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中性で揮発性の緩衝液は?
酢酸アンモニウム以外で、中性で揮発性の緩衝液を探しています。 HPLC で使用する予定なので、10mM ~ 25mM 程度で適度な緩衝能を持つものがいいのですが 何かお奨めはありますか??
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酢安は本来の意味での緩衝液とは言えないのはその通りですが,生化系の液クロの溶離液としては多用されます. これがあるのとないのとでは,中性近辺でのpHジャンプの幅がえらく違ってくるので,純水よりはるかに安定したpHでの溶離ができるようになるからです.作業上は緩衝液もどきとして使います.そして,そういう業界では水系の溶離液を,成分に関係なく「緩衝液」「バッファー」と呼ぶ悪い習慣があります. 酢安が使われるのは,減圧乾燥で除去できるからです.逆にいうと,他にそれが可能な緩衝性の組み合わせがほとんどないから,緩衝液もどきとしての酢安が広く使われているのです. 他に可能性があるとしたら,炭酸アンモニウム系くらいしか思いつきません.炭酸水素アンモニウムか,それに少し酢酸を加えるかすれば,中性近辺の緩衝液 (ないし疑似緩衝液) として機能します.60度くらいに加熱すれば炭酸とアンモニアと水に分解するので,そのくらいの加熱が可能な系なら留去できるでしょう.常温では飛ばないのではないかと.
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- c80s3xxx
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緩衝指数とかを持ち出すまでもなく,酢安自体は本来の意味での緩衝液ではありません. ただ,動く場合も,6辺りより下にはなりにくく,8辺りより上にはなりにくいので,その範囲内にはおさまるわけです. 酢酸ナトリウムだと,下はともかく上は簡単に10以上まで飛んでしまうし,逆に塩化アンモニウムだと3以下まで簡単に落ちてしまう. それが6~8 (もちろん濃度によりますが) の範囲になるだけでもうれしいことはあるのです. イオン強度がある程度必要な場合とかもありますし,液クロ的にそれで問題がない場合に使えるわけです.
- nious
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#1です。 #2さん、補足を有り難うです。 pH=7の純水と比較した場合に、pH=7の酢酸アンモニウム水溶液は緩衝作用がある、と云う訳ですか。 「緩衝指数:β」と云う概念を用いてよく緩衝能を比較するのですが、 純水は最小で、β=ln(10)・([H^+]+[OH^-])=2・ln(10)・10^(-7) 濃度C(M)の酢酸アンモニウム水溶液は、 β=ln(10)・{[H^+]+[OH^-]+(CKa[H^+])/([H^+]+Ka)^2+(CKa'[H^+])/([H^+]+Ka')^2}=2・ln(10)・{10^(-7)+0.0057・C} βが最小の純水と比較すると、2・ln(10)・0.0057・C=0.026・C だけ緩衝能が高くなるようですね。 因みに緩衝指数(能)がかなり高い pH=1 の塩酸は、β≒ln(10)・[H^+]=0.23。 0.1M‐酢酸水溶液は、β=0.006。 同濃度の単なる酢酸水溶液より緩衝能は低い事になりますね。
- nious
- ベストアンサー率60% (372/610)
酢酸アンモニウムは緩衝作用を殆ど持たない筈。滴定曲線を見れば明らか。 何を根拠に云っているのか疑問だ。
お礼
参考になりました。 ありがとうございます。