VOAのWordmasterの最新記事ですが、最後のパラグラフがちょっと釈然としません。
http://bit.ly/fIHh0e
”The name was a bit of a stumper, and the problem with the name is that -omics ending comes from genomics. So that's the study of the human genome and how you can find out things about evolution or population dynamics by crunching lots of data and doing what's called genomics. And so the idea here is you could crunch lots of data about the history of culture and use those similar research techniques for what they call culturomics.”
「その名前はちょっと難問で、問題はゲノム学由来の-omics endingです。で、それが人間のゲノムの学び、さらに進化と人口のダイナミズムについて(たくさんのデータを噛み砕き、genomicsと呼ばれることをすることで)いかに理解するか、ということなのです。。。。そしてそのように、」ここから先がよく解りません。
「この考えーたくさんのデータを噛み砕くことができること(文化の歴史についての)そして同じような研究技術を使うこと、cultureomicsと呼ばれるものはそのためのものなのです」
意味はふんわり取れるのですが構造がよくわかりません。主に、for what の使われ方、here is をどう意味取るのかがわかりません。どうかよろしくお願いします。
記事を参照しました。全部は読んでないのですが,culturomicsという言葉に対する質問に回答した内容です。このculturomicsというのは造語で,culture+omicsという構造です。
さて,-omicsはどこから来たのかが問題だと話しています。
Genomicsという言葉の語尾をとったものだと説明しています。
次にGenomicsという学問は,こういうものだと説明しています。
そのため,culturomicsというのは,(genomicsがgenomeに関しての多くの情報をcrunchしてgenomics学と呼ばれることをするのと同様に)cultureのhistoryに関する多くの情報をcrunchして,(genomicsと)同様のresearch techniquesをculturomicsに使える,と回答しています。(補足すると,-omicsという語尾を用いた理由はgenomicsと同じようなことをculturomicsでやるからです,ということ)
[日本語訳はあえてつけませんでした。造語の過程もわかると思いましたので。もともと多くのアメリカ人もculturomicsという言葉をよく理解できていなく,confusedしているようです。]
文法的な部分ですが,
forは単に「~のため」でいいと思います。
The idea hereは「ここでの考え方は」ということで,culturomicsを参照しています。’here is’ ではないです。
for what ~についてですが,what they call culturomics で「culturomicsと呼んでいるもの」という名詞句です。(what's called genomicsと同じです。)
couldについてややひっかかる気持ちはわかります。単に程度問題の意味合いでいいと思います。Canを使っていないことからもかなり大ざっぱにぼかして話しているのが理解できると思います。(「genomicsをそのまま適用できるんじゃないだろうか」ぐらいでしょうか)
そしてこの文は会話なのであって,新聞などの文章とは違うということがわかればもともときちんとした文ではないというニュアンスもわかると思います。
Crunchという言葉もかなりmetaphorですよね。
the problem with the name is that -omics ending comes from genomics
この名前で厄介なのは,-omics という終わり方は genomics から来ているということだ。
And so 以下は,
the idea here で主語「ここで考えは」
is (that) SV. と that が省略されて,that 節が補語です。
crunch は「(コンピュータなどで)大量の数値計算をする,数値データ処理を行う」
for ~は use にかかるというより,techniques for ~とつながります。
この what は関係代名詞ですが,「もの」というのではありません。
what they call で「いわゆる」としてもいいのですが,
for (what they call) culturomics
のように,「culturomics のための」 とつながり,
culturomics を they call というないようで修正するために,for の
後に置く名詞を含む what をはさむのです。
「人が culturomics と呼ぶ学問のための」
what はそういう役割なので,実質上,culturomics が範疇に入る「学問」などと訳すべきもの。
とりあえず,for は「~のための」としておきましたが,
「俗に culturomics と呼ばれる学問の手法」と techniques につなげます。
「だから,ここでの考えは,文化史についてのたくさんのデータを処理することができるだろうし,
俗に culturomics と呼ばれる学問で使われるのと同じ研究手法を使うことができるだろう
ということなのである」
質問者
お礼
the idea here、『ここでの考え』となり、for what ではなく for;what they call...となることがわかりました!(ここでづまずいていました)wind-sky-windさんの丁寧な説明おかげで、とてもスッキリ理解できました!まことに有り難うございました。
1。 材料1
crunchは、コンピュータ用語で「高速計算する」という意味です。
また crunch numbers は、下記のように「計算する」という意味で、ここの使い方に似ています。
http://eow.alc.co.jp/search?q=crunch+numbers
材料2
for what they call 「いわゆる」という意味です。下記をご覧ください。
http://eow.alc.co.jp/search?q=for+what+they+call
2。構成
つなぎ: And so だから
主語: the idea here ここでの考えは
動詞: is だ
補語1: you could crunch lots of data about the history of culture and
補語1の主語: you あなた(=誰でも)
補語1の動詞: could crunch 計算できる
補語1の目的語: lots of data about the history of culture 文化史に関する膨大な資料を
補語1と2のつなぎ: and
補語2: use those similar research techniques for what they call culturomics.”
補語2の主語: (= you)
補語2の動詞: use 使う
補語2の目的語: those similar research techniques 同じような研究方法を
補語23に副詞句: for what they call culturomics. いわゆる ”文化計量学”にために
3。ざっとした訳
ここでの考えは、文化史について多くの資料計算をし、いわゆる文化計量学についても同様の方法を使うという考えだ。
お礼
sknuuuさんのおかげで、文の構造、訳が理解できるとともに、内容についての理解が深まりました(会話文の手薄な部分を把握するにはやはり内容の理解が大切だなあと思いました)無理に和訳せずに意味を取る、というやり方はいいですね!couldの使い方等もリアルな説明をいただき、ニュアンスを感じることができました。まことに有り難うございました。