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熱力学
空気を平均分子量28.8の2原子分子理想気体と見なし、N個の分子の系が持つ内部エネルギーがU=5NkT/2で与えられているとき、高度1km上昇するごとに何k気温が低下するかを求めよ。ただし、ボルツマン定数k=1.38×10^-23J/k重力の加速度の大きさg=9.8m/s2とする。 解答と解説お願いします。
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回答1への補足です。 Cp/Cv = γ が抜けていました。 kN = R より U=5NkT/2=5RT/2 →dU= (5/2)*RdT= CvdT と考えると問題で内部エネルギが与えられている理由が解ると思います。
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- drmuraberg
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周囲と熱の出入りの無い、断面積Sの空気柱を考える。高さ方向をZ軸に取り、 高さzとそれから微少高さdzの部分円柱を考える。 部分円柱の上面に働く力 -p(z+dz)S 下面に働く力 +p(z)S 体積Sdzに働く力は、空気の密度ρ、重力加速度gとすると -ρ(z)Sdz*g 力の釣り合いより -p(z+dz)S + p(z)S -ρ(z)Sdz*g = 0 p(z+dz)を展開し第2項までで近似し整理すると dp(z)/dz = -ρ(z)*g (1) 空気の分子量をMとすると、1モルの空気の体積Vは V= M/ρ(z) pV=RT にこれを代入し整理すると、 ρ(z) = M/R*p(z)/T(z) (2) (1) 式と(2)式を組み合わせると dp(z)/dz = - g M/R*p(z)/T(z) (3) ここで、pV=RT より dpV+pdV=RdT、pVで両辺を割り、右辺を整理すると dp/p + dv/V = dT/T (4) 熱力学の第1法則、dQ = dU + pdV = CvdT + RTdV/V で断熱 dQ = 0 とすると dV/V = -Cv/(Cp-Cv)*dT/T (Meyerの式 Cp-Cv=R を利用)。 これを(3)式に入れ整理すると dp/p + 1/(1-γ)*dT/T = dT/T、 つまり、 dp/p = γ/(γ-1)*dT/T (5) (5)式のpをp(z)として(3)式に代入しすると p(z)*{γ/(γ-1)*dT(z)/T(z)}/dz =- g M/R*p(z)/T(z) これを整理すると dT(z)/dz = -(Mg/R)*{(γ-1)/γ} (6) となり、高さ当たりの温度低下の式が得られる。 これに、二原子分子の場合、Cp=7/2*R, Cv=5/2*R, γ=1.4、空気の分子量M、重力 加速度g、気体定数R(ボルツマン定数)を代入し計算すると、1km当たりの温度低下 は10.0℃となります。 実際には気柱内での対流や水蒸気の凝結が起きているので、5~6℃/1000mと 言われています。
お礼
わかりやす解説してくださってありがとうございます。すごく助かりました^^/