐性があるか、突然変異で耐性を得て生き延びたがん細胞が、適者生存の原則により、再び増殖する、といったところでしょうか。そうなると、既に使った抗がん薬では効果が期待できないことになります。 such thatは「であるような」という言いで、論文などで使われることがあります。 >(4)Another of Misale and colleagues' observations is also at odds with the existing-clone hypothesis. 「Misaleらの観察のうち、他の一つもまた、既存のクローン仮説と合致しないものである。」 A is at odds with Bは、「AがBと合致/調和しない」という意味になります。 >(5)However, the typical sites of KRAS mutations in tumour samples are codons 12 and 13, and codon-146 mutations have been described in less than 5 % of colorectal tumours. >しかしながら、腫瘍試料のKRAS変異の典型的な部位は大腸がんの5%未満でしか現れないコドン12、13そして146の変異である。 OKだと思います。 >(6)The existence of heterogeneous tumours and the evolution of diverse cancer-cell populations over the course of the disease, especially under the selection pressure of local and systemic treatment , need to be taken into account in both individual treatment strategies and drug development. 「疾病の進行過程での、ことに局所的及び全身的な治療による淘汰圧の下での、(遺伝的に)異質な腫瘍と多様ながん細胞集団の存在は、個々人の治療方針においても、新薬開発においても、考慮すべきものである。」 抗がん剤治療と薬剤耐性のいたちごっこは覚悟しておく、ということみたいですね。 (7)This pruning will provide selection pressures that favour the growth of cells that are present in very low aboundance, which will shift the behaviour of the tumour from that determined by the mutations present in the pruned branches to that specified by the biology of the now-dominant cell populations. 「このプルーニング(不要な選択肢を除去すること)により、極めて少ない数の細胞に有利に働く淘汰圧について、腫瘍の挙動を突然変異で(ランダムに)決定されることから切り離し、圧倒的多数の細胞集団についての生物学的に既知の範疇に導くことができるはずである。」 pruningは「剪定」なんですけれど、転じて選択肢の多い問題について、無駄な「枝」を刈り込んで、少ない「枝」の問題を考える問題解決手法の名前にもなっています。 突然変異は、いつどこで起こるか予測不能なので、「こうすればこうなる」が分かっている既知の生物学で考えられるようにするということでしょう。 (8)Primary tumours and their metastases are connected by mixture of different tissues, including cancer cells and supporting structures sush as stroma and blood besseles. 「最初期の腫瘍と、その転移は、様々な生体組織(の働き)が合わさる所に結びついて起こるのであり、それには、がん細胞と、それを介在する間質細胞や血管が含まれる。」
お礼
上皮成長因子受容体にくっついて悪さをするのがrasグループのKRASなんですね。 がん遺伝子の有名どころなのを恥ずかしながら初めて知りました。 (2)の followingは実験を続けるという意味にもなるのですね。いつも論文でfollowed by でに続きと順序的なもの指すという先入観から勝手に訳してしまってました。 素晴らしい日本語訳誠にありがとうございます。 初期の知見では野生型なのに実験を続けると変異遺伝子であることが同定されるというのがここでいいたいことなのですね。 such that で~であるようなという訳からし得るという訳がここではとても一致する訳になるのですね。ありがとうございます。 at odds with で一致しないという意味なのですね。oddsで奇妙なという意味合いがあるのは知っていたのですがconsistent withの反対語として解釈すればよいのですね。 抗がん剤治療と薬剤耐性のいたちごっこが上記の問題よりがん遺伝子がなくなってもがん原遺伝子の存在によってまた増殖してしまうリスクと向き合うとどうしてもそうなるということを謳っている文章が(6)なんですね!! supporting structures sush as stroma and blood besseles. でそれを介在する血管や間質細胞という訳本当にすんなりです。 がん細胞を運んでしまうのはほかでもない間質や血管ですからそれをここで改めて説明しているのですね。 本当に丁寧にご教授下さりいつもありがとうございます。