• 締切済み

「光速度不変」は本当に可能か?

特殊相対性理論の2大前提の一つである「光速度普遍の原理」は、「いかなる慣性系から見ても光速は常に一定である」と主張するものですが、次のような思考実験から、これは不可能であるように思われます。 動いている電車の中に、光源と、その光源を挟んで電車の進行方向とその反対方向に等距離の地点に、光を検知するセンサーがあります。電車の中にいる人には、光源から両方向に出た光は同時に2つのセンサーに感知され、一方、電車の外で線路に対して静止している人から見れば、光源の後ろ側にあるセンサーの方が先に光を感知します。さて、この2つのセンサーが同時に光を感知したときだけ電車が停止するような装置が搭載されているとします。この場合、中の人にとっては電車は停止し、外で見ている人にとっては停止することなく走り続けることになります。これは現実にはあり得ません。 光速度を不変とする限り、上記の矛盾は回避不可能であり、「光速度不変の原理」は誤りであることが、この思考実験だけで完全に証明されていることにならないでしょうか。この原理の矛盾を暴露する方法は他にもありますが、このように「光速度不変」が矛盾をはらんでいることについて、皆さんはどのように思われますか? 特に、相対性理論の専門家の方々にお尋ねしたいです。 宜しくお願いいたします。

みんなの回答

  • eatern27
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回答No.20

#1,#11です。 #11への補足について。 そのような理解で良いと思います。 #12さんへの補足について。 既に回答があるようなので、結論だけ言うと 相手の運動による時計の遅れ(特殊相対論の効果)と、Uターンしている間の相手の時計の時計の進みは相殺します。(等速直線運動の期間を延ばせばUターン時のA,Bの距離が伸びます。重力による相手の時計の進みはこの距離に比例して大きくなります) #14さんへの補足について。 「時間が遅れて見える」のか「本当に遅れている」のかという事に関してはこれらの意味を明確にしないと(何がどうなっていれば「本当」と言うのか)答えようがありません。 #14さんの後半の説明(棒の影の話)で言えば、 「棒の影は棒そのものよりも短く見える」という言い方もできるでしょうし、影の長さ<棒の長さであるのは"本当"ですので「本当に影が短くなっている」と言う事もできるでしょう。 >逆に航空機や粒子からすれば、地球が相対運動をしているわけですから、地球の時間が「実際に」遅れなければなりません。 宇宙線の方は地球の時間が遅れてると何がいけないと思っていらっしゃるのか理解できていませんが、 航空機の方に関しては地球が相対運動している事の他に航空機からみる立場では観測者が加速度運動する事を考慮しなければいけません。ニュートン力学においてすら加速度系を考えれば慣性力が登場するのですから、相対論において加速度系では慣性力に相当する補正が登場しない訳がないですよね。航空機から見た立場での計算が正しくないのはこの補正を考えないからであって、光速度不変の原理のせいではありません(もっとも実際の航空機の実験に関してては地上も加速度系だと考える事が必要になるのでちょっと複雑ですが) なお、貴方の話とは直接関係はないと思いますが、航空機の実験に関して若干誤解があるようですので補足します。 J. C. Haefeleらの実験の結果は、東回りの航空機の時計は地上より遅れ、西回りの航空機の時計は地上より『進んだ』というものです。また、彼らの実験の条件では航空機の運動による効果(特殊相対論の効果)と地球の重力による効果(一般相対論の効果)は同程度ですので重力の影響は決して無視できません。(地上より進むか遅れるかという定性的な議論だけなら特殊相対論の寄与の計算だけで十分です) >それでも、「光速度不変」はやはり「絶対に正しいの」でしょうか…。 自然科学である以上、「絶対」ではありません。しかし、少なくとも自然のとても良い近似である事は確かだと言っていいでしょう。 #16さんへの補足について。 >一連の運動を一つの等速直線運動と見なしてよいと言うことです。 ダメです。 そうやって「(自分が)Uターンしている間」の出来事を無視するからおかしな話になるんです。 Uターンにかける時間が無限小でもこの寄与はゼロにはならないんです。 >(1)帰還した時点でのBの累積時計はTを示しており、一方、ローレンツ変換により、この時点でBから見たAの累積時計はT√(1-(V/C)2) を指しています。 Uターンの間の事を考慮すると、Aの時計もTを指す事が結論されます。

tshmsg63
質問者

お礼

eatern27さん、再度のご回答有難うございます。 >相手の運動による時計の遅れ(特殊相対論の効果)と、Uターンしている間の相手の時計の時計の進みは相殺します >Uターンにかける時間が無限小でもこの寄与はゼロにはならないんです >Uターンの間の事を考慮すると、Aの時計もTを指す事が結論されます 「相対運動による互いの時間の遅れと、加速による互いの時間の進みは相殺する」とのことですが、2者の運動が対称形である限り、パラメータに拠らず必ず相殺することを、数学的に証明できるのでしょうか?  >宇宙線の方は地球の時間が遅れてると何がいけないと思っていらっしゃるのか理解できていませんが、 地球から見て粒子の時間の方が進行が遅く、粒子から見て地球の時間の方が進行が遅いというのは明らかに矛盾ですよね。これが両立することはありえないわけですから、「粒子の方の時間が遅い」ことが観測された時点で、他方の「地球の時間の方が遅い」は否定されたことになります。これを純粋に相対運動による効果だと説明する場合、この偏りの事実を見逃しているではないか、と思ったわけです。 >航空機の方に関しては地球が相対運動している事の他に航空機からみる立場では観測者が加速度運動する事を考慮しなければいけません。 この例も、一般に特殊相対論の正しさを主張する文脈で説明されることが多いものですよね。上記と同様、非対称性とその根拠を説明することなく、あっさりと「特殊相対論の傍証」のような扱いをする解説者の態度は問題だと思いますが、一般に、そういった「都合の良い解釈」とも言えるものの背後に重要な見落としがあることを私は指摘したかったのです。(なので、この一つの航空機の事例が、一般相対論を加味して説明できるのだとしても、あまり重要な意味は無いのですが。) >自然科学である以上、「絶対」ではありません。しかし、少なくとも自然のとても良い近似である事は確かだと言っていいでしょう。 例え「とても良い」ものだとしても、それがあくまで「近似」であるのだとすれば、「光速度不変」、あるいは条件付でそれに等しいといえる現象を近似解ないし局所的な系として導出するような理論が存在するはずです。世の専門家の人々はまるで相対論を絶対視している人が多いように見受けますが、既存の理論体系に固執する態度が、新たな発見を遅らせていることは間違いないと思います。 ありがとうございました。

回答No.19

No.16 のお礼に関してですが、 >光速度を不変とする限り、上記の矛盾は回避不可能であり、 >「光速度不変の原理」は誤りであることが、 >この思考実験だけで完全に証明されていることにならないでしょうか。 なりません。いかに加速度量が小さくとも、その分長く作用させれば その効果は無視できなくなります。完全にはほどとおいです。 時空図を作ってじっくり検討してみてください。 #加速度系からみた時空がどのように歪むのかじっくり考えてみてください。 また、加速度を含む時空を扱う場合は、やはり一般相対性理論を 学ぶことをお勧めします。 キャラハンの「時空の幾何学」(原題: The geometry of Spacetime) の4章をお読みになることを強くお勧めします。 加速度系からみた時空がどのように歪むのかの考察もたっぷりかいてありますよ。 ここには特殊相対性理論が加速度系ではどのような挙動を示し、 どのような矛盾を内包するかが詳細に述べられています。 #ごく単純な円運動でさえ、特殊相対論では矛盾が発生してうまくゆきません。 それを修正すべく一般相対性理論の理論構築が5章から始まります。

tshmsg63
質問者

お礼

tknakamuriさん、再度のご回答有難うございます。 「相対運動による」お互いの時間の遅れと、「加速によるお互いの時間の進み」が相殺する、という主張を皆さんされていますが、その数値的な根拠を示されている方はいません。 一般相対論的効果を考慮しなければ、この問題は解決しないと思うのですが、一つお尋ねしたいことがあります。 (お教えいただいたキャラハンの「時空の幾何学」を読めば分かることなのかも知れませんが。一般相対論の数学的美しさを垣間見たい気はしますが、現時点での私の関心は「光速度不変」が可能かどうかということで、今現在は、それ以上踏み込んだ内容は必要ないと思っています。) 加速度直線運動をしている方の系から見て、他方の静止系内の時計は進行方向の位置によって時刻が変わるはずですが、この時刻の差は、観測者からの距離に厳密に比例する(つまり、その位置との関係が1次式で表わされる)のでしょうか?  速度の増加に伴う時間的変化は度外視して、ある一瞬だけを見れば、等速直線運動をしている場合に等しいのではないかと思うのですが。 それとも、重力場に置かれた観測者から見れば、距離に比例しないことになるのでしょうか? ご教示いただけましたら幸いです。

回答No.18

携帯からなので手短に 加速による時間の進みの効果は両者の相対距離に比例 加速の効果は各種パラメータに依存し質問者さんのいうような加速の影響だけ一定にするのは本質的に不可 加速の影響が何に対して、何によって、どのように作用するか把握しないままの議論は無意味です

回答No.17

列車を止めるのはセンサーの計測結果であって 当たり前ですが、見ている人は関係ありません。 ギャラリーの観測結果はセンサーの動作に影響を 与えませんから結果はひとつです。 同時性うんぬんより以前の問題だと思います。

tshmsg63
質問者

お礼

tknakamuriさん、ありがとうございます。 この問題については、実はもう私の中で解決しておりまして、ローレンツ変換の式で計算してみた結果、外から見た、前後のセンサーに光が到達する時間差と、前後のセンサーの各位置における時刻の差が等しくなることから、外から見て同時ではないにもかかわらず「列車は止まる」ということが納得できました。 しかし、「ギャラリーの観測結果」がセンサーに影響しないというのは、すこし語弊のある表現かと。 観測結果が「何の関係もない」のではなく、観測結果と装置体系の数値の「辻褄が合う」というのが正解でしょう。 ありがとうございました。

noname#175206
noname#175206
回答No.16

 あ、#9に、補足頂いてたんですね。  これは、特殊相対論で考えるなら、加速は一瞬で全行程に対しては無視できる、とするのが通例です。  というのも、ABの出発点から両者を観測するなら、慣性系から加速度系の考察になり、特殊相対論の範疇ですけど、AなりBなりの基準だと、加速度を重力として考えることになります。  今は、特殊相対論でどうなのかということでしょうから(そこを片付けないと先に進めない)、加速は一瞬に撃力で行われたと考えたほうがいいでしょう。  #15をご理解いただくのが先決です。それを現実に対して良しとするかどうかは別です。今は、相対論が現実に沿っているかどうかではなく、相対論に内部矛盾があるかどうかですから。  で、#15の説明を、地球から宇宙船が一気に亜光速まで加速して、遠く離れた星へ行くように置き換えると、以下のようなことになります。  ○が地球>が宇宙船●が目的地です。[**]が時計ですね。最初、この三つは互いに静止している、つまり同じ慣性系にいるとします。  以下、観測は宇宙船に乗っています。つまり、時刻の見え方は宇宙船基準です。 [00]○>         ●[00]  この、時刻00で宇宙船>が一気に亜光速で加速、●に向かうと、以下のようになります。まだ出発して1秒も立っていないとします。 [00]○>⇒        ●[99]  なんと、宇宙船にとって、目的地では一気に時間が進んでしまいます。  実は、双子のパラドクスは、これでもう解けているのです。  同時刻の相対性により、目的地の時間は一気に進んでしまい、ここで説明してない時計の遅れ(上の例では地球や目的地の時計の進み方はゆっくりに)、ローレンツ収縮(宇宙船にとって目的地●までが一気に近くなる)という効果を打ち消すほど、目的地●の時計は進んでしまいます  だから、いくら宇宙船の観測者が「●の時計の進み方はゆっくりで距離も近いから、●に着いたら、宇宙船の自分の時計は進んでるかも?」と思っても違うわけです。目的地●での時計の方が進んでい待っているのです。  これをちょっと、応用すれば、ABが互いに正反対に同じ速さで一直線上方向に出発して、ある同じ距離で折り返して、元の地点に戻ることは考察できますよ。  一応、その考察は、いったんお任せします。ネタバラシして、自分で考えて分かる楽しみを奪っては申し訳ないですから。

tshmsg63
質問者

お礼

NO.16でお示しいただいた議論は定性的なもので、自分の思考の中で自由に「調整」が効くため、厳密な議論が難しく、やはり、具体的な数値を確認しながら進めるのが、誰にとっても納得の行く方法だと思います。 よって、以下のように、ストレートな定量的アプローチをしたいと思います。 A、Bが帰還するまでに、加減速の期間がありますが、等速直線運動の期間を相対的に大きくすることで、加速期間を無限小にすることができます。つまり、一連の運動を一つの等速直線運動と見なしてよいと言うことです。 両者の時計は同じ性能で、時刻0で出発し、帰還までにT時間が経過するとします。 (1)帰還した時点でのBの累積時計はTを示しており、一方、ローレンツ変換により、この時点でBから見たAの累積時計はT√(1-(V/C)2) を指しています。尚、この時点ではAはまだ到着していません。帰還にT時間かかるのですから。 もし、この時点でAが到着しているとすれば、矛盾したことになります。AとBは同じ地点にいるのですから、Bから見たAの時刻T√(1-(V/C)2) は、Aから見ても同じであるはずですから。何が矛盾なのか、これ以上の説明の必要ないでしょう。 ここまでの議論に、相対論の主張と矛盾したり食い違ったりする要素は一切ありません。(否、と言われるなら、その根拠をお示しいただかなければなりません。) (2)Aが帰還した時点で、Aの累積時計はTを指しており、一方、その時点でのAから見たBの累積時計は、ローレンツ変換により、T√(1-(V/C)2) を指しています。当然ながら、この時点でBはまだ到着していません。帰還にT時間かかるのですから。 この、Aから見た時刻の値についても、相対論の主張と完全に一貫したものです。 もし特殊相対論(厳密には、その実質的な根拠である「光速度不変」)が正しければ、以上の二つの事柄(1)と(2)が、両方とも成り立たなければならないことに異論の余地はありません。(あるなら、その根拠を教えてください。再度確認しますが、(1)および(2)は、いずれも特殊相対論からの自然な帰結です。これをどうやって否定するのでしょうか。) 現実にはこの二つは矛盾するのですから、根源的な仮定、つまり「光速度不変」が誤りであると結論せざるを得ません。 この議論の唯一の隙は、無限小として考えた重力の影響が実際に無視できるものなのか、と言う点ですが、少なくとも、重力の影響は両者の状態に一切いかなる意味においても偏りを生み出すことはありえませんから、重力の影響をいくらいじったところで、解決につながらないことは明らかです。 あるいは、この問題を救済する、別角度からの考察がありうるかもしれませんが、いずれにしても、一方ではこのような矛盾が必然的に導き出されるものであるということに変わりはなく、内部矛盾をかかえたものであるという事実は否定のしようがありません。 あと、よろしければ「ネタバラシ」をしていただけると助かります。その「ネタ」にも一理あるのだとは思いますが、上記の議論と折り合いをつけるのは簡単ではないでしょうね。 ありがとうございました。

noname#175206
noname#175206
回答No.15

 じゃあ質問者様がお示しの例について、特殊相対論ではどう考えているか、定性的に簡単にご説明しましょう。「同時刻の相対性」の説明です。そのため、時計の遅れとかローレンツ収縮は、わざと省いてありますが、問題の本質には影響ありませんので、大丈夫です。 >動いている電車の中に、光源と、その光源を挟んで電車の進行方向とその反対方向に等距離の地点に、光を検知するセンサーがあります。  まあ停止するスイッチですけど、問題を分かりやすくするために、時計にしましょう。先端と最後尾に時計を設置、センサーが光を検知したら、時刻0に時計合わせをするとしましょう。そこから、二つの時計は正確に時を刻み始めるとしましょう(もう動いていた時計が時刻を0にリセットでもいいです。同じことなんで)。  [**]が時計とします。**が秒としましょうか。♀が光源。まず電車の中です。光源♀が光った瞬間から。矢印が光です。 最後尾{[??]   ←♀→   [??]}先端  光源から、最後尾と最先端は同じ距離ですから、光は同時に届いて、二つの時計は同時に0にリセットされます。 中にいる人には、光源から両方向に出た光は同時に2つのセンサーに感知され、 最後尾{[00]←   ♀   →[00]}先端  まあ、こうなって電車のなかでは同時に二つの時計がリセットされ、進み始めた二つは常に同じ時刻を示します。  一方、電車の外から見てみましょう。発光の瞬間は同じですね。単に一つのランプが光っただけですから。 最後尾{[??]   ←♀→   [??]}先端⇒(こっちに進んでる)  光も進み、電車も進む。すると、以下のように最後尾に光が先に届き、最後尾の時計がリセットされて進み始めます。先端にはまだ届いていません。   最後尾{[00]←   ♀ →   [??]}先端⇒  そして遅れて光は先端に届きます。     最後尾{[02]    ♀    →[00]}先端⇒  最後尾の時計は既に00からスタートしてますから、先端の時計が00にリセットされた時には、もういくばくか進んでいます。上では仮に02としました。  以降、二つの時計は、外から見れば02の時間差で進んでいくことになります。  これが同時刻の相違なんですね。時計を停止スイッチに置き換えれば、もっと分かりやすくは停止スイッチに上記の二つの時計を合わせて考えれば、時計が[00]でスイッチが入るわけですから、電車の中から見ても、外から見ても、同じ「電車は停止する」という結論に達します。  まあ、こういう話です。

tshmsg63
質問者

お礼

cozycube1さん、再度のご回答有難うございます。 NO.15のご説明では、「光が届く」=「時計がリセットされる」=「時計が00を指す」 は(現考察の範囲内という条件付で)全て完全な同義語と考えられます。 したがって、「00でスイッチが入る」は、「光が届けばスイッチが入る」と全く同じ事を述べていることになります。 >中にいる人には、…電車のなかでは同時に二つの時計がリセットされ つまり、中にいる人にとっては「同時に光が届く」…(1) >最後尾の時計は既に00からスタートしてますから、先端の時計が00にリセットされた時には、もういくばくか進んでいます。上では仮に02としました。以降、二つの時計は、外から見れば02の時間差で進んでいくことになります。 つまり、「先端の時計に光が達したのは、後端の2秒あとである」…(2) (ここまでは、「見かけ上到達時間が異なる」と実質的に同語反復で、何も新しい事を述べていないように思いますが…。) (1)(2)より、同時刻は相違する。 という流れだと思いますが、(1)(2)をもって「同時刻の相違」が示されていると言うためには、何か別の前提がなければならないですね。つまり、「光が着いた2つの瞬間をもって同じ時刻とする」という前提です。これは、お示しいただいた議論の中では触れられていない、全く新しい概念です。 それ(とその根拠)が提示されないまま、独断的に結論が下された形になっていませんか。 >停止スイッチに上記の二つの時計を合わせて考えれば、時計が[00]でスイッチが入るわけですから、電車の中から見ても、外から見ても、同じ「電車は停止する」という結論に達します。 冒頭で見た通り、「00でスイッチが入る」は「光が届けばスイッチが入る」と完全な同義語であり、 このように言い換えてみれば、「光が届けばスイッチが入るのだから、外から見ても中から見ても電車は停止する」という主張になります。これには実質的に意味がありません。 結局、この議論に意味があるかどうかは、先ほど申し上げた、「光が着いた2つの瞬間をもって同じ時刻とする」という前提に依存していることになります。 あるいは、相対論における「同時刻の判定法」の内容が念頭におありだったのかもしれませんが、この前提は、それとも幾分異なっていますよね。 あげ足を取ったようですみません。皆さんにいただいたご回答から、ローレンツ変換の式をよく吟味して、今ではこの列車の思考実験は矛盾ではないことが納得できています。「同時刻の相対性」が矛盾だと主張する前に、よく勉強しておくべきだったと反省しています。 ありがとうございました。

回答No.14

No12補足内容に関して 「相対速度のある2つの物体の時間は、一方からもう一方を見ると互いに遅れている」 これは矛盾じゃないのか?という問いの派生形ですね。 「互いに遅れる」のがなぜ矛盾じゃないのか。先ずその根本的な説明しておきます。 No.7で紹介したローレンツ変換の式で説明します。 (すいません、No7で紹介したのは符号が逆でした。) x'=γ(x-vt)   t'=γ(t-βx/c) (β=v/c、γ=1/√(1-β^2) で考えてみましょう。 ここで2つの物体の相対速度を光速の約87%、(√3/2倍) 長さの単位をメートルから光年に置き換えます。 2番目の式に代入すると t'=2(t+0.87X) これを図示しましょう。 慣性系Aのどの位置でも時刻がt=0(つまり慣性系Aですべて同時)であるとき 慣性系Bの時刻t'がどのようになるか考えてみましょう (慣性系Bが、右方向に進んでいます) 位置X         0   1   2   3   4   5   (光年) 慣性系Aの時刻t  [0]   0   0   0   0   0   (秒) 静止 慣性系Bの時刻t'  [0]  -1.7  -3.5  -5.1   -6.9   -8.7  (秒) 移動 光速の約87%で走る、5光年の長さの列車の両端の時刻には 列車の外の慣性系では、約8.7秒の時刻差が生じています。 「同時刻の相対性」です。 先端に行くほど過去、後端に行くほど未来にずれます。 時間を進めてみましょう。 慣性系Aにおける時刻tを約1.15秒進めます。 この時列車は0.87×1.15 = 1光年進みます 位置X        0    1    2    3    4    5  (光年) 慣性系Aの時刻t [1.15]  1.15   1.15   1.15   1.15   1.15  (秒) 静止 慣性系Bの時刻t' 2.3  [0.58]  -1.2  -2.9  -4.6  -6.4 (秒) 移動 時刻を比較してみましょう。 慣性系Aでの時刻はどこでも1.15秒です。 しかし慣性系Bが示す「時刻」はいっぱいあります。どれを選びましょう。 最初のチャートの慣性系Bの[0]の地点は、2番目のチャートの[0.58]の地点にちょうど移動していますから この地点での時刻と比較するのが妥当です。 よって、慣性系Aで約1.15秒立つ間に慣性系Bでは約0.58秒しか経過していない。 つまり1.15/0.58 = 0.5倍 の時間差があります。 「別の慣性系の時間は遅れる」とはこのことを指しています。 「慣性系Bの「0.58」地点から慣性系Aの「1.15」地点を比べたら 0.58/1.15 = 2倍 速く時間が進んでいるじゃないか」 と言われればその通りです。 しかし、この比較の操作をチャートで見てみるとわかるように、 慣性系Bにとって、「ずれた時間の中を進んで、その位置で比較する」 ことになるので慣性系Bにとって「未来の時刻と比べている」ことになります。 これは、「慣性系Bから見た時間の流れ」としてはそぐわないので 時刻を比較するためには、慣性系Bの時刻をすべて同時に並べ替え、 そのうえで対応する座標の時刻を比較する必要性があります。 またチャート作るの手間なので省略しますが、 方法は数式に従って同様に値を読み取るだけです。 実際に比較してみると慣性系Aは慣性系Bの時刻に対して0.5倍だけ時間の進みが遅くなります。 一般向けの解説書では上記の事を「時間が遅れます」とあっさり説明しているのです。 加速を伴った場合 「双子のパラドック」の場合だと 折り返す(慣性系の方向が逆になる)ことで、「列車の先端が過去、列車の後端が未来」という 関係性がひっくり返り、上記のような「すべての位置で時刻を揃えた上で比較操作」が完全に逆転します。 その加速系から見ての「時刻が遅れている」というという基準の同時性そのものが変化して、 一気に「時刻が進んでいる」へと変化します。 上記まで踏まえたうえで、ちゃんとした時間と空間のグラフが付いた 双子のパラドックス解説のサイトなどを見直してみてください。 <<いわゆる「双子のパラドックス」でお決まりの、「一般相対論的な重力の効果」による説明 というのは、誤解です。(重力も関係ないです) 「加速した方の時間は、なんだかよくわからん効果で相殺されてつじつまが合う」という認識では、整合性の合いようがないです まあ色々ややこしいのですが、 結局指摘したかったのは 「時間が遅れる」という言葉に対する認識が間違っているということです。 イメージで話をすると 「互いに時間が遅れて見える」というのは 例えば2本の同じ長さの棒を45度角度をつけてくっつけると、 一方の棒の影はもう一方に対して1/√2の長さで投影されますよ。 ということで 「折り返して戻ってきたほうが年を取っていない」というのは 一方の棒を真ん中で折って、先端をもう一方の棒に無理やり合わせても 折ってないほうの先端には届きませんよ。 ということです。(ちょっと違うけど) 質問者さんの思考実験の場合は、 両方の棒を同じように折れば、先端をぴったり合わせることができますよ。ということです。 ・・・・長文疲れました。

tshmsg63
質問者

お礼

cocacola2010さん、ありがとうございました。 お示しいただいたチャートの説明は、「なぜお互いに時間が遅れるのか」を示していますが、それが「なぜ矛盾でないのか」は分かりませんでした。 「論理的にそうなるから」といって、それが「実際に」ありうることなのかどうか、というのはまた別の問題です。もし現実にありえないことが理論から出てくるなら、単にその理論の欠陥が示されたことになるだけではないでしょうか。 >「加速した方の時間は、なんだかよくわからん効果で相殺されてつじつまが合う」という認識 この部分の趣旨が不明です。誰の、どのような場合の認識のことでしょうか? 「時間が遅れて見える」のか、「本当に遅れている」のか、どちらが正しいのでしょうか。現実にはどちらかであると思うのですが。「互いの時間が遅れる」ことが矛盾でないといえるのは、「時間が遅れて見える」場合だけでしょう。遅れて「見える」では済まされない場合として、実際の観測事実を考えて見ます。 「本当に遅れている」ことの例としては、「宇宙線に由来する、亜光速の2次粒子の寿命が通常のものよりも延びる」、「航空機上での時間は地上よりも極僅かに遅れている」、といった「観測事実」があるのは良く知られています。 いずれの場合も、重力による影響はあるとしても、恐らくは、全体に占める割合は無視できるほどに小さなものでしょう。航空機の例では、地上と同じ1Gですし、粒子線も慣性力や地球の引力に逆らう力はほとんど働かないといっていいでしょう。(そもそも、これらは特殊相対論の予言の正しさを示す例として専門家によって説明されているものですから。) しかし、ここで重要な点が見落とされているように思います。重力による影響を除外してこの差があるということは、逆に航空機や粒子からすれば、地球が相対運動をしているわけですから、地球の時間が「実際に」遅れなければなりません。(よくある、「加速度の働く方の時間が遅れるのである」議論はなしです。) これは「光速度不変」と矛盾していると思うのですが…。このことは、とりもなおさず、これら時間の遅れが「光速度不変」とは別の理由で生じているものであることを示しているように思えてなりません。 なぜなら、「光速度不変」によれば両者が互いに遅れなければならないにもかかわらず、実際には一方だけが遅れているわけですから。「光速度不変」が事実なら、そのようにはならないのです。 私は別に相対論を否定したいのではないのですが、このような考察や思考実験から、光速度不変の信憑性を疑うようになっています。少なくとも、相対論の方程式が相当に現実に合致する数値を予言するのだとしても、その正しさの根拠が「光速度不変」とは別の何かであってはいけない理由は存在しません。 論理学でいうところの、「A(光速度不変)ならばB(時間の遅れ)」だからといって、「~A(光速度不変は偽)ならば~B(時間は遅れない)」とはならないことは、現実にもいえるのです。 それでも、「光速度不変」はやはり「絶対に正しいの」でしょうか…。 ありがとうございました。

  • chiha2525
  • ベストアンサー率10% (245/2384)
回答No.13

先ず、離れた位置にある2つのセンサーが、いかにして”同時”に光を感知したかどうかを知りえるのか?というところに問題があります。 2つのセンサーから電線を引き、電車の中心、つまり光源のところに信号をひっぱって、同時だったかどうか、を判定するとします。 電車の中の人には、前後のセンサーに同時に光がとどき、その電気信号が同時に光源のところに戻ってきます。 電車の外の人には、後ろのセンサーに光が届き、次に前のセンサーに光が届きます、そして、それらの電気信号が同時に光源に戻ってきます。 どちらも、同時に電気信号が光源のところに戻ってくるので、電車は止まります。

tshmsg63
質問者

補足

chiha2525さん、ご回答有難うございます。 単純明快で分かりやすい説明だと思います。 よろしければ、No.12の補足で示した議論にも一度お目通しください。 ありがとうございました。

  • isa-98
  • ベストアンサー率23% (205/859)
回答No.12

理性的な論証が出来るようになりましょう。 そうすれば相対性理論の専門家の方々もちゃんと答えると思います。 現在は命題の摩り替えがありますので、希望薄です。 >いかなる慣性系から見ても光速は常に一定である 命題が間違っているのだから、結論が間違っていて当然です。 学校は水掛け論をする場所ではないし、主義主張を真理だと大威張りしに来る所でもありません。 学ぶ場所です。

tshmsg63
質問者

お礼

isa-98さん、お礼が遅くなり申し訳ありません。 「同時刻の相対性」の矛盾を指摘した今回の私の主張は、誤りであったことに気付かされました。 ローレンツ変換式の計算から、外から見た到達時間の差と2つの時計の時間差が一致し、何ら矛盾ではないことが確かめられました。 実質的なお返事は「補足」の方に既に書かせていただいておりますので、よろしければご一読いただけますか。 (既にご覧いただいている場合は、ご容赦ください。) ありがとうございました。

tshmsg63
質問者

補足

isa-98さん、ご回答有難うございます。 辞書的な意味で使われたのではないと思いますが、isa-98さんの仰る「理性的」の意味がいまひとつ不明です。 深く勉強する前に早合点な理屈を並べるな、という意味でしたら、「同時刻の相対性」を用いた議論については、反省しております。 ただ、ここで一つだけ申し上げますと、私のいう「光速度不変の矛盾」を、根拠のない「主義主張」と片付けないでいただきたいです。 質問文でも書きました通り、矛盾を示す思考実験は他にもあります。むしろ、こちらの方を先に提示すべきだったかもしれません。以下のようなものですが、一度ご検討ください。 A、Bの2者が、ある地点から、互いに反対の方向を向いて出発し、加速→等速直線運動→減速→停止→加速→等速直線運動→減速という仮定を経て、元の地点に到着するとします。加速、減速の割合は互いに等しくなるよう、あらかじめ同じプログラムが組み込まれているものとします。この場合、いわゆる「双子のパラドックス」でお決まりの、「一般相対論的な重力の効果」による説明は通用しません。加速による重力の効果に偏りは無く、特殊相対論の「相対運動による時間の遅れ」の効果による時間差のみが残ることになります。一般相対論に基づいた加速による重力の効果が、互いにリアルタイムで帳消しになるかどうかは不明ですが、全体として見た場合、両者に重力による効果の差は生じないことは明らかです。 また、加速の重力による効果がどのようなものであれ、それによってちょうど特殊相対論に基づく互いの時間差が相殺される、というようなことはあり得ません。加速の量はそのままに、等速直線運動の期間、つまり相手の時間が遅れる期間を任意に変えることができるからです。 両者の再会に関して唯一の可能性は、同時に元の場所に帰還し、かつ、両者の時計の時刻が同じであることに異論の余地はないでしょう。 仮に、相手の時計が遅れて「見える」だけである、としても、最後には同じ時間を指すのですから、どこかで相手の時間の方が自分よりも早く進む期間がなければなりません。これを説明できる可能性のある唯一のものは、自分に加速度が働いている時の、重力による「時間の遅れ=相手の時間が相対的に速く進む」効果ですが、それがどのようなものであれ、少なくとも、特殊相対論的効果による相手側の時間の遅れを相殺し得ないことは、上述した通りです。 これをどう説明すればよいのでしょうか?

  • eatern27
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回答No.11

#1です。 AさんとBさんはともに電車の中にいるとします。 Aさんは電車の進行方向をy軸と呼び、それに垂直な方向をx、z軸と呼んでいるとします。 Bさんは電車の進行方向をx軸と呼び、それに垂直な方向をy、z軸と呼んでいるとします。 >この2つのセンサーが同時に光を感知したときだけ電車が停止するような装置が搭載されているとします。 この装置の代わりに、センサーが光を感知した場所のx座標が同じである時だけ電車が停止するような装置を搭載したとしましょう。 #3さんへの補足にお書きになった部分で、センサーが記録するものをセンサーが光を感知した時刻の代わりに、x座標を記録して同様の処理をするのだと考えて下されば問題ありません。 Aさんからすれば電車の前方・後方にあるセンサーのx座標は同一(違うのはy座標)なので、センサーが光を感知した時のx座標も同じであるはずです。従って電車は停止します。 一方、Bさんからすれば電車の前方・後方にあるセンサーのx座標は異なるので、センサーが光を感知した時のx座標も異なる事でしょう。従って電車は停止しません。 さて、観測者によって電車が停止するかどうかが変わってしまいましたが、貴方はこの矛盾をどのように解決されるのでしょうか? #1では、上記の矛盾が発生するという人に対して、 Aさんにとってx座標が同一の時に電車が停止するように設定していあるのなら、Bさんにとってはy座標が同一の時に電車が停止するように設定してある事になる。 Aさんにとってx座標が同じ地点で光を検知したのならBさんにとってはy座標が同じ地点で光を検知する事になる(従って双方が電車が停止すると言う)ので、どこにも矛盾はない。 という趣旨の指摘と同様の指摘をしたつもりなのですけども。 >また、Δtというと極微の値のような印象を与えますが、電車の速度を上げることで、時間差は任意に大きくすることができます(10秒、1時間、さらには1日でも可能です)。 はい、別にΔtはどのような値であっても構いません。

tshmsg63
質問者

お礼

eatern27さん、お礼が遅くなり申し訳ありません。 皆様にいただいたご回答から、「同時刻の相対性」の概念は思いのほか隙が無く、矛盾の指摘をなかなか受け付けない代物であることに気付かされました。私の初歩的な知識不足ゆえで、恥じ入っております。 ただ、「光速度不変」は矛盾をきたすと私が考えた最初の根拠は、実は今回の「同時刻の相対性」に直接言及したものではなく、「時間の遅れ」に関する考察でした。これと同じ論点の指摘はあまりなされていないようで、またそういった指摘に対する、専門家による満足のいく説明をこれまで見たことが無い、そういう内容の思考実験です。(これは既に、♯12の方への補足欄にて示させていただいております。) ありがとうございました。

tshmsg63
質問者

補足

eatern27さん、再度のご回答に感謝いたします。 「設定が2重に存在する」ことの分かりやすい(?)たとえを有難うございました。 (他の方のものも含め)これまでにいただいたご回答に共通した趣旨は、結局のところ以下のようなものと理解しています。 電車の外の人にとっては見かけ上、Bの方がAよりも後に光を検知するにも関わらず、電車は停止する。外から見たとき、光はBの方に遅れて到達するが、外から見たBの時計もその分遅れており、到達した時点で時計の指す時刻はAと同じだからである。よって、何ら矛盾は無い、と。 これで間違いないでしょうか?「同時刻の相対性」に基づく矛盾の提示は難しいようですので、「光速度不変の矛盾」を示す他の議論を提示させていただきました。よろしければそちらの方もご覧いただければと思います(NO.12の回答に対する補足です)。 ありがとうございました。

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