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c と g の発音

c と g のあとに i, y, e がくると、発音が違ってきますが、これはどうしてそのようになるのでしょうか? can city gun giant のような例のことです。

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  • trgovec
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回答No.2

これは英語における c, g の発音・使い分けと口蓋化(軟音化)を区別しておかないと誤解の元になります。 ・英語におけるラテン文字 英語をラテン文字で記すようになって1000年以上になります。一般に「古英語」と呼ばれる時代には K はほとんど用いず [k] 音には C を用いていました。 cann > can cyng > king cene > keen (古英語 > 現代英語) ただし ci, cy, ce が全て [k] だったわけではなく cirice(チリチェ)> church のように [t∫] と発音するものも多くあります。この [t∫] となったのが口蓋化で、より古くは「キリケ」であったものが前高母音である i, y, e の舌の高い位置の影響を受けて [k] > [k' キィ、キェの子音] > [t∫] のように変化したものと考えられています。 これでは不便なので ki, ky, ke という綴りを用いたりフランス語から ch という綴りを借用(現代フランス語では ch は [∫] ですが古くは [t∫])したりして、現代語とほぼ同じ綴りが整備されていきます。 G はもう少し複雑なので詳細は省きますが、大体同じ道筋をたどりました。現代語で get, give のように [ge, gi] と読むものが多少ありますが、これは古ノルド語(北欧語)から入ってきたものが多く北欧語の綴りをそのまま用いたため例外的となったものです。 ・フランス語からの借入語 今日 ci, ce [s] / gi, ge [ヂ] を含むものはそのほとんどがフランス語から、またはフランス経由のラテン語・ギリシア語の借入語です。 フランス語の親言語であるラテン語では C, G は常に [k, g] でした。しかし後期のラテン語において ci, ce は [ts ツ] gi, ge は [ヂ] と発音されるようになります。これは舌の位置が母音である i, e の位置に近づいたためで(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A3%E8%93%8B%E5%8C%96)フランス語ではそれらがさらに破裂成分を失い [s][ジ] と変わりました(ツ・ヅとス・ズを発音し比べてみると前者では一気に息が出ます)。一部には [k] > [t∫] となったものもあります。例:camera(カメラ)> chambre(チャンブル→現代語ではシャンブル)。英語の chamber「部屋」は「チャンブル」の時期に英語に入ったもの。 ラテン語の後継であるロマン系諸語(イタリア・スペイン・ポルトガル語など)でも c, g の変化は起きましたがそれぞれ異なっています。 このように現代英語における c, g + e, i, y の読みはフランス語において起きた音変化を外来語としてそのまま取り入れたもので、英語における音変化とはほとんど関係ありません。 [i, e, j] のような前高音による口蓋化は世界的に見られるもので、日本語におけるイの段の子音の違い(ヘボン式ローマ字で現れるがキ・ギ・ニ・ヒ・ビ・ピ・ミ・リも舌の位置が他の段より高い。一部方言で「君」を「チミ」のように発音するように完全に変わってしまったものもある)、現代北京語にキ・ギ・ケ・ゲ音がないことなどがあります。

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  • SPS700
  • ベストアンサー率46% (15297/33016)
回答No.1

   これは「口蓋化」という音変化の現象で、下記などに出ています。    http://kotobank.jp/word/%E5%8F%A3%E8%93%8B%E5%8C%96 1。舌の前の方があがっている母音    前母音と言いますが、i や e がこれに属し、半母音の y も同じような働きをします。 2。舌の後ろの方があがっている母音    後母音と言いますが、a、o、u、がこれに属し、半母音の w も同じような働きをします。   3。口の後ろ(奥)の方で出す音    無声音の k やその有声版の g で、喉音と呼ばれています。 4。(喉音の)口蓋化    喉音の後に前母音が来ると、 k や g が ts や d3 のような音。に変わります。「のような」と言ったのは、いろいろな変種があるからです。   ご質問の city や giant は、口蓋化が起こった形です。北京の「京」が kyou と今の日本語では口蓋化無しで発音されますが、北京音では、日本に輸出後「口蓋化」が起こったので、今は「ペイチン」と「口蓋化」されています。   理由は舌の後ろがあがっている喉音から、舌の前があがっている前母音に到達する時間を節約するため近道(k とか g まで行かないで前、即ち口蓋に近く発音する ts や d3 に直行)するためでしょう。 5。(喉音以外の)口蓋化    舌を壁のように立てる t、d、s、z も舌の前を平に発音する口蓋音に変わることがあり、これも「口蓋化」と呼ばれます。日本語をヘボン式のローマ字書きにした場合、タ行、ダ行、サ行、ザ行、のイ段の音が不規則に見える理由はここにあります。ta,chi, tsu, te, to などを見ると正確には、t を ts に変える「破擦音化」がまず起こり、続いて「口蓋化」が日本語に起こったことが分かります。     上で見たように、「口蓋化」は、色々な言葉に見られ、様々な様相を呈することが分かります。

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質問者

補足

回答、ありがとうございました。 (喉音の)口蓋化について、日本語でのわかりやすい例をもう1つか2つ教えていただけませんか? 北京の例がいまいちよくわかりません。

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