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メッキ・蒸着・電気分解
メッキ・蒸着・電気分解 この3つの定義の違いを教えてください。 (できれば用途・メリット・デメリットなども) よろしくお願いします。
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メッキとは、対象の表面に金属の薄膜を作る方法、或いは金属の薄膜を作った表面処理の事です。 【参考URL】 めっき - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%81%E3%81%A3%E3%81%8D 蒸着とは、蒸発させた物質を対象の表面に付着させる事により、対象の表面にその物質の層を形成する方法です。 【参考URL】 蒸着 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%92%B8%E7%9D%80 [注]上記のURLのページでは、CVD(化学気相成長法)も蒸着の一種としていますが、CVDは蒸着とは異なるものとするのが一般的です。 電気分解とは、化合物或いは化合物の溶液の中に電極を設けて、その電極間に直流電圧をかけて、電流を流す事で、化合物を分解する事です。 その際、正極では化合物が電子を失う酸化反応、負極では化合物が電子を受け取る還元反応が起きます。 【参考URL】 電気分解 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E6%B0%97%E5%88%86%E8%A7%A3 蒸着で蒸発させる物質に、金属を使用すると、金属の薄膜を形成する事が出来ますから、メッキを行う手段の1つとして蒸着が行われる事もありますが、蒸着は金属以外の膜を作る事も出来ますから、蒸着はメッキの一種とは言えません。 金属塩を電気分解すると、負極の表面に金属が析出する事を利用して、メッキを行う対象を負極として電気分解を行う事で、メッキを行う手段の1つとして電気分解が行われる事もありますが、金属塩の電気分解で析出出来る金属は、薄膜とは限らず、アルミニウムの精錬の様に金属の塊を作る事も出来ますし、電気分解で分解出来るのは、金属塩には限らず、水を電気分解して水素ガスと酸素ガスを造る事も出来ますから、電気分解はメッキの一種とは言えません。 電気分解によってメッキを行う事が出来るのは、電流を良く流す物質だけですから、非金属製の物にメッキを行うのには、電気分解は向きません。 又、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属や、マグネシウムやカルシウム等のアルカリ土類金属の様に、イオン化傾向が特に大きな金属の塩は、水溶液を電気分解しても、負極表面に析出しないため、電気分解によるメッキは出来ません。 蒸着によるメッキは、非金属製の物に対してもメッキを行う事が出来ますし、イオン化傾向にも関係しません。 但し、蒸発させた物質の蒸気が、メッキを行う対象にまで届く際には、途中にある空気が邪魔になる場合がありますから、蒸着は真空中で行われる場合が多く、そのため水分等の揮発性成分を多く含んだ物を、真空容器に入れると、揮発性成分が気化して、真空になる事を邪魔するため、揮発性成分を含んだ物をメッキするのには、蒸着は向いていません。
お礼
お礼が遅くなってすみません。 3つの各意味が分かっても、それぞれの関連性が具体的に分からなかったので、とても助かりました。 >蒸着で蒸発させる物質に、金属を使用すると、金属の薄膜を形成する事が出来ますから、メッキを行う手段の1つとして蒸着が行われる事もあります >メッキを行う対象を負極として電気分解を行う事で、メッキを行う手段の1つとして電気分解が行われる事もあります この二つが知りたかったんです! 分かりやすく回答していただき、本当に本当にありがとうございました!!