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量子力学の単スリット実験は時間的に対称性を持つか?

電子は単スリットを通ると回折し、確率分布で存在可能などこかに接触するわけですが、これを時間軸で逆流して見ると、電子が接触点を離れ、スリットを通過した後に一つだけの出発点に戻るということになります。 しかし、逆流した場合だけ回折しないというのは考えにくく、逆流する電子はスリットを通過した後に回折し、確率分布で存在可能などこかに接触するわけで、必ずしも出発点に戻るとは考えられません。 これを一般化して考えると、時間を逆流させた場合には既に通過した過去にたどり着くとは限らないということになるんでしょうか? そして、量子力学では時間軸で対称性を持たない(?)ということになるんでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

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  • boson
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回答No.4

>>「吸収」は時間反転非対称な現象ですから。 >ここ詳しくおねがいします 単スリットに「吸収」されたら単スリットが帯電したり、あるいは運動エネルギーの分だけ温度が上がったり いずれにせよ、単スリットのどこかに当たって電子の波束が収縮してしまっていますよね? 実際、単スリットの帯電や温度上昇で電子が単スリットに吸収されたことを「観測」できてしまいます。 観測しないで、電子が波として振る舞っている(シュレーディンガー方程式によって時間発展している)間は シュレーディンガー方程式の位相共役解が時間反転に対応する解になっています。 (凹面鏡じゃなくて位相共役鏡を使った方がNo.2の回答に即しているかもしれません。) 量子論は 「シュレーディンガー方程式による時間発展」+「波束の収縮(観測)」 で構成されていますが、位相共役による時間反転が可能なのは 「シュレーディンガー方程式による時間発展」(ユニタリ発展)の部分だけです。 そもそも波束の収縮プロセスはシュレーディンガー方程式では書けませんから 位相共役を取って時間反転することもできません。

その他の回答 (3)

  • boson
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回答No.3

ガイガーカウンターなり写真乾板で単スリットで回折された電子を 観測してしまったら電子線源に戻すことはできなくなりますが、 観測せずに、単スリットで回折された電子波と 単スリットの電子線源側の面で反射された電子波を すべて凹面鏡で戻してやれば (つまり逆に戻る解が意味を持つ境界条件を設定してやれば) 電子線源に戻りますよね…? ただし、 ・凹面鏡の位置は電子線の波長オーダーで微調整して、 単スリットの両面に照射される凹面鏡からの反射電子波の位相を適切に (つまり、単スリット上でホイヘンスの原理を考えて、凹面鏡1からの反射電子波が、 単スリットの電子線源側の面で反射した逆向き球面波の波源の一つを構成するように) 合わせてやらないと凹面鏡1の反射電子波は電子源に戻りません。 ・当然のことながら単スリットの電子線源側の面が吸収体だと戻りません。 「吸収」は時間反転非対称な現象ですから。

kotiya
質問者

補足

>「吸収」は時間反転非対称な現象ですから。 ここ詳しくおねがいします

  • eatern27
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回答No.2

簡単のため磁場がない場合を考えると、 シュレーディンガー方程式についてt→-tと変換すると同時に複素共役をとる事を考えると シュレーディンガー方程式の解ψ(t)に対して、ψ^*(-t)が常にシュレーディンガー方程式の解になっている事が分かります(*は複素共役とします) このψ^*(-t)は、状態ψ(t)を時間反転した状態になっているので、時間反転したものも解であるという意味でシュレーディンガー方程式は時間反転対称性を持ちます。 シュレーディンガー方程式はある1点から周囲に広がる球面波解を持つので、周囲から1点に集まるような解を持ちます。しかし、こういう解は電磁気学の先進波と同様に物理的な意味のない解として捨て去るべきでしょうね。

回答No.1

「2つのスリットを同時に通った可能性の干渉」といっても、 それはスクリーン上の多数の痕跡を集積しての話で、 1個1個は、スリットの縁で散乱しているに過ぎません。 散乱のようにエントロピーのからむ現象は、時間的に 不可逆なのは当然です。

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