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安保理常任理事国の拒否権についての提案
- 国際社会の制裁や即時停止勧告に中ロが拒否権を発動し、アサド政権の弾圧を黙認・支持している問題について、安保理の常任理事国の拒否権についてどうすれば良いのか提案を求める。
- 国連の機能不全や常任理事国の特権による不公平な意思決定に対して、拒否権の制限や撤廃の提案を考えるべきである。
- 提案としては、4ヶ国の賛成で1ヶ国の拒否権を逆拒否したり、総会の3/4以上の賛成で拒否権を無効化するなどの制度改革案が考えられる。
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御返事ありがとう御座います。 小生が国連問題で一番恐れているのがイラク戦争とス-ダンなどへの空爆に見られる、その後の米国のやり方です。小生の学友の米国人に米国の政治学者がおりまして年に何回か電話で語るのですが、米国(人)ほど無神経と言うか他人の気持ちを考える能力に欠けている国(人)はないだろうということで意見が一致しています。以下、二人の意見が一致していることを書きます。 米国独立戦争の口火になった言葉の一つにパトリツク・ヘンリ-の「我に自由を与えよ。しからずんば死を与えよ」という有名な言葉があります。米国人は英国国王からの自由を求めて独立しましたが、その時の精神をすっかり忘れていると言わざるを得ません。 貴方様がイラクの民主化云々と述べられましたが、イラク戦争はそもそも大量殺戮兵器があるという理由で始められ、大量殺戮兵器などなかったことが判明したため、苦し紛れに民主化を戦争目的に変えたものです。そのイラクの民主化ということ自体、米国が自国の歴史への裏切り行為と言うしかないものです。なぜなら、貴方様が民主主義をどのようにお考えになっているかは分りませんが、小生のような法律家の理解では、民主主義とは独裁でなければいいとか、国民主権であればいいというものではないからです。民主主義とは、体制としての民主主義政治を生かすために、最小単位としての個としての個人を尊重することから始まります。それは自分の主人公は自分であるということ。自分が主人であるということは自分が自分の運命を決めることが出来るということで、米国人は正にそれを求めて独立したのです。一人ひとりが自分の主人公であるところの『個』の集合体が社会であり国家で、個が他に対して持っている個の尊厳の関係と、国家が他国に対して持っている国家の尊厳の関係は同じものになります。つまり民主主義を国家レベルで考える時、或る国が他国に自国の考える制度や体制を押し付けてはならないということに働くのです。或る国の国民がどのような体制を選択するかはその国民の意思であって他国が強制するものではないのです。ましてイラク戦争でのイラクは、米国と戦争の国際法に基づいて互いに宣戦布告をした上での戦争を行ったわけではなく、一方的に侵略されたのと同じ敗北でした。つまりアメリカによるイラクの民主化はアメリカの望む民主化ではあってもイラク国民が「負けたのだから仕方ない」と納得せざるを得ない民主化ではないわけで、これは民主主義の基本理念の否定なのです。あの嫌われ者の旧ソ連でさえ、そうしたことについては非常に気を遣い、例えばアフガンのようにどこかの国の政権を転覆させるときでも、インチキですが必ず「その国の民主政府の要請に応える」という方式を準備していました。アメリカの行う民主化は、ソ連型のインチキ手続きさえとらず、西部開拓時代そのまま力任せのガンマンのやり方なのです。それを心ある人々は「押し付け民主主義」といい、アメリカが嫌われる最大の原因なのです。それでアメリカの押し付け民主主義がその国で機能しない理由になっています。ところが小生の教え子で相当に優秀な学生でも、戦争は良くなかったがイラクを民主化したから認められると言うのです。米国のやり方は民主主義という名前の民主主義の自殺行為だと説明してやっと理解してくれます。 そもそもイラクの民主化をいうのなら、どうして米国は北朝鮮の民主化をしようとしないのか?。おそらく北朝鮮ほど今の世界で恐怖政治を布いている国はないでしょう。なのになぜか北朝鮮の民主化については触れようとしません。そこにイラクの民主化というものの正体が見えます。 困ったことに、米国と米国人は、民主主義とは米国のような政治体制のことだと思っているらしい節があることで、他の民主主義体制というものを想像出来ないのです。しかも、民主主義というものを押し付けたはいいが、押し付けただけで育てることをしないのが米国流で、それが英仏との違いです。そのため、米国が押し付けた民主主義はしばしば独裁に戻ってしまいます。自由についても同じで、彼らの考える自由は、自分たちの好きな自由のことであって、宗教然り、社会主義思想然り、自分たちの嫌いな自由は認めたがらないのです。真の自由とは、自分の嫌う思想や信条の自由を保護することにあると言った米国で最も有名な最高裁判事で米国憲法の教科書に乗っているホ-ムズ判事の言葉を米国人たちは知らないのです。それでイスラムを排斥しようとします。ということで、アメリカの言う民主化は随分とご都合主義なのです。 ス-ダンの空爆の例もあります。あれは間違った情報による間違った空爆でしたが、謝罪しませんでした。理由は、大量殺戮兵器があるという情報があったからで、目的は正しいというのです。 そういうことだから米国は嫌われるということを気がつかないのです。そうした原因が重なって9.11になったということにも気がつかないのです。ですから同じことを何度もやります。イラク戦争の間違いについて米国民のほとんどが理解しているにもかかわらず、今度はシリアでやるかもしれないと小生などは恐れているのです。そして米国が兵力を使うたびに西欧型民主主義は強靭さを失って諦めやシラケにつながっていくのですが、その余波や影響を受けて日本もおかしくなりつつありますが、日本国民はさすがに「変だぞ」と感じ始めているものの、肝心要の米国自身が気がつかないのです。 少なくとも東西冷戦時代は冷戦に負けられないという思いから、相当に自制を働かせていました。ところが ソ連崩壊で恐れるものがなくなった途端、自制のタガが外れて好き勝手に実力を発揮するようになりました。西部開拓時代の西部のガンマンそのものです。それが今の国連でも出ていますし、今の世界の経済がおかしい原因にもなっています。説明はしませんがアメリカに自制心がなくなったことが世界の不況の原因なのです。 昨年は対エジプト政策が典型でした。初めはムバラクを支持し、様子が変わってくると中立のようになり、最後はムバラクに引導を渡しました。ムバラクという人間が変わっていないのに、支持から追放に変化しているのです。つまり米国には欧州諸国が持っている培った政治文化というものがないため、節度とか思想と言えるものがないのです。腕力の強さが政治力の強さだと誤解しているのです。 40年前に最も危険だと思われた国はイスラエルとソ連でした。20年前はイスラエルとイランで、今は中国と米国です。国連が迂闊に米国の意思に副えば、米国は免罪符を得たのと同じで、イラク戦争のように間違ったことをしても絶対に反省しないでしょう。それが恐ろしいのです。小生が国連の安保理が機能しないのを歓迎するのは、米国自身に自制の働きを期待出来ない今、米国に免罪符を与えず米国の暴走を防ぐための最後の砦が安保理だと判断しているからです。もし国連が他に何か良いことをしたとしても、軍事力の行使が全てを無に帰してしまうからで、それを恐れます。その結果、国連は益々信用されなくなります。 さて、渦中のシリアが何時まで持つかですが、もしアサド政権がどのような形で倒れるとしてもシリアの民主化は期待できません。なぜならシリア国民はイラクやエジプト、リビア国民同様、民主主義を知らないからです。彼らは民主主義を手に入れるでしょうが民主主義を育てられずにフロムの言う『自由からの逃走』をして別の独裁体制に戻る可能瀬が極めて高いと小生は判断しています。 長々と失礼しました。
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- ninoue
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#2です。 やはりアメリカの提出する安保理制裁決議案に従い、拒否権を無くすのが最善の方策だとは全く考えられません。 アメリカはアイゼンハウアー大統領が危惧していたように、軍産複合体の牛耳る平和的な解決よりも軍事的な解決を優先する自分勝手な国ではないでしょうか。 >フセインのクエート侵攻を抑止、排除したり 湾岸戦争時イラク側からクウェート侵攻の意思を伝えられたアメリカ大使は、特にそれに反対は唱えずに武力侵略が起るのを結果的にせよ黙認し、その後アラブ諸国間での平和的な解決策が話し合われていたにも関わらず、話し合い解決を促進する事無く、武力行使方向に持って行ってしまったのではないでしょうか。 "湾岸戦争 駐イラク 米国大使 クウェート侵攻 黙認" 等とサーチ ==> http://www.asyura2.com/10/warb7/msg/162.html グラスピーメモの暴露によって、91湾岸戦争時に米国の誘導でフセインがクウェートに侵攻した可能性が明るみに イスラエルの原発保有は黙認し、イランは保有する可能性があるだけで経済制裁を掛け150%とも言われるインフレ等でイラン国民を苦しめ、同国内での社会不安や反乱を巻起している、ダブルスタンダードの国ではないでしょうか。 例えば次等を参照下さい。 911事件はアメリカ政府が絡んだ自作自演の捏造事件で、その後アフガン、イラク侵略へと突き進んで行ってしまいました。天安艦事件も同様な捏造事件にしか過ぎません。 http://okwave.jp/qa/q6341110.html #9 911事件 陰謀でなく事実だったという事例はありますか? http://okwave.jp/qa/q6025872.html 天安事故は不注意から 浅瀬接触右スクリュー変形... リビアはカダフィ大佐が石油の利益を国民に分けるなど、独裁政権としては比較的に恵まれた環境にあったし、アフリカ諸国を貧困から開放する為の努力を行っていました。 勿論国内での石油資源の偏在、部族間の反目等があるため、どのような政策を取ったとしても一部勢力にとっては不満が溜まる等の問題はあったでしょう。 しかしそれらは国内問題であり、自国内で解決するように持っていくのが本来の姿ではないでしょうか。 しかし石油利権を牛耳りたいアメリカ等の巨大企業にとっては目障りであり、リビア国内の反権力勢力への訓練武器援助、飛行禁止空域設定、爆撃まで行ってサポートして打倒してしまいました。 カダフィ大佐の亡き後、現在どの勢力が主導権を取るか等で外国からの干渉で反って酷い状態になってしまったのが現実ではないでしょうか。 中東情勢等に関しては次のサイト等が比較的まとまった情報をあげられていますので参照ください。 http://tanakanews.com/ http://tanakanews.com/110222Libya.php リビア反乱のゆくえ http://enzai.9-11.jp/ 山崎淑子の「生き抜く」ジャーナル! 無実の911冤罪被災者:『NY弁護士との共謀罪』容疑で米監獄に652日間も不当投獄されたジャーナリストの報道サイト http://okwave.jp/qa/q6066706.html #3,4 アメリカ同時多発テロ事件 911テロ事件 "リビア カダフィ site:enzai.9-11.jp" 等でサーチして調べて下さい。 http://enzai.9-11.jp/?p=7812 【つぶされたアフリカ金貨5/7】 【リビアの富を奪うために欧米諸国が仕掛けたカダフィ打倒】 http://diamond.jp/articles/-/14541 欧米諸国に裏切られ最後まで戦い続けたカダフィとリビアの緩慢な死 http://diamond.jp/articles/-/13752 革命後の国民は本当に幸福になれるのか? http://diamond.jp/articles/-/15964?page=5 原油の大動脈「ホルムズ海峡」封鎖はあるか? 世界を引き裂くイラン核疑惑の帰趨 http://blog.goo.ne.jp/leonlobo2/e/b673122b2c18fdcd2f5ab8aa8c233473 カダフィ大佐とアフリカの夢 >アフリカ共通通貨構想 ######## シリア情勢については同じく次等を参照下さい。 http://okwave.jp/qa/q7064230.html #3 シリア騒乱について教えてください "アラブ連盟 シリア監視団 報告書" としてサーチ イラクでの大量破壊兵器捏造疑惑と同じような情報が、シリアやイランに対しても巨大マスコミによりばら撒かれ、シリアを一方的に悪者として全世界にネガティブキャンペーンを行い、国連安保理での制裁決議、侵略に突き進もうとしています。 http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diaryall ==> http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201202040001/ アラブ連盟の監視団も認めた武装勢力の存在を無視してシリアの体制転覆を目指す決議を西側/湾岸独裁産油国は目指すが、リビアでは早くも馬脚を露してシリアにも影響 http://www.columbia.edu/~hauben/Report_of_Arab_League_Observer_Mission.pdf League of Arab States Observer Mission to Syria Report of the Head of the League of Arab States Observer Mission to Syria for the period from 24 December 2011 to 18 January 2012 p.10, 査察団参加メンバー名 p.17: シリア調査参加メディアリスト BBC,CNN,AP,日本テレビ,CBS,VOA-Radio,毎日:和田浩明,TBS,朝日,NHK, 他 これらのメディアはそれまでの捏造報道と異なる反乱組織の破壊活動等の現地情報については報道を差し控えているとしか言えない。 報告書に嘘があればシリア政府、反乱組織、シリア調査参加メディア等、世界各国から非難が殺到する筈であるが、そのような事は無く信用できる事が分る。 75. 最近、各派間の離反、反感を拡大するような事件が発生している。これらの事件は深刻な結果:人命や財産のロスを引起すだろう。 これらの事件には ビルや燃料運搬列車、ディーゼル油運搬自動車に対する爆弾攻撃、警察やメディア関係者やパイプラインに対する爆破等が含まれている。これらの攻撃は(シリア軍から離脱した)自由シリア軍や他の武装反乱組織等により引起されている。 http://globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=29074 Armed Groups Inside Syria: Prelude to a US-NATO Intervention? >ロシアの拒否権の方がアラブ連盟の報告内容:武装集団の存在を反映している。 意外な事だが、査察団を派遣したワシントンやアラブ連盟のいずれも査察団の中間報告を認めようとしない。 何故か? アラブ連盟諸国から派遣された、各々独立した監視団員からなる査察団は、シリア領土内で何が起っているかについてのバランスの取れた客観的な査察結果を報告したからだ。 (5000名以上の政府軍攻撃による死亡者、国民に対する無差別攻撃、爆撃等を伴う虐殺行為などのマスコミのネガティブキャンペーンに沿った報告をせず、それらが確認できず虚偽ではないかと暗に認めた為?) その後拡大した査察団の受け入れをシリア政府が保証していたにも関わらず、現地が戦闘状態で危険な為、査察が中止されたと西側マスコミでは宣伝している。 シリアからのアメリカ大使館員の引上げが伝えられており、イラクにアメリカ・イギリス軍が突入したのと同様に、現地での情報がどうあろうと予定通り戦争突入状態に持って行きたい、査察団の活動は戦争突入の理由付けの妨害にしかならないので中止させる.....といった情勢では無いでしょうか。 http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diaryall http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201202080001/ シリアではNATOの支援を受けたSFAが越境攻撃を行い、アル・カイダ系のLIFGも戦闘に参加しているようだが、英国やカタールも特殊部隊をシリアへ入れているとする情報 http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201202040001/ アラブ連盟の監視団も認めた武装勢力の存在を無視してシリアの体制転覆を目指す決議を西側/湾岸独裁産油国は目指すが、リビアでは早くも馬脚を露してシリアにも影響 http://enzai.9-11.jp/?p=10160 また各国が制裁の方向では一致したにしても、武力制裁によるのか、監視団派遣によるのか、経済制裁によるのか等の手段で一致せず、拒否権を避ける為の努力でより良い結果、相手国の環境や人々に与える影響を低減でき、より良い世界の実現に向う場合もあるのではないでしょうか。
お礼
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。 多くの事例やデーターに基づく考察・ご意見をお教え頂き、大変、参考に成ります。 ただ、200余の参加国・60億余の人類の生殺与奪や国境や民族対立、宗教や教育や政治体制等の価値観とプライオリティのぶつかり合いの調整・共生を模索するには→不十分だが、現在、唯一の機関・機能としての国連の機能発揮と時代の要請に叶う改革を願うものです。 それは、特定の米国・中国・ロシア・イギリス・フランスの何れの国といえども同じであり、個別国の利害や価値観だけでの拒否権を、リーダー国による「鬼に金棒」なのか、「無用の長物」と見るかの問題でもある。
- kitasensei
- ベストアンサー率59% (43/72)
日本には国際連合信仰と言っていいものが国連加盟時から続いてあります。国連の舞台に取り上げられたり討議されれば、それだけで無上の価値、犯すべからざる神聖さがあるように受け取られていたようです。 それで日本政府(と言っても、ほとんど自民党政府時代ですが)は事あるごとに『国連外交』を連発し、国民もそれで納得していました。 では、国連で討議された問題が有効に何かに働いたかとなるとほとんどないといっていいでしょう。政治的色彩を帯び、東西対立に絡む問題ほど何も解決されず決議もされなかったというのが実情です。それは五つの常任理事国が拒否権を持っていた為で、国連の最高機関である安全保障理事会で一国が拒否権を行使することで安保理は忽ち機能不全に陥りました。ソ連のグロムイコ外相は拒否権の連発で「ミスタ-・ニエット」と呼ばれたほどです。 日本に戻りますが、国連で何事も決まらないということで日本政府は「国連外交」とか「国連中心主義外交」と言っていられました。つまり何も決まらないから日本が国連決議で分担金以外に何かを負担させられたり義務を課せられたりすることがなかったからです。では何も決まらないからどうしたかと言うと、ソ連が盟主になっている社会主義諸国の政策に同調することなどあるはずもありませんから、結局は、米国に同調する政策しか採りようがなかったわけで、つまるところ日本の国連外交という言葉は「米国との同調政策」をとるための方便であったわけです。そして米国は日本の親分・兄貴分としてソ連などに対抗してくれましたから、日本は安心して対米追随外交をしていればよかったわけです。 また、米ソも問題に関係ない国までが一票を行使して口うるさく言い騒ぐ国連よりも、対立している米国と直接交渉した方が問題を間違いなく解決できることから、国連の機能不全は少しも苦にならなかったわけです。国連が機能不全だったため世界平和が保たれていたということは言えます。機能するようになったためイラク戦争やアフガン戦争が起きているのです。 このように、ソ連崩壊で東西対立が終ると、国連がそこそこ創設の目的に適うような存在に変身し、米国もロシアもお互いの存在理由を賭けた問題でなければそこそこ同調するようになり、いろんな決議が成立するようになりました。 これは実は日本にとっては誠に困った事態の到来でした。それまでは何事も決まらなかったため何かを負担させられることも、何かに巻き込まれることもなく、それで安心して国連外交などと言っていられた訳ですが、イラクやアフガンの例のように国連決議が成立するようになると、国連決議を尊重するという建前のため、それまで考えられなかった自衛隊の海外派遣などが実際のことになったわけです。そしてそのような状況になるや日本国政府は国連外交とか国連中心主義などと言わなくなりました。国連決議が日本にとって大迷惑になったからです。 このように国連決議が成立するのは日本にとっては必ずしも嬉しいことではないのです。
お礼
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。 >日本国政府は国連外交とか国連中心主義などと言わなくなりました。国連決議が日本にとって大迷惑になったからです。 このように国連決議が成立するのは日本にとっては必ずしも嬉しいことではないのです。 そのような側面・デメリットや暗部も問題共有・連帯責任・国力に応じた責任と負担の原則からは発声するでしょうね・・・。 しかし、曲がりなりにも、不十分では有れどもフセインのクエート侵攻を抑止、排除したり、多くの内戦&紛争地域でのPKFや無政府状態下の国における停戦監視、難民救済、人道支援や選挙監視を行い、民主化を醸成し、弾圧圧政からの保護を行って来た実績があります。 そして、現に今も世界で活躍している国連平和維持活動の根拠と活動の基礎要件は国連・安保理にあります。 綻び傷付きエゴが渦巻く国連なれど、されど他を以って叶わぬ機能と役割を唯一持つのも国連である。
- hekiyu
- ベストアンサー率32% (7193/21843)
ソ連・ロシア 125回 アメリカ 83回(対イスラエル非難決議に対して38回) イギリス 32回 フランス 18回 中華民國・中国 8回(中国としては7回) これを見ると、ロシアと米国の濫用が目立ちますね。 安保理決議の元、行われた湾岸戦争では 全権大使のエイプリル・グラスピーが、米国は介入しない と約束したのに、真っ先に介入しましたね。 ま、それはともかく、拒否権を認めないと、ロシアや 米国が、国連を脱退するかもしれませんよ。 そうなったら、国連など有名無実になります。 ということで、当分は無理だと思います。 せいぜいが、常任理事国を増やして、大国の我が儘を 牽制する、てのが現実的ではないでしょうか。
お礼
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。 >拒否権を認めないと、ロシアや 米国が、国連を脱退するかもしれませんよ。 そうなったら、国連など有名無実になります。 幻想や空論かもしれませんが、いかに困難でも国連の機能・価値を再生させ高める為には、時代遅れの不公正な特権を廃止または制限する方向に、多くの参加国が声を上げ、足並みを揃える時期に来ているのでは・・・ その為には、我侭な米中ロを脱退ギリギリまで正論で糾す事が、安保理の機能不全は、拒否権の乱用で、最早、避けられない事態になっている。 そして、当該国の既得権とメンツと国内世論の中で、国連に踏み止まらず、妥協点や落とし所を用意して、国連分担金の負担増・拒否権の行使不可領域・一国だけでは拒否権発動は無効[2ヶ国以上が必要]・常任理事国の拡大[ex、日・独・印・ブラジル・南アフリカ]等の国連改革の一環で合意形成を進める事が緊要では無いでしょうか・・・。
- key00001
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動議の提出は可能ですが、現在の国連の最高意思決定機関は安保理なので、拒否権が発動されれば無意味です。 ただ、総会・安保理共に、1国のみ反対と言う状況であれば、事実上その1国は、世界の敵と見なして良いでしょうし、実際にその様な事態に陥ったら、その国は国連を脱退することになるでしょう。 しかしそれはそれで、第二次世界大戦前、日本が国際連盟を脱退したのと近しい状態で、危険とも言えますし、そもそもそう言う状態になる動議の提案も難しいです。 理想は、総会決議とか安保理決議では無く、「自動的」に事務総長が決裁する部分を作れば良いと思います。 たとえば、「いかなる理由があっても、先制攻撃した側を国際的な悪と見なし、自動的に国連軍を派兵する」と言うルールにすれば、戦争などまず起きないでしょう。 「ミサイル1発撃てば、世界の敵になる」と言うルールです。 「口げんかはいくらやっても構わないが、手をだしたら絶対にダメ!」と言う、幼稚園とか小学生並みのルールですけどね。 ルールは単純な方が良いでしょ? 更に言えば、そう言うルールであれば、インドとパキスタンの様な敵対国同士でも、不戦条約・軍事同盟を締結している様なモノになってしまいます。 でも常任理事国が賛成しないでしょうね。 ロシア,中国だけではなく、アメリカも先制攻撃する(したい?)国ですから。 従い、新たに不戦・軍事同盟の国際条約機構を創って、加盟国が整った時点で、「機構が事務総長の直属」に身売りする形くらいかな?と思います。 受入れが、事務総長判断で良いのか、総会や安保理決議を要するのかは判らないですが、加盟国が整った時点であれば、総会は問題有りません。 このスキームなら、軍事的弱小国を中心に100ヶ国くらいは参加するでしょう。 後は安保理ですが、これこそ仮に拒否権を発動すれば、「我が国は先制攻撃をする可能性がある」と表明する様なモノで、世界的な悪に認定出来るのでは?と思います。 これでも最悪は超大国1国 VS 世界と言う構図ですが・・・。 どちらも手出し出来ないんじゃないですかね? 少なくとも国連側は、仕返しはしますが、先に手は出しません。 それとモチロン経済制裁なども行われるでしょうし、離脱した超大国側に大義や世界世論は無いから、最後は折れるしか無いんじゃないでしょうか?
お礼
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。 仰るように、危機感と問題意識を持っても、猜疑には安保理・拒否権の壁があり、自己矛盾ですが無力感と空しさに色んな試案は徒労になり,思索は堂々巡りするばかりなのです・・・。 何か、自然法的に国際社会が人類が、閉塞感のある世界情勢と絶え間なく起こる紛争や人種差別や部族抗争に終止符を打つべく立ち上がり、主要国のリーダーが、主要宗教のトップリーダーが、一同に会し合意して、世界平和と人類の繁栄に英知を絞り手を携える時代・環境・機運が盛り上がらないかと幻想しています。 夢を目標に、具体的な工程表にするには、どのようにすれば良いのだろうか? 国境が消え、格差や差別が無くなるまで、ユートピアの実現を待たなければ成らないのだろうか?
- ninoue
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安保理の議論が真実の情報に基づいてなされており、国連軍等の行動により相手国の圧政や独裁による国民の多くの人々が弾圧や虐待から開放されて、より良い平和な自由で安定した状態が実現出来るのでしたら良いのですが。 これらの条件は殆ど満たされておらず、軍産複合体や巨大エネルギー企業や金融企業等の既得権益層と一緒になって嘘の情報を振り撒く巨大マスコミ、それらと一体となり世界を牛耳る覇権国の言いなりになり、嘘と分っていても親分の意見には同調をする他無いといった状態の国々が多い現状では、多数決でも正義が実現するとは限りません。 例えばイラクの大量破壊兵器疑惑、移動式生物兵器、イラク兵のクウェート乳幼児道路投捨て事件、イラク側の意図的な原油流失で油まみれのペリカン(実際は米軍爆撃による精油所破壊による)、等の数多くのネガティブキャンペーンで安保理でイラクに対する武力制裁が決議されようとしました。 この時は仏独ロ中など多くが査察継続支持で決議出来ず、米英軍が勝手にイラクに対する攻撃を開始する事態になってしまいました。 しかし現在これらのイラクに対する疑惑は、根拠が無い嘘の捏造情報だった事が明らかになっています。 当時から疑惑情報は嘘だとする報道もあったのですが、主要マスコミは真実の情報を無視し、捏造情報を繰り返すだけでした。 次のような情報を参照ください。 http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2002/00484/contents/114.htm 2003/06/20 毎日新聞朝刊 検証・イラク大量破壊兵器 米英、根拠なき「砂上の大義」 ◇かすむ証拠、「情報操作疑惑」検証 ◇見つからぬ、イラク大量破壊兵器 http://sankei.jp.msn.com/world/news/110216/mds11021617170005-n1.htm イラクの大量破壊兵器 内部情報は「でっち上げ」 http://eneken.ieej.or.jp/data/pdf/893.pdf 対イラク戦争後の国際石油情勢に関する調査 第2章 イラク戦争、戦後復興を巡る主要国の対応 後には破壊された環境、反目しあう民族や宗教各派、劣化ウラン弾による白血病や癌患者、奇形乳幼児が今後長い年月多数発生することになってしまっています。 イラクでは不逮捕特権についてのアメリカ等の要求を撥ね付け早く出て行ってくれと言われる始末です。 アフガンでも米兵や西側兵隊は殺戮や破壊を繰り返し、国民の憎悪の対象にしかなっていません。 これらの問題はイラクやアフガンの国民だけでなく、アメリカ帰還兵もPTSD等の精神病を発症したり、免疫異常を伴った病気の多発、正常な家庭生活が送れない、奇形児の誕生やそれを危惧して子供を産まないことにした人等が多数おられます。しかし米国政府はそれらをイラクでの軍事活動とは無関係として放り出したままです。 これと同様な捏造情報でヨーロッパ諸国やアメリカ等がリビアに侵略し、カダフィ大佐を殺害して平和な国のインフラを爆撃で破壊しまくり、多数のリビア国民を死亡させ、後は傀儡政権と民族と宗教の間で反目しあう破壊国家にしてしまったのではないでしょうか。 同じ事がシリアやイランに対しても行われようとしています。 CIAやアメリカ政府、イスラエル、西欧諸国等はアムネスティ等の人権団体も巻き込んで最近はリビア、シリア、イラン等の国内を騒乱に巻き込んでいます。 例えば次のようにサーチしてみて下さい。 リビア カダフィ大佐 site:amnesty.or.jp ==> http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=3684 奪われ続ける人びとの命 シリア アサド大統領 site:amnesty.or.jp ==> http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=3867 シリア オンライン署名 アサド大統領、市民への攻撃を止めて! また反乱分子に訓練や武器援助を与えて国内インフラを破壊させ、それらに対する各国の国内設備に対する守備活動や破壊活動に対する正当な防衛活動を、自国民に対する無慈悲な殺害行為として現地での確認も無しに一方的な報道を繰り返しているのが殆どではないでしょうか。 国連安保理の決議は正義を実現する為ではなく、覇権国の理不尽な石油利権追及等の為の手段に成り下がったりしている場合が多いと言わざるを得ません。 ある程度は決議反対国は自国の利益を考えて反対しているのも理由の一部にあるかもしれません。 しかし、このように嘘の情報で決議案を実行しようとしている時に、拒否権を認めずに多数決で経済制裁、軍事制裁を行う方が良い結果を得られるとは全く考えられません。 以上のような理由から現状では多少問題が発生する場合が有るかも知れないにしても、拒否権を無くした場合の害の方がずっと大きいと考えられ、質問者の考え方には賛成する事が出来ません。 シリアやイランに関する情報について、或いは世界の軍事、経済、政治、環境等の情報について次のカナダの独立系情報サイトが詳しく鋭い分析を多数の言語で発信されていますので参照下さい。 http://globalresearch.ca/index.php http://globalresearch.ca/index.php?context=region®ionId=7 Middle East リビア、シリア等の現状情勢等については回答を追加する予定です。
お礼
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。 詳細な事例やニュースソースと考察を交えてお教え願い、大変参考に成り、心より感謝とお礼を申し上げます。 確かに、チトー亡き後のユーゴの混乱、フセイン後のイラクの状況、タリバン政権崩壊後の混迷、リビアやエジプトでの独裁のタガが緩んでの騒乱激化etcもあるが、国連&国際機関の関与それは国際社会が放任していた場合と比べ、軍事経済制裁やPKF等の外科手術が、国民への痛みや犠牲も伴い、真に国民の幸せはどうだったのかは→歴史の憲章も必要であろうし、スポットライトの当て方で、評価と見方の分かれる点も多々あるのでは・・・。 しかし、私は少なくとも尊厳・人権・自由・平和への一筋の光が見え、その方向に民族自決と世論が形成され、隠蔽&圧政の社会に始めて情報開示と民主化の胎動が始まったのだと思う。 しかし、問題の根本原因のプライオリティとその打開への方策・改善策への考えでは異なります。 国連を、世界の平和と人類の人権擁護の為、スピードと機能回復を意図し ◇大国のエゴを全加盟国でセーブ&コントロールするシステム構築。 ◇単純過半数でなく(援助とのバーター等による多数派工作の弊害抑止)重要懸案に絞り、拒否権無効の適用は2/3とか3/4にて可決とハードルを高める。 ◇五大国の中でも、1国のみが拒否権発動の場合は、その拒否権を他の4国の反対で認めず、非常任理事国を含めた合意形成で2/3とか3/4を必要としたり、総会に移行し、そこでの2/3とか3/4にての圧倒的多数による合意形成&賛否に掛ける。
現実の問題として、国連憲章を変えない限り安保理常任理事国の拒否権を制限することはできません。 また憲章を変えるにも、安保理常任理事国のすべての賛成が必要です。 こうなると、拒否権を持つ国がその特権を自ら手放すはずもなく、憲章の改定は絶望的です。 残念なことですが、これが現実です。 過去に国連総会が安保理があまりに機能不全のため行動しようとしましたが、憲章上何ら拘束力を持ちません。 結局は、拒否権を持つ国が反対しない(棄権でいい)ような決議案を作るしかないでしょう。
お礼
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。 ご指摘の通り、大変、困難で厳しい事ですが、緊急に改革の必要性があるのに何も出来ないというのは残念でなりません。 また、シリア以外にもイランやイスラエル、それに内政問題とされているがチベットやウイグル、チェチェンやミャンマーや北朝鮮の紛争や飢餓や弾圧に手を拱いているだけでは・・・国連の存在価値が問われ、他に適切な国際機関も無く、人類の国家間の紛争解決には、何処が&どうすれば良いのでしょうか? 前例が無い、憲章で決められていないetcならば、それ故にこそ、総会で憲章の改訂や常任理事国・拒否権の扱いを提議建策し続けるのが我が国の立場・責任ではないのでしょうか? いかに困難で時間を要しても、常任理事国の反発を招こうとも・・・
お礼
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。 確かに米国流の正義・民主化の押し付けと、その思考と帰結による武力介入や解決は行き過ぎ、民族自決、真の平和や安定と乖離している場合が多いですね。 それ故に、不十分&力不足ではあれども、他に変わる組織や機能が無い中で国連・安保理の活用・健全な機能発揮を望むのです。 中ロの拒否権だけでなく、米国の独りよがりや独走を他の4カ国が制御出来なければ、国連は米国の為の組織・追認期間と化す。 一方で、現状の中ロの拒否権は,かっての冷戦時代を髣髴させ不毛の時間ロス、国連の形骸化・機能不全に繋がりかねない。 簡単ではない、困難と言うより現状では不可能に近い、しかし解体的な見直し改革をしなければ、拒否権は無責任・大国のエゴ・安保理の無力化に成りかねない。 最早、今日の世界の課題や期待に国連・安保理の役割&機能、賞味期限が切れているのだろうか? 新国連を創設または拒否権の功罪を全参加国が吟味し,新たなルールや運用の見直しが必要なのでは・・・。