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1円玉の表面張力について
自由研究で六角形(ハニカム構造)の不思議について調べています。 調べてみると、水に1円玉を7枚浮かべると自然と1つの玉の周りに6個の玉が集まり、花形(六角形)を形づくるという実験があるようで実際にやってみました。 表面張力により、1円玉はそれぞれくっついてまとまるのですが、花型にはなりません。 何か必要な条件があるのでしょうか。
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水に浮かべた1円硬貨が自然と近づいてきてくっつくということが起こるのは距離がある値よりも近い場合です。 離れている硬貨をくっつけるような遠距離の引力がはたらいているのではありません。 具体的に言うと、引力が働くのは1円硬貨が浮いていることによって生じている水面のくぼみの範囲です。 2つの硬貨の水面のくぼみに重なりが生じると急に近づきます。 そのくぼみよりも遠いところにあれば何の変化も生じません。少し離れたところに別の硬貨が浮いていると認識することを1円玉がやることは不可能です。 1円硬貨の直径が約2cm、質量が1gです。液面のくぼみの範囲は幅が約5mmですから水面に直径3cmの円を考えればいいです。それが引力の働く範囲です。 この範囲内に1円硬貨を近づけるのは外部の力に頼る必要があります。流れを作ってやる、ゆすってやる、ストローを使って寄せてやる、・・・です。 2つの硬貨A,Bがくっついているとします。3つ目の硬貨Cがどこにくっつくかは3ツ目をどこに浮かせたかという初期条件に大きく依存します。それに外力の揺らぎの影響が重なってきます。ABCが三角形になるはずだなんてことは言えません。 3つが直線状にABCと並んでくっついているとします。ABCが三角形を作るためにはその端の硬貨Cがぐるっと位置を変えてAの方に移動しなければいけません。AとB,BとCの間には引力が働いていますがAとCの間には引力が働いていません。距離が離れています。ゆすってやれば移動が起こるかもしれません。 1円硬貨の凝集はごく近くで働く力によるものですから分子間力のモデルにはいいと思います。 ※近づく理由 水面のくぼみに重なりが生じるとその部分(2つの硬貨に挟まれた領域)での曲率が変わります。水面の盛り上がりが小さくなるます。硬貨は少し傾きます。表面張力の水平成分の打ち消しが起こらなくなります。近づく方向に力が働きます。 ※浮く理由 表面張力で浮いていると普通は表現されています。 でも水の表面張力の値を調べて計算すると1gwの重さを支えるには不足しています。 半分ぐらいしか出てこないのです。 残りの半分は硬貨の沈み込みによる浮力によるものだろうと考えられます。 アルミの比重は2.7です。 硬貨の上の面が水面と同じ高さにあれば浮力は(1/2.7)gwです。 これでは足りません。さらに厚みの半分ぐらい余分に沈んでいる必要があります。 表面張力はこういう硬貨の沈み込みを実現するためにも必要なのです。 表面張力だけが硬貨の重さを支えているのではありません。
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一円玉が多数あった場合互いに寄り添って全てがハニカムになることは「奇跡が起こらなきゃ」あり得ません。 他のお答えにあるように、単独でいるよりくっつく方がエネルギー的には有利なので幾つかはくっつきますが、六つが七つになることによる「利得」(エネルギーの利益)はそんなに大きくありません。 ついでですから、デジカメを使ってくっつくかどうかの「過程」を撮ると面白いでしょう。 また水の表面に油一滴落としたり、洗剤一滴落とした時、今までくっついていた一円玉がどうなるか見て下さい。 非常に面白いことが起こるはずです。 精密に調べれば博士論文くらい書けますよ。^^
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お答えいただき、大変ありがとうございます。 1円玉がくっつく過程をテーマにするのも面白いですね。 やはり1円玉7個が自然に花形を作るという観点からハニカムに結びつけるのは難しいですね・・・。 今、洗剤を一滴落としてみました!おもしろい! これは、洗剤の界面活性剤によって表面張力が壊された、という見解でよいのでしょうか。 油でも試してみます。
- yokkun831
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>しかしこの実験では、物質や自然界における、最もエネルギーのかからない安定した状態である(物質や生物は、そのような状況を自然と知っていて取り入れている)、というハニカム構造の実証にはならないのでしょうか。 うーん,私も質問を拝見したときに疑問をもちましたが,難しいところですね。 (1)軽くて軸方向に丈夫であるハニカム構造 と, (2)相互作用が引力である場合に円板が最も安定する最密充填配置 の 形状の類似…観点としてはおもしろい関連付けといえますが,直接的な関連は見えにくいですね。ただ,ハニカム構造が,円筒(六角柱)状の単位が断面方向に最密充填している構造であるからこそ,丈夫であるとはいえそうな気もします。
お礼
なるほど!ハニカム構造とは、軸方向の構造(六角柱)にも関係ある事を見落としていました。 ただ六角形というだけでは、この構造は確かに実証できませんよね。 勉強不足で申し訳ありません。 しかし六角形という形は、調べてみると本当に不思議ですよね。 先ほども書きましたが、亀の甲羅の模様やトンボの羽や網膜の構造など、自然界には六角形のものがたくさんあり、その機能を取り入れていることに神秘を感じます。 この六角形の不思議(自然界に限らず)を調べ、簡単な実験で検証したいと思っているのですが・・・。
- yokkun831
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これは,確率の問題であろうと思います。 意図的に配置せずデタラメに置く限りでは,花形になる確率が高いということです。表面張力を介して1円玉は引きあうので,対称的で小さくまとまった花形になるのが,最もエネルギーの低い安定な状態となります。しかし,花形にならずとも互いに接触しあった状態は,ひとまず安定な状態になり,そこから花形へ移行するにはちょっとエネルギーが必要になると思われます。 (1)何度もデタラメに置くことを繰り返して,パターンごとの確率を求めてみる。 (2)振動などの刺激を与え続けて,いずれ花形に落ち着くかどうかやってみる。 この2つあたりを試してみてはいかがでしょうか?
お礼
お答えを頂き、大変ありがとうございました。 確かに、振動を与えることにより、花形が作られることが何度かありました。 しかしこの実験では、物質や自然界における、最もエネルギーのかからない安定した状態である(物質や生物は、そのような状況を自然と知っていて取り入れている)、というハニカム構造の実証にはならないのでしょうか。 雪の結晶、ミツバチの巣や亀の甲羅の模様の六角形、シャボン玉が繋がった場合真ん中の球は六角形を形づくる・・そのような六角形の不思議さに興味をもちまして、今回1円玉で実験してみたのですが・・・
お礼
お答えをいただき、大変ありがとうございます。 なるほど、1円玉自体が自分で他の硬貨を認識することは不可能ですよね。 そして確かに、硬貨同士がくっつき合う時には、目でみてわかるほど水面が変化しますね。 1円玉が浮く理由についても、ただ表面張力だけの作用だと思っていました。 大変勉強になりました。 1円玉が水に浮くわけ、水に浮かべた1円玉が集まりくっつく様子・条件などを研究しまとめてみたいと思います。 1円玉がくっつき合う考察としては、硬貨の枚数を変えてみる・硬貨間の距離を変えてみる・衝撃の有無・水面の変化を観察しデジカメで撮る、などで良いでしょうか。