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飛行機に原子時計を乗っけた相対論の実験では、
飛行機に原子時計を乗っけた相対論の実験では、 西回りでは時間が早くなり、東回りでは時間が遅くなるらしいのですが、 まぜGPS衛星はいろんな回り方しているのに、4.46-10nsの時間が早くなる ので遅くなるように一定の補正でよいのでしょうか?
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以下、問題を単純化するため、赤道上およびその上空でのこととしてお考えください。 特殊相対論的な効果については、地球は自転していますから、あくまでも自転する地表にいる観測者に対する相対速度が問題となるわけです。 ですから、 >西回りでは時間が早くなり、東回りでは時間が遅くなるらしいのですが、 というのは、人工衛星のような地球の中心からの距離で決まるような速度を持つものについては、地表ももまた動いていますから、地表基準の観測者からいえば、同じ高度の衛星でも、西回りと東回りで相対速度は異なります。相対速度が異なるのであれば、特殊相対論的な効果の大きさも異なります。 一方、飛行機のように地上基準で速度を表すような場合、西回りと東回りで地上基準の観測者に対して同じ速度で地球を一周するならば、その特殊相対論的な効果も同じです。 なお、静止衛星を除く人工衛星なり、飛行機なり、それに積まれた時計は特殊相対論的な効果は、地上基準の時計より遅らせる効果があります。地上基準から言えば、動いているのは人工衛星や飛行機だからです。 ご承知とは思いますが、上記に加え、一般相対論的な効果もあります。地表から上空へ離れるほど(地球中心から離れるほど)、重力は弱まりますが、重力が弱くなればなるほど、時間は速く進みます(時計が速く進む)。GPS衛星の時計の補正や、飛行機による相対論的な時間の効果検証実験には、このことも考慮されます。 なお、これもご承知と思いますが、民生用のGPSでは、軍事用に転用できないよう、衛星の時計にわざと誤差を入れてあります。