中学2年生でイオンの話はまだ習わないですかね?
余計なことを言って悩ませるといけないので、イオンの説明はしませんが、錆びる=酸化ではないことと、酸化=酸素と結びつくことではないと言うことは知っていても良いでしょう。錆と言ってもぼろぼろと崩れる赤錆だけが鉄のさびではないので、場合によってはある種の錆をわざとつけることによって、鉄を赤錆から守ることもできるのです。その良い例あがステンレスです。ステンレスは鉄謝無いだろ!と言われるかもしれませんが、ステンレスは鉄とニッケルとクロムと言う3週類の金属を混ぜて作ったもので、ステンレスの主成分は鉄です。そしてステンレスは錆びないのではありません。ステンレスは常に錆びているんですよ。ステンレスは表面に酸化によるとても強くて緻密な錆を作ることによって内部まで錆びることを防いでいるんです。ものすごく硬い丈夫な錆の膜ができているので、中のほうが錆びることはないと言う仕組みです。そして、このとても丈夫な膜を作るには水(水に限った話ではないですが)がとても重要な役目をします。カラカラに乾燥した場所でステンレスの表面を紙やすりで磨いて放置すると、普通の鉄のような赤茶色の錆が出てきます。実験としてはこれも面白いかもですね。
従って錆びることに必ず酸素が関係あるということでも有りませんし、酸性の物が必ずしも早く錆びると言うことではありません。
それから「水道水よりも浄水後の水道水のほうが酸化しやすいのはなぜなのか。」と言う問いは、問い自体に問題があるでしょう。浄水と言っても様々な方法があり、方法によっては浄水したものの方が錆びの進行を遅らせる場合もあります。たぶんこの設問を設けた方(先生かな)は塩素イオン濃度または溶存酸素のことを問題にしているのでしょうけれど、であるならば浄水器に通すではなく煮沸するまたは、汲み置きして1日程度放置したあととすべきでしょう。このことは先生に質問してみるのも良いかもしれません。
まぁ、質問の傾向から見るとエアらばれた液体が殆ど酸性を示すものであることから、出題者は酸性(酸性という言葉は酸素とは関係ありません。イオンの話は出さないつもりだったのですが、水素イオンと水酸基イオンの割合で水素イオンの数のほうが多い状態をいいます。酸素の数とは関係ありません)の溶液を想定して鉄の赤錆の進行を観察すると言う意図で出題されたとおもわれます。
錆びやすくさせる物質とはと言うことですが、レモン汁や酢のように明らかに酸性である場合と醤油やスポーツドリンクのように酸性でありかつ中性または酸性度はそれほどでも無いが電離しているイオンの数が多いもの、ほぼ水道水やコーヒーのように中性または弱いアルカリ性を示すものを選んでいるので。そのあたりをある程度意識しているかと思いますが、物質名となると水道水(次亜塩素酸ナトリウムなど、浄水所で使う薬剤や施設で異なる可能性が大きい)・スポーツドリンク(クエン酸・食塩など)・塩水(食塩)・レモン汁(主としてクエン酸)・酢(主として酢酸)・コーヒー(カフェインや焙煎で生じた炭化物。ただし焙煎の状態や抽出温度や放置した時間により不定)・浄水器(機種によりどの物質をターゲットにしているか不明であり、選択した意味が不明である)と言うことになります。
ここまで、結構として出題者に対して厳しいコメントを書いていますが、これは出題者を否定しているのではありません。私のように技術屋で生きている人間には無い制約(知っているのが当たり前、そんなことも知らないやつは要らないよということが言えない上に、教科書に出ていない高度(?)なことは教えてはいけないと言う、間の抜けた役人の始指導に従った結果でしょう。
なので、あなたがこの問題に興味を持ったのであれば、理科の先生にしっかりと教えてもらってください。ここでいい加減にするか、しっかりと基礎を学ぶかは「とりあえずの大学生と博士課程の大学生」の分かれ道かもしれませんよ。
お礼
丁寧な回答本当にありがとうございます。 私は、錆について研究することを簡単に考えていたため、この難しい問題にアタフタしています。 こちらの回答をもとになんとかちゃんとした研究報告がまとめられるよう頑張ります! 本当にありがといございました。