懐疑論自体が[哲学の中の]一つのジャンルという気がします。歴史も古くて、古代ギリシャにも錯覚などをテコにした懐疑論がありました。それから、ルネサンスから近世にかけて、プラトンやストア派の著作が紹介されるようになったのですが、その過程で古代懐疑論の著作も翻訳されて、モンテーニュやデカルトの議論に大きな影響を与えました。
分析哲学[英語圏の哲学]では、認識論(epistemology, theory of knowledge)という大枠の中で懐疑論は論じられています。培養槽の脳というパトナムの思考実験などは、大学の教養課程などの哲学の授業では好んで扱われるのではないでしょうか。