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関数の表記について、ちょっとした質問です。
関数の表記について、ちょっとした質問です。 『yがxの関数であることをy=f(x)で表す。また、この関数を単に関数f(x)ともいう。』 と教科書にあります。 "この関数"とは、yがxの関数であること、つまりy=f(x)のことを単に関数f(x)というのでしょうか? または、"xの関数"という部分を関数f(x)というのでしょうか? 関数f(x)とだけ書いてあっても、yと等しいとは限らないので、自分は下が正しいと思いますが。 まあ、教科書の記述では、y=f(x)と事前に書いてあるから、関数f(x)=yと表せると思いますが。
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この教科書の記述を理解するためには,「関数=写像」というモダンな数学の見方だけでなく,「関数=値の相関関係」という『古臭い』見方を知っておく必要があるように思います. (注)『古臭い』という言い方には異論があるかもしれません.「物理学など,現象を数式で記述しようとする人々の立場」というほうが適切とは思います.「関数=写像」という見方との対比を際立たせるためのレトリックと理解していただければ幸いです. まずは,『古臭い』関数の見方から説明します. 物理現象などを数式で記述するときには,2種類の量が「相関した状態で変化する」という状態を記述することがしばしばあります. たとえば,直線上を運動する物体があったとして,時刻を x ,物体の位置を y で表すことを考えます.これを数式で表そうとすると, y = (xを使った式) という「等号を使った式(方程式)」の形になります.このとき,この式全体として「x と y は相関している」という現象を書き表していると捉えることができます.また,この見方では,x,y という文字と「表している量の種類」を結び付けているので,むやみに別の文字に置き換えることができません. ところで,この相関関係は「x を定めれば y はおのずと定まる」という性質をみたします(y を定めても x がただひとつに定まるとは限らない).この「x を定めれば y はおのずと定まる」という性質をみたすような「相関関係」が成り立っている状態を,古臭い言い方では「y は x の関数である」と呼ぶのです. この見方では,右辺の(xを使った式)の部分だけを取り出して考えるのではなく,あくまで y = (xを使った式) という「等号を使った式」全体で考えていることに注意してください. これに対して,モダンな数学での「関数」の見方は,右辺の(xを使った式)だけを取り出して,これを「何らかの値を入れたら,何らかの値が出てくる『ブラックボックス』」(=写像)とみなすというものです. つまり,y = (xを使った式)という等式全体ではなく,(xを使った式)の部分だけを「関数」と捉えるわけです. この見方に立ったうえで,(xを使った式)の部分を,たとえば記号で f(・) と表したりします.「・」の部分はしょせん「値の入れ場所」でしかないので,x という特定の文字を使う必然性はなく,別の文字で置き換えたり, 具体的な値を当てはめたりできます. この意味で,f(・) という記号を使っている時点で,古臭い関数観を捨ててモダンな関数観に基づいているといえます. 上述の観察に基づいて,あらためて,教科書の記述 『yがxの関数であることをy=f(x)で表す。また、この関数を単に関数f(x)ともいう。』 を検討すると,前半の 「yがxの関数であることをy=f(x)で表す」 というのは,f(・) というモダンな記法を使っていながらも,「相関関係」という古臭い関数観を引きずっていることに気づきます.一方,後半の 「この関数を単に関数f(x)ともいう」 は,すっかりモダンな関数観に基づいた記述といえます. 要するに,教科書の記述は,古臭い関数観とモダンな関数観が入り混じっている(それゆえ,学習者にとってわかりにくく,よろしくない)のです. 数学学習者の理解のしかたとしては,基本的に,「関数=写像」というモダンな見方で理解することをおすすめします.
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- sanori
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こんにちは。 >>>"この関数"とは、yがxの関数であること、つまりy=f(x)のことを単に関数f(x)というのでしょうか? または、"xの関数"という部分を関数f(x)というのでしょうか? 後者です。 "xの関数"という部分を関数f(x)と言います。 >>>関数f(x)とだけ書いてあっても、yと等しいとは限らないので、自分は下が正しいと思います そのとおりです。 ご参考に。
お礼
回答ありがとうございます。 解釈が正しいみたいで、安心しました。
お礼
回答ありがとうございます。 まあしかしどの教科書にも、どの問題集にも、古臭い見方として書いてありますから、それに従いますけど(まあみんな従ってると思いますが)、その事も頭に入れておきます。