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熱力学
発電所は火力にしろ原子力にしろ水蒸気を使ってタービンを回していますよね。 これってとても非効率だと思うのですが、 1.原子力や火力を直接電気に変える方法は「ない」のでしょうか? それとも「まだ発明されていない」だけなのでしょうか? 2.たとえば20℃の水100gを100℃のお湯20gに、 あるいは20℃の水100gを100℃のお湯10gに変換する方法はないのでしょうか? 以上、熱力学にお詳しい方、宜しく御教授ください。
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- kichikara
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当方、熱力学に明るくは無いですが、面白い質問だと思いましたので書き込ませていただきます事、ご容赦願います。 さて、私論全開の前置きから。 >発電所は火力にしろ原子力にしろ >とても非効率だと思うのですが まず、電気は「絶縁」が可能です。例えば100Vの電圧を500m先へ送ろうとするなら(電線路に依る電圧降下はありますが)、これは特に問題なく可能です。電圧をもっと高くしても絶縁物の能力により損失は発生しますが、現実に長距離送電は普通に行われていますよね。 では100℃のお湯を水道管に流して500m、さらにもっと先へ送ろうとするとどうでしょう。今現在どれほど優れた断熱材があるか存じませんが、「さっき沸騰したばかりのお湯」をそのまま受け取る事は不可能であると思います。熱は、どこからもダダ洩れなのです。太陽-地球間の何も無いところでさえ熱は伝わって来てしまうのですから。 そして、熱はどこからでも発生します。例えば発電機を回せば軸受けから摩擦熱(機械損)、内部の電線からジュール熱(銅損)、洩れ磁束から発生する渦電流によるジュール熱(鉄損)、etc。そしてこれらの熱は大抵、大気へ放出するしかない「エネルギー損失」です。 以上から(飽くまでも私論でありますが)、熱とは極めて「扱いづらい」「エネルギー源としては品質の低い物」と思うわけです。 まして原子力発電となれば、その気になれば都市ひとつ一瞬で消し去る事さえ可能な熱源を使って「ただお湯を沸かしている」ワケで、その為の制御に、副生成物の処理に、その他諸々の為に、大掛かりなプラントを地球上に建造しているわけですから、これはもう「非効率」と云うより「野蛮」ではないかとさえ思えてきます。飽くまでも私論です。 とまあ、ここまでが前置きで、(1)原子力や火力を直接電気に変える方法は「ない」のでしょうか?への回答。 太陽が核融合で発熱発光しているのであるから、「太陽熱発電」「太陽光発電」は広い意味で「原子力発電の一態」と表言する事は可能だろうと思います。また、地球環境そのものを発電プラントと捉えて言えば、「水力」も「風力」も太陽エネルギーによる大気循環を利用した物なので、これらも「核融合エネルギー(に依る熱)の利用の一態」です。まあ、質問者さんが、こんな回答を期待しているわけではない事は承知しておりますが。 これ以外で「熱を電気に変える」と云う回答としては、No.2の方の提示された「熱伝素子」がやはり筆頭であろうと思います。 (2)への回答 >20℃の水100gを100℃のお湯20gに 別の方も触れていますが、質量が変わってますからこれは大変です。差し引き80g分の水を全てエネルギーに変換できたなら、温度上昇は80℃どころではないでしょう。試算無しにイメージだけですが、それこそ都市ひとつ吹き飛ばすに充分余るエネルギーが得られる事と思います。理屈では可能かも知れませんが、地球上で実験炉が造られる事は無いでしょう。 最後に >クーラーの室外機は、温度の低い室内から気温の高い室外に熱を移動しているように思ったので。 別の方がヒートポンプを紹介しておられますね。ざっくり要約してしまうと「媒質となる流体を、圧縮すると発熱して、膨張させると吸熱する」と、そう云うことです。が、この質問に於いて注目すべき大事なことは、「ヒートポンプは熱を移動させる為にエネルギーを使用している事」です。電源その他のエネルギー源無しに勝手に暑い方と涼しい方に分かれていくわけじゃないです。これはNo.1の方の回答にある通り。 エネルギーを消費して高温部と低温部を作り出し、その温度差を利用してエネルギーを得ようとするなら、やはり非効率的だと思います。
- tanuki4u
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1.原子力や火力を直接電気に変える方法は「ない」のでしょうか? ↓ 原子力とか火力ということでなく、資源から直接電気を取り出すという言い方に変えるならば、「燃料電池」ということになります。 http://www3.toshiba.co.jp/ddc/dmfc/index_j.htm このへん。イメージ的にはUSBメモリーの代わりに、100円ライターを突っ込むような感じ。 タービンを回す → 熱機関をつかわないで発電となります。 2 いや 質量が変わるって、それは質量をエネルギーに変換することであって、原理的には原子力エネルギーになる。 クーラーの原理 基本的にはヒートポンプです http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%97 「水という液体の温度が変わる」とかでなく。液体<=>気体の相変化をさせるときの吸熱とか発熱を使っているデス。
- Lokapala
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>1.原子力や火力を直接電気に変える方法は「ない」のでしょうか? >それとも「まだ発明されていない」だけなのでしょうか? 希望されてる答えとは少し違うと思いますが、熱を直接電気に変えることはできます。熱電変換素子というのがそれなのですが、簡潔に言うとゼーベック効果によって発電しています。ゼーベック効果についてはご自分でどうぞ。
>20℃の水100gを100℃のお湯20gに >20℃の水100gを100℃のお湯10gに 絶対温度(K単位)で考えるとこれは初めから無理でしょう。 それは置いといて、熱エネルギーの場合は熱力学第二法則があるので、熱は低い方から高い方には流れません。 経験則なのですが破れは見られません。数学的な矛盾もないです。
お礼
ですよねぇ。 これが出来たら「エルニーニョの温度を下げて、なおかつ発電も出来るのに」 なんて想像してたのですが。 >熱は低い方から高い方には・・・ クーラーの室外機は、温度の低い室内から気温の高い室外に熱を移動しているように思ったので。 回答ありがとうございました。
お礼
熱電効果について調べてみたらありました。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E9%9B%BB%E5%8A%B9%E6%9E%9C http://slashdot.jp/article.pl?sid=09/02/06/0448255 とっくに発見されているのですね。 有用な御示唆、ありがとうございました。