あなたの言うとおり、現状の国連安保理はまったく意味のない組織であり、逆に百害あって一利なしといっていいと思います。
第二次大戦をまともに戦ってさえもいないフランス、中国が終戦のドサクサで常任理事国に紛れ込んだというだけでもその存在理由に疑問符がつくと思います。
さらにそれぞれの国の利害関係や、その時点の国同士の関係の状態によって拒否権を引っ込めたりちらつかせたりする常任理事国の態度は、近所の商店街の組合員のなかのライバル店同士のいがみ合い以下のレベルです。
とはいえ常任理事国という看板は、いわゆる国際的な既得権益のなかでも群を抜くほどの金看板です。
現在の5カ国が新たな理事国の参入を認めるはずは絶対ありません。
アメリカはいつまでも日本に尻尾を振ってもらいたいから。
イギリスは凋落の道をたどるばかりのグレートブリテンの威光を何とか持ち続けていたいから。
フランスは過剰とも言うべきプライドと、イギリスと同じく経済が破綻しかけている国の威信をなんとか留めておきたいから。
ロシアは中国とアメリカへの日和見的な外交カードとして。
そして中国にいたっては、アジアの盟主と自認する大中華思想の保持と、日本への恫喝のカードとして。
もし他の4カ国が日本の常任理事国入りを認めても、この国だけは戦争を覚悟してでも反対するでしょうね。太陽が西から上がることはあっても、中国が日本をクラブのメンバーに認めることはありえませんでしょうね。
ちょっと思いつくだけでも、彼らがこれ以上の常任理事国の増加を望まない理由がこれだけ思いつきます。
個人的には日本とドイツがあれほど常任理事国入りを希望する理由が分かりません。
最初に言ったように「拒否権」という伝家の宝刀がそれぞれの国にある以上、そこに常識的な組織運営は到底望めないからです。
もしこれが多数決という民主的な採決方法をとる安保理だったら、まだ無理をしてでも参入を求める理由があるかもしれません。
でもそうなればなったで、常に少数派のロシアと中国は大反対でしょうね。
ともあれ、日本もドイツも常任理事国入りのために汲々として他の国連参加国におべっかを使うより、不当な分担金を2,3年ほど滞納すればいいんです。
アメリカだって何年も滞納して知らん顔だったのですから、日本やドイツがきちんきちんと払う謂れはないでしょう。
結局国連は運営費が滞れば機能不全に陥ります。お金がないと泣きついてくれば、そのときこそ、そのために常任理事国という国連の屋台骨があるんですから、そちらに分担金の増加をお願いするように言えばいいのではないでしょうか。
お礼
回答ありがとうございます。 >「拒否権」という伝家の宝刀がそれぞれの国にある以上、そこに常識的な組織運営は到底望めないからです。 確かにその通りだとおもいます。 世界平和を目的とする常任理事国が平等な拒否権の使い方をしない限りいつまでも戦争の繰り返しですね。 やはり最高機関となると方針の変更は難しいのでしょうか 世界の最高機関が素人にダメだしされる程度のシステムでは世も末です。