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最近の日本語での「すごい」という表現についての疑問
- 最近の日本語は乱れていると言われて久しいですが、意味不明のものも多いですね。ところで、最近TVなどを見ていて老若男女に関わらず知識人と思しき人まで多用しているのが「すごい」です。私なんぞは「すごく綺麗」「すごく楽しい」と言ってきたし、現在もそうです。だから、この表現を聞くと違和感を覚えます。しかし、時の流れで「すごい」表現が定着しつつあるなとも感じます。
- 日本語の使い方は絶えず変化していくもので、新しい表現が生まれることはよくあります。特に若者言葉や流行語の影響が大きいですね。また、SNSの普及により言葉の広がりもより速くなっています。それによって「すごい」という表現も広まったのかもしれません。また、「すごく」を省略して「すごい」と言うことで、より短く簡潔な表現を求める傾向も関係しているかもしれません。時代の変化とともに言葉も変わっていくのは自然なことです。
- 具体的ないつからの話かは定かではありませんが、「すごい」の使用頻度が増えるのは比較的新しい傾向です。メディアやSNSの影響によって広まったように感じられますが、それがいつからかは明確にはわかりません。ただし、言葉の変化は常に起こっているため、今後も新しい表現が生まれる可能性は十分にあります。
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#3です。 別の角度からも…。 文化庁の平成15年度「国語に関する世論調査」報告の中盤「6.ふだんの言い方」の8つの筆頭に「すごい」が上げられています。 http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/yoronchousa/h15/kekka.html 「すごく速い」を「すごい速い」と使う人の比率は以下の通りです。 平成8年度で43.1(否:55.5)%、平成15年度で46.3(否:52.9)%。 興味深いのは、 平成8年度当時は16~19歳で75.6(否:23.6)%だったのが、平成15年度では70.8(否:29.2)%に減少して、 そのかわり、7年間の時代の推移に合わせたように、 20~29歳で63.8(否:35.5)%だったのが、平成15年度では72.9(否:27.1)%に増加していることです。 ここから更に、現在においては、その主流は30歳台に集中していると見込まれます。 全体では調査のなされた15年前ともさほど増えているほどではなく、その主流が各界の中心世代に移りつつあるので、ことさら目立って感じられる面も見逃せません。 その点、次の言い方の愛好者は「すごい」より<すごい>約半数ですね。 ・「腹が立つ」ということを,「むかつく」と言う ・「あの人は私より1歳上だ」ということを,「あの人は私より1コ上だ」と言う なお、昔の作家の文章にも次のような記述があるようです。 「可恐(おそろし)い光るのね。金剛石(ダイアモンド)。」(尾崎紅葉「金色夜叉」1897年) 「勿論、恋愛を骨子として書かれたものでも、凄いするどいものがある。」(宮本百合子「紅葉山人と一葉女史」1915年)
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- kine-ore
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詩人大岡信は、1970年春に「どうもまったくものすごく」という短文において、座談会の速記録などで発言者が「ものすごくいい」とか「誰々さんナンカのご意見では」などとあるのを目にして、実に「いやな言葉」でそれなりの人物がよくも平然と使えるものだとあきれるばかりだが、ところが、それが実は自身の発言記録であることに呆れ驚き、嘆きもし、何ともやりきれなくなるという自嘲文を記しています。 悪しき事態を形容する「物凄い」が、「ものすごくきれい」など良い意味でも使うようになったのは戦後から所得倍増インフレ時代期にかけてとされています。 「モノスゴく(物凄く)──は、一昔前の「トテモ」「トッテモ」に代る言葉。何でも、最上級の感じ、大げさに伝える時に使う。「電車がモノスゴく込み合ってね。」「モノスゴい恋愛をした。」」(「日本俗語大辞典」東京堂出版) ところが、若者言葉としては、既に戦前から「すごい」という言い回しが散見されます。 「ちょいと、どう! 私の足! 断然スゴイでせう?」(西尾信治「東京エロオンパレード」) その後も今日まで、「すげえ/すっげえ/すんげえ/すんごい」と言った風に、本来の連用修飾形での「すごく」が「すんごい」という終止形「すごい」のままでの連用修飾形として、それはもはや形容詞変化形ではなく、活用のない副詞的用法へと転位した形で蔓延するに至ったものでしょう。 その一般への影響と反映の時期として、週刊誌では1975年の記事があります。 「漢文はすごいよくできたね。」(「週刊朝日」) このように形容詞終止形の副詞的用法としては、既に「えらい」があります。 「えらく驚いた。」→「えらい驚いたんだよ。」 これは、連用形では「驚く」にしか掛らないのだが、「えらい」と終止形にて副詞用法とすることで、「驚く」という判断に関わる<言表事態>だけでなく、その後に続く「~んだよ」といった発話の態度である<言表態度>そのものにまで「えらい」という強調表明を及ぼしたいという、強意発語としての、ある意味で自然な流れとみなされます。 とまれ「霧子のタンゴ」の世代としては「とてもとてもとても」受け入れにくい趨勢なのでしょうね。 http://www.jttk.zaq.ne.jp/babpa300/aa3koudo/kirikonotango.html
お礼
いやいや、とても面白い話をありがとうございます。 「すごい」って言葉を多用する現今は可笑しいですね。 流行はスパイラルのように移り変わるということを聞いたように思います。 形を変え、繰り返し現れてくるとか。 そういえば、戦前「トンビ」というオーバーコートのようなものが流行ったらしいですが、戦後も時を経て再度流行したことがありましたね。 言葉も同じ、残るものは残るし、消えるものは消えていく。 歴史にゆだねるしかないようです。 いつの世も「今どきの若いものは・・」と言われるそうですが、「今どきの言葉」も一緒かもしれませんね!!
心理的にはすごいを程度を表現するためではなく、単独で使いたいからだろうと思います。あるものが非常に美しいと思った時、美しいことよりその程度に圧倒されて思わずすごいと言ってしまい、それに美しいをとってつけたような結果になるのではないでしょうか。
- cxe28284
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凄いって漢字だと書き言葉話し言葉はすごいでしょうか、 辞書では形容詞で文語ではすごし、すごくになっています。 形容詞凄い5段活用だとすごくは連用形ですごくなる。すごく楽しい(形容詞) すごく綺麗だ(形容動詞)が正しい言い方だと思います。 凄いは連体形で凄い人、凄い雨など名詞修飾に使われますが、 その辺が区別されてないのでしょう。 テレビでニュースなどどのように読まれているか気を付けてみます。
お礼
ありがとうございました。 確かに、その通りですね。 しかし、以前、と言ってもどのくらい前か定かではありませんが、このような言い回しをする人は少なかったと思います。 どうも方言からきているように思えるのです。 大阪の泉州あたりでは「ら」抜きが昔から常用されていたようですし、近年、方言が「かわいい」とかで全国的に蔓延(?)しているという話も聞きますから・・・ それとテレビのニュースでは、聞いたことはありませんがアナウンサーが個人的に話しているとき、「すごい」表現をすることがあります。 kaitara1さんの感嘆からの表現が定着したと言う説もあろうかと思います。 テレビを見ていると、それを多用している人でも、「すごい」ではどうしても違和感のある時は「すごく」と言ってますから・・・ いずれにしても、この現象は定着するのでしょうかね、イヤだな~!!
お礼
またまた、面白いデータをご紹介いただき、ありがとうございます。 言葉は世につれ、人につれ、と言われますが「まさしく」の感じがありますね。 ご紹介いただいたデータの中の「とんでもございません」と言うのは某女史が初めて使ったとか、当時はとんでもない使い方だとけなされたそうですが、今じゃ常套句になっているのでは・・・ 三階を「さんかい」と発音するなんて知りませんでした、たしかに、三階以外は濁りませんね。 その点では今の人の言い方に「いちゃもん(?)」をつけるのはどうか、と言われそうです。