正しくは実質事項に対する同意投票権です。拒否権というのは俗称ですね。
すでに指摘があるように安保理ではなく、国連ですね。
国連加盟国が増えた理由は、それが国益にかなうと判断したからでしょう。191カ国の内のほとんどは小国ですから、まともに自国を防衛できる国はほとんどありません。ならば列強諸国の力を引き出すことが有利になります。そもそも国際問題を多国間問題にするのは小国の常套手段です。力において絶望的に格差がある以上、非平等性を主張しても実利はありません。
問題となるのは地域大国です。超大国に刃向かうだけの力はなくとも、特定の地域の覇権を自ら維持する能力があれば、国際問題を多国間問題にはしたがりません。自らの覇権地域にこのような国際機関の力が及ぶのは本質的に嫌います。それでも加盟するのは、ひとつは日本やインドのように常任理事国入りを期待できるからというのも理由の一つかもしれませんが、やはり国連の旗印が錦の御旗になるからでしょう。
たとえば地域的取り決めによる制裁行動というのが国連憲章で認められています。安保理や国連総会の承認があれば、この地域的取り決めによる制裁行動を発動してもよいのです。当然、地域大国は常任理事国ではなくても、これらの地域的取り決めの重要メンバーですから、その限りにおいて安保理常任理事国と同じような立場になるわけです。
お礼
具体的に国連に加盟するにあたって、どういった国益を得られるのかを書いて頂きありがとうございました。 常任理事国入りの期待も1つの理由としてみれば、確かに経済が発展している国などからは、常任理事国入りに期待ができるので批判もでないのでしょうね。 そういう考えもあるんだと納得しました。 SCNKさんの意見、大変参考になりました。回答ありがとうございました。