物理の問題.70
問題文は長いのですが、もしかしたら最後に書いている質問部分だけで単純明快な答えを出せる方も多いかと思います。
物理の問題.69
図の電気回路で、Rと2Rとは抵抗の大きさを、1と2は平行板コンデンサーを示し、それらの電気容量をそれぞれC_1,C_2とする。
どちらのコンデンサーの容量もそれらの電極間隔との間に容量=K/電極間隔 (Kは定数)の関係が成り立つものとする。
Eは内部抵抗が0の電池の起電力を表している。最初、スイッチS_1,S_2,S_3はすべて開いていて、2つのコンデンサーには電荷はなく、回路にはインダクタンスがないものとする。
(1)はじめにスイッチS_2を閉じ、次にS_1を閉じてしばらくすると定常な状態になった。
(a)S_1を閉じた瞬間に抵抗Rを流れる電流はいくらか。
(b)定常状態に達した時、コンデンサー1,2に蓄えられる電気量の大きさはいくらか。
(2)S_1とS_2を同時に開き、続いてS_3を閉じると、(1)の(b)で蓄えられた電荷の移動が起こる。しばらくたった後、図の電極A,B,C,Dにそれぞれ-Q_1,Q_1,Q_2,-Q_2 (Q_1>0 , Q_2>0)の電気量が蓄えられたとして、Q_1,Q_2,C_1,C_2の間に成り立つ関係式を求めよ。
(3)(1)の(b)の結果を用いて、(2)のQ_1とQ_2の値を求めよ。
今度は、コンデンサー1と2の電気容量の大きさを変化させてみよう。
なお、次の(4)と(5)では電気量についてはQ_1とQ_2を用いて答えよ。
(4) (2)の状態にあるとき、コンデンサー1と2の電極間隔をそれぞれdおよび4dとする。この状態から時間とともに両コンデンサーの容量を次のように変化させる。1の電極間隔をdから一定の速さvで増加させ、同時に2つの電極間隔を4dから同じ速さvで現象させる。このとき、この回路の抵抗がきわめて小さいとすれば、電極を動かし始めてすぐにこの回路には一定の電流が流れるようになる。スイッチS_3をふくみ電極AとDを結んだ導線に流れる電流の向きを示し、その大きさを求めよ。
(5) (2)の状態から再びスイッチS_3を開く。その後、コンデンサー1の容量をC_1からC'_1に増し、コンデンサー2の容量をC_2からC'_2に減らした。
このとき電極Aと電極Dの間にはどれだけの電位差が生じたか。また、どちらの電極の電位が高いか。
この問題の解答は
(1) (a)i=E/2R
(b)コンデンサー1および2の電気量をそれぞれq_1,q_2とすると,q_1=(C_1)E , q_2=0
(2)このとき、極板BとCは等電位であり、極板AとDも等電位である。よって、BA,CD間の電圧が等しくなり、1,2は並列接続である。
その電圧をVとするとQ_1=(C_1)V , Q_2=(C_2)V (Q_1)(C_2)=(Q_2)(C_1)
(3)Q_1=E(C_1)^2/(C_1+C_2) , Q_2=(C_1)(C_2)E/(C_1+C_2)
(4)極板が動き始めてから時間t後のコンデンサー1,2の容量をそれぞれC"_1,C"_2とすると、C_1=K/dよりC"_1=K/(d+vt)=dC_1/(d+vt)
C"_2=K/(4d-vt)=dC_1/(4d-vt)
コンデンサー1,2の電気量を、Q'_1,Q'_2とし、その電圧をV'とすると,設問(2)と同様に
Q'_1=(C"_1)V' , Q'_2=(C"_2)V'
極板B,C部分に関する電荷の保存よりQ'_1+Q'_2=Q_1+Q_2
よってQ'_1=(Q_1+Q_2)(4d-vt)/5d , Q'_2=(Q_1+Q_2)(d+vt)/5d
BからC(すなわちDからA)へ流れる電流をIとすると、I=-dQ'_1/dt=dQ'_2/dt=v(Q_1+Q_2)/5d
このようになっているのですが、なぜI=-dQ'_1/dtの式で負になるのでしょうか。
そして、なぜQ_2のほうでは正になっているのでしょうか。
この符号が正なのか負なのかの判断がうまくできません。
この部分について詳しく説明していただけると嬉しいです。
よろしくお願い致します。
お礼
ありがとうございます! よく理解できました。 ln の表記を知らなかったので少々時間がかかりましたが、 eを底とする対数表示のことですね。 微分ではなく積分でしたか このレベルならまだなんとか、ですが、 数学IIICは受験に使わないので、ちょっと心配です 丁寧な式変形でわかりやすかったです。 ありがとうございました。