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キリング形式における線形変換のトレースの計算
X,Y∈gl(m,C)に対して、行列ad(X)とad(Y)の積ad(X)ad(Y)のトレースである複素数を対応させ、リー代数のキリング形式をB(X,Y)=Tr(ad(X)ad(Y))と定義しています。 ここでZ∈gl(m,C)に対して、X^2Z∈gl(m,C)を対応させることにより、線形変換を得ることができますが、そのトレースがmTr(X^2)となることがわかりません。もしよろしければお教え頂けませんか?
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質問の部分に関してはキリング形式とかは関係なく単に線形代数の問題のようですね。 多分色々な本に載ってると思いますが概略を書いてみます。 m次行列全体を(m^2)次元ベクトル空間とみてm次行列Aをその上の線形変換として定義するという設定です。 まずm次行列全体は普通に(m^2)次元ユークリッド空間になってるのでその上の線形変換のトレースの計算をするときは標準基底を通せば簡単になります。m次行列全体の標準基底をe_11,e_12,...(e_ijはij成分だけが1で他0という行列)としてAe_11,Ae_12,...を計算してやりましょう。各々の値はe_11,e_12,...の線形結合で表されます。Ae_11のe_11の係数、Ae_12のe_12の係数、...を取り出して全部足したものが質問にあるトレースに他ならないのですが実際計算してみるとこれは行列としてのAのトレースのちょうどm倍になってることが分かります。 次元が2のときをやってみて状況を具体的に把握すればすぐイメージが掴めるはずですよ。
お礼
とてもよくわかりました。 有り難うございました。