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行列の正体がわかりません
高校を卒業して(理系)、春から大学に通う者です。数学の内容で、引っかかっていることがあります。 例えば、微分ではグラフの増減や凹凸を調べたり、積分では面積を求めることができます(詳しくはわかりませんが、物理学でも使うことがあると思います) しかし、行列は連立方程式の話が登場したと思いきや、点の移動の話が出てきたりで、行列がどういうものなのか全く掴めないです。 わかる方がいましたら、ご教授願います。
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行列の理論の当初の目的は、連立1次方程式を系統的に解くためのものでした(100元でも1000元でも同じように)。で、出てきた結果を眺めると、行列は線形関数として理解すれば良いのではないか?、という話になりました。 線形関数とは何か?ですが、とりあえず1番簡単な行列、y=axを考えます。y=axの傾きaは、1行1列の行列とみなせます。y=axを関数y=f(x)と表したとき、f(x+z)=f(x)+f(z),f(kx)=kf(x)という性質は明らかですよね?。 同じように、Aを行列,yとxをベクトルとして、y=Axを考え、y=Axを一種の関数と思って、y=f(x)で表してやれば、やはりf(x+z)=f(x)+f(z),f(kx)=kf(x)を満たします。だってそうですよね・・・、 f(x+z)=A(x+z)=Ax+Az=f(x)+f(z) (1) f(kx)=A(kx)=kAx=kf(x) (2) ですから。 (1)(2)を満たす、一般化された関数(大学では写像という言葉を使います)は全て、線形写像と言われます。なので行列とは、1次関数、それも原点を通る1次関数の、多次元への拡張になります。線形写像と行列は、厳密には同じではありませんが、ここでは同じと考えてOKです。 線形写像が何故重要かと言えば、1次関数は人間が厳密に計算でき、直感的にも理解できる数少ない関数だからです。なのでこれはがっちり理論化しとくべきだと、線形代数になります。 ところで、1次関数は直感的に理解できる、と書きました。y=axは確かにそうです。2次元平面に直線を1本引けば、その意味は明瞭です。そうなんですよ、直感的に理解できるのは、グラフを書けるからです。 y=Axはどうでしょう?。Aは2行2列でかまいません。xとyは2次元のベクトルです。まともにグラフを書こうとしたら、xの2次元とyは2次元分の、4次元の座標を想像する必要があります。その中に2次元の図形として埋め込まれた、y=Axの形を判断する必要に迫られます。・・・無理ですよね?。 そこで出てきた考えが、y=Axを、x→yという「点の移動」とみなそうという「ものの見方」です。これなら3次元まで絵に描けますし、4次元以上でも、Aの挙動がなんとか想像可能です。この「ものの見方」がじつは、線形代数の構築に非常に役に立ちました。 高校数学には、大学の見慣れぬ「概念」や「ものの見方」に、高校生を慣らすという目的は、確かにあると思います。そこで全体の関連は伏せておいて、トピックだけを語るという傾向も、確かにあると思います。だからわかりにくいのかも知れません。 個人的に重要と思えるのは、線形代数と大学の微積の関係です。微分って、関数を1点で1次関数化(線形化)する事だと思いませんか?。微分可能なら接線を引けますから。関数の極大,極小を調べるとき、導関数の符号を頼りに、傾き0で極大,極小を判断しますが、結局これは、接線の情報から引き出される結果です。ぐにゃぐにゃ曲がらない1次関数は、「理解できる」んですよ。 そうすると次のような手順が想像可能です。関数y=f(x)(もちろん多変数)を微分して1次関数化し、線形代数の(1次関数理論の)全面的なバックアップのもと、導関数を行列とベクトルで表して調べる。 このような意識を持っていると、陰関数定理の内容などがピンと来ます。陰関数定理は、大学の微分の山場で、「意味良くわからん」でも有名な定理です。 このような事を語ってくれたのは、森毅先生の本でした。
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- FT56F001
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私も,線形代数を習い始めた頃,行列って分からなかった記憶があります。 まず「行列の積」の定義。 かけ算の規則は覚えたし,練習もしたから行列の掛け算はできる。 しかし,どうしてこんな規則で掛け算・足し算するのか,分かりませんでした。 その後になって,xからyへの変換 y1=a11*x1+a12*x2 y2=a21*x1+a22*x2 と, yからzへの変換 z1=b11*y1+b12*y2 z2=b21*y1+b22*y2 を合成して,xからzへの変換 z1=c11*x1+c12*x2 z2=c21*x1+c22*x2 にしたとき,その係数cをaとbで表すやり方なのか, と納得した覚えがあります。 つまり,行列とは,xからyへの変換を y1=a11*x1+a12*x2 y2=a21*x1+a22*x2 と変数を含めて書いてると面倒くさいので, 係数だけを (a11,a12) (a21,a22) と書いてあるのだ,と思うと,なんとなく納得しました。 y1=a11*x1+a12*x2 y2=a21*x1+a22*x2 の形の式は,座標変換とか,連立方程式とかに出てきますよね。 線形代数の本を読み進めるうちに, 「有限次元の線形写像は,適当な基底をとると,行列で表せる」 という定理がでてきて, この辺が行列のすごいところなのかな,と感心した覚えがあります。 その後,工学部の専門へ入って, 「多変数の入力(x1,x2,・・・,xn)を与えると, 多変数の出力(y1,y2,・・・,ym)が決まる系。 ただし,これらの関係は線形とする」 という形にしばしば出くわしました。 「なるほど行列で表すと便利なんだ」 と納得した覚えがあります。
- boiseweb
- ベストアンサー率52% (57/109)
1980年ごろに,高校数学教員の間で,行列と1次変換の授業ネタとして「ねこうつし」という教材が流行した時期がありました.「ねこうつし」ブームを受けて書かれた高校生向けの優れた読み物として 黒田俊郎「行列のえ・ほ・ん 新版数学バイパス6」(三省堂) という本があったのですが,残念ながら現在は絶版で入手困難です(興味があれば図書館で探してみてください). この本の立場では,行列の正体は「変身箱」です. この本を下敷きとして書かれた 嘉田勝「行列の国のアリス - 平面の1次変換と行列式」 という高校生向け教材がネット上で読めます(参考URL).
- hugen
- ベストアンサー率23% (56/237)
- 中村 拓男(@tknakamuri)
- ベストアンサー率35% (674/1896)
実数の正体は? 複素数の正体は、ベクトルの正体は なんでしょう? そう簡単には答えられる問いではないと思います。 ただ、行列は線形代数の肝で有り、様々な応用が有るとだけ 述べておきます。その性質は長く付き合っていると身近なものに 感じられる日がきっとやってきます。
- windwald
- ベストアンサー率29% (610/2083)
行列はベクトルと同様、いくつかの成分を持った一つの量です。 微積分同様、行列も物理学から経済まで応用範囲の広いツールです。 行列を利用して連立方程式を解くこともできるし、 行列のかけ算が点の移動を意味することもできるし、 数学の範囲に限ってもいろいろな用途があるのです。 シェア争いなんかは行列を使って考えると非常にすっきりしますし、 http://www.h6.dion.ne.jp/~hsbook_a/senkei/beer.pdf 画像処理で、図を拡大したり回転させたりするのも、行列を使えば簡単な式で表せます。 http://imagingsolution.blog107.fc2.com/blog-entry-86.html 連立多元一次方程式の解をもとめることだって、行列を使えば簡単です。 http://sur.ac/faq/matrix.pdf 二元一次方程式を人力で解く程度では行列の出番はないでしょうが、 三元、四元……と変数が増えるにつれ、代入法や消去法では非常に難しくなります。 とくに、n元一次方程式をn個含む連立式では、逆行列を求めることでいとも簡単に解くことができます。
- alwen25
- ベストアンサー率21% (272/1253)
もともと、連立方程式を解くためのものです。 その公式をクラメルの公式といいます。 物理学でも、量子力学では行列を使います。
- yoshi20a
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私も行列は苦手ですが。。。応力解析なんかでテンソルとして使いますよ。 ひずみの計算とか。。。 詳しくは覚えてませんが。。。