>発電された電気を作っている電子はどこから調達しているのですか?
>家庭の電子機器を流れた電子は、どこから来てどこへ行くのですか?
金属原子の電子の内、原子の一番外側を回っていた一部の電子は、金属の内部では、(電気を流さなくとも)元々自然に原子との結び付きから離れた状態になっていて、金属の中であれば自由に飛び回っています。
これを自由電子と言います。
金属中の原子は、電子の一部が自由電子となって原子から離れてしまっているため、金属イオンになっています。
つまり、金属は金属イオンと自由電子の塊なのです。
電流を流した場合、金属中の金属イオンの位置は余り変わりませんが、自由電子が金属中を移動します。
例えば、電池にモーターを繋いだ場合には、電池のマイナス極を出た電子は、導線を通ってモーターに入り、モーターを回してから、プラス極に繋がる導線を通って、電池のプラス極に戻ります。
モーターを水車に置き換え、電池をポンプに置き換えて考えると、ポンプから送り出された水は、配管を通って水車に送られ、水車を回した水は、別の配管を通ってポンプに戻る、という具合に、水がどこからか供給されるのではなく、ポンプと水車を繋ぐ配管の中を循環している様なものです。
尚、交流の場合には、電子が行ったり来たりを繰り返している事は、ANo.1様の仰る通りです。
次に、電流が金属以外の物質を流れる場合に関して説明します。
水の場合等には、水自体は電流をあまり流しませんが、普通の水には塩類や、酸、塩基(アルカリ性の物質)等の、電解質が不純物として溶けています。
電解質は水に溶けると、陽イオンと陰イオンに分解した状態になりますから、水中の陽イオンと陰イオン(の両方)が、金属中の自由電子の代わりに、電気を伝える役割を果たします。
電子部品中の半導体の場合、半導体にはN型とP型があります。
N型半導体には、原子の最も外側を回る電子の数が、半導体の原子よりも1つ多い別の種類の物質が、極微量だけ混ぜられていて、その混ぜものの原子が半導体材料の結晶の中に組み込まれると、混ぜものの原子1個あたり、電子が1個余りますから、その余った電子が自由電子になります。
P型半導体は、N型とは逆に、最も外側を回る電子の数が1つ少ない物質が混ぜられ、それによって電子が不足している所は、正孔と呼ばれるプラスの電荷を帯びた穴として振る舞います。
半導体に電流が流れるのは、余った電子や正孔が、自由電子やイオンの様に、電荷を運ぶからです。
>GND端子はどこにつながっているのでしょうか?
大地、即ち地球に繋がっています。
又、コンセントの片方の電極(壁のコンセントの穴が長い方)も、電柱に設置されている変圧器の所で地球に繋がっています。(但し、漏電対策用のアースには使えません)
そして、発電所の発電機の電極の1つもまた、アースされて地球に繋がっています。
土や岩盤には水分が含まれていますから、電流を流す事が出来ます。
つまり、地球自体を電気回路の中に組み込んで、地球を電線の代わりとして使用しているのです。
電流を流すためには、発電機と電気製品との間を、最低でも2本の電線で繋ぐ必要がありますが、地球を電線の代わりにする事で、送電線の本数を減らす事が出来るため、電気を供給するのに必要となるコストが安上がりになるのです。
お礼
詳しい回答有難うございました。 とても分かりやすく勉強になりました!!