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発熱する核物質は熱電発電に使えないか?

使用済みにしても稼働中の廃熱もずいぶん高い温度をただ排出していると事を知りました。 この熱源を利用して熱電発電出来ないでしょうか? 大した電力は期待出来ないが規模によっては照明や所内の無線機や携帯電話の充電など小電力の利用は出来そうに思います。又多少は冷却に貢献すると思うのですがご意見をお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

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  • kagakusuki
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回答No.1

 既に、実用化されていて、アイトソープ電池と呼ばれています。  木星~海王星を探査したボイジャー等、太陽系外惑星の様な太陽光が弱くて、太陽電池が使い難い領域向けの電源等に使用されます。  ボイジャー探査機では、電源としてプルトニウム238の崩壊熱を利用したものが使用されました。  アイトソープ電池に使用される放射性同位体は、透過性の高い(即ち遮蔽し難い)γを出さないものが望ましく、又、β線を出すものに関しても、β線の粒子が持つ運動エネルギーが熱に変わる際に、荷電粒子であるβ粒子にブレーキがかかるため、高エネルギーの電磁波であり、透過性が高いX線が発生するため、使用される放射性同位体には、なるべくならα線しか出さない同位体が望ましく、しかも、電池の寿命が短ければ普通の化学反応による電池で事足りますから、半減期が適度に長いものの方が良く、さりとて半減期があまりにも長過ぎれば、崩壊熱の単位時間あたりの発熱量が少なくなりますから、半減期が長過ぎるのも好ましくなく、適度な半減期の長さが要求されます。  α線を出す放射性同位体の多くは、α線と同時にγ線も出してしまいますが、プルトニウム238は、放出するγ線のエネルギーが比較的低く、放出する量も少ないいため、他のものよりも遮蔽が薄くする事が出来ます。  おそらく同様の理由から、ポロニウム210も使われる事があります。  アイトソープ電池は、寿命が非常に長いため、昔は心臓のペースメーカー用の長期に渡って(殆ど生涯に渡って)交換不要の電源として、使われていましましたが、現代ではペースメーカーの電源には(取り扱いが面倒な)放射性物質を使わずに済む、リチウムイオン電池(寿命は10年程)が主流になっています。 【参考URL】  原子力電池 - Wikipedia   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E9%9B%BB%E6%B1%A0  (財)高度情報科学技術研究機構 RIST > 原子力百科事典 ATOMICA > タイトル一覧表 > > <大項目> 放射線利用 > <中項目> 放射線の理工学利用 <小項目> 工業利用 <タイトル>原子力電池(アイソトープ電池) (08-04-02-08)   http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=08-04-02-08

kanden
質問者

お礼

詳しいご回答有難うございました。 アイソトープ電池と言うのですか、そういえばカッシーニに原子力電池が使われていると聞いた事がありましたがそれと同じなのですね。 お示しのURLはPDFに落とします。 有難う御座いました。

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