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冷媒を使わない室内冷房は可能ですか
冷媒を使わずに直接室内の空気を圧縮して室外に熱を拡散し、膨張した空気で室内を冷やすことは原理的に可能ですか。
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電気製品の冷房装置の様に冷媒ガスを使っているのでない例は、与圧航空機の空調 で、空気だけを使っています。ですので原理的には可能とは言えます。 原理を大雑把に言いますと、 ・圧縮空気を供給源とします。これは多くはジェットエンジンの圧縮機から一部の空気 を抜く(抽気、bleed)ことで得ます。YS-11の例ではエンジン駆動のコンプレッサー(= cabin super charger)で、新しいB-787では電気駆動のコンプレッサーであったりします。 地上駐機中でエンジン停止時の場合はAPU(auxillary power unit)と呼ばれる発電及び 圧縮空気供給用のジェットエンジンから得ます。 ・もとの空気は高温高圧なので、一定圧に下げた上でこの空気を2つに分けます。 一方を冷却して他方に混ぜて温度調整をします。冷却方法は、 1)空気を空気で冷やす、熱交換器(heat exchanger)を通します。これは車のラジエター の水の部分に空気を通していると思えばいいです。 2)「エアサイクルマシーン(air cycle machine、unit)」というものを通過させます。 これは車のターボチャージャーみたいな構造で、入ってくる空気はコンプレッサー、 もう一度1)の熱交換器と同じもの、タービンの順に通過します。この間に起きる断熱膨張、 運動エネルギーによって失われる熱損失、外部空気による冷却で温度が下がります。 (詳しくはこの用語を検索されると取り上げているサイトがあります。) http://www.iadf.or.jp/8361/LIBRARY/MEDIA/H17_doukochosa/H17-5-8.pdf このようにフロンガスや代替冷媒を一切使わずに零℃程度の空気を作り出す事は 可能で、実際使われています。航空機は上空では冷却空気には不自由しませんが、 常温の地上であっても、機内を外気より下げることは十分可能になっています。 ただ同様の装置を住居室内用に作るとなると、空気を取り込んで圧縮する過程での 電力消費や騒音、冷却空気を当てるための電力、それらが現行方式からしてメリットが あるかどうかは疑問符がつくのではないかと思います。あくまで容易に大量の圧縮空気 を得られる航空機が採用している方式です。
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- foomufoomu
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スターリング エンジンを、普通とは逆に、モーターなどで外から回転させても、冷却装置として使えます。 スターリングエンジンは、熱源と空気だけで動くエンジンです。スターリング エンジンについては、Googleすればいっぱい見つかります。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3 模型程度なら簡単に手に入ります。 http://www.amazon.co.jp/%E5%AD%A6%E7%A0%94-%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3/dp/B00068VPWI
お礼
スターリングエンジンは名前をよく聞いていましたが、こういう関連があることは初めて知りました。勉強させていただきます。ご教示ありがとうございました。
- fujiyama32
- ベストアンサー率43% (2298/5278)
ご希望の機器が実用化されています。 次のURLをクリックして参考にして下さい。 [超低温空気発生器] http://www.incom.co.jp/productnavi/index.php/product/43810 [低温空気発生装置] http://www.kogi.co.jp/bumon_kikai_19.html
お礼
ありがたい情報を下さって感謝いたします。いろいろ勉強させていただきます。
- RTO
- ベストアンサー率21% (1650/7787)
原理的には可能ですがエネルギー効率が悪いです また、そもそもその場合圧縮した空気が冷媒となってますので「冷媒を使わない」とは言い難いですね
お礼
早速ご教示いただきありがとうございました。冷媒の定義についても大変勉強になりました。
お礼
ご丁寧なご教示に感謝いたします。原理的には可能であるということもよくわかりました。