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口蹄疫ウイルスが感染していても健康でいられる動物種はいますか。
口蹄疫ウイルスが感染していても健康でいられる動物種はいますか。 自然界でこのウイルスが感染していても平気で生きていられる動物種が家畜以外にいないのでしょうか。流行する前にこのウイルスはどこにいるのか不思議です。
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No.4のJagar39です。 >常在的に口蹄疫ウイルスを保有している動物種があるのではないかと思いました。 そうなる可能性はあります。家畜でも症状が軽いと言われている羊や水牛などは、放置すればそうなる危険性は十分あるでしょう。 ですが、この疾病は家畜の伝染病としては世界的に最も重要視されているので、現実的には世界でも一部の国や地域を除いて、摘発を免れることはないでしょう。 偶蹄類の野生動物(シカやイノシシなど)で常在化する可能性ももちろんあります。 ですから今回の宮崎県のように広範囲で大流行した際には、野生動物のサーベイランスも重視しなければならない、とは考えられます。また世界の一部の国や地域では野生動物で常在化しているところもあるかもしれません。あくまで「かも」ですが。 ですが基本的には本病は世界のどこかで常時「発生している」状態ですので、 >流行する前にこのウイルスはどこにいるのか不思議です。 という疑問に対する答えとして「常在化している動物がいる」ということではない、ということです。
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獣医師です。ウイルスに専門知識を有しています。 口蹄疫ウイルスはNo.3さんの回答中のリンクにもあるとおり、基本的に偶蹄類にしか感染しません。人やその他の偶蹄類以外の動物に感染した例もあるにはあるのですが、あくまでレアケースです。 ウイルスは「遺伝子とそれを包む殻」からのみ成る存在です。ですからエネルギーを産生したりする、いわゆる代謝の機能を持たないため、そのままでは自己を複製することすらできません。 ですから、「生きた生物の細胞」の中に侵入し、その細胞の代謝機能を利用して自己複製をするわけです。 では、どうやって細胞に侵入するのかというと、それは単純に言うとウイルスの殻(蛋白質でできています)には、ある特定の細胞が持つ「鍵穴」にマッチする「鍵」が存在するわけです。鍵と鍵穴がマッチすれば、ウイルスは細胞に接着するだけで後は細胞がウイルスを取り込んでくれるわけです。 そんな関係で、全てのウイルスは「感染できる細胞」が限られています。つまり特定の動物にしか感染できない、というわけです。 これはインフルエンザも同じです。ちなみにインフルエンザウイルスは元々が鳥類が自然宿主で、ヒトや馬などに感染するのは変異したものです。 口蹄疫ウイルスはそれが偶蹄類、というわけです。 ただ偶蹄類でも感受性には差があり、牛は比較的感受性が高いけれど豚ほどではなく、羊や水牛は感受性が比較的低い、と言われています。 つまり感受性が低い動物では、感染してもそれほど激しい症状を出さず、感染が見逃されている可能性があり、それが感染拡大に一定の役割を果たしている可能性があります。もちろん日本のような家畜衛生システムが厳密に構築されている国ではそのようなことはないのですが。 また牛や他の一部の動物では、「持続感染」といって感染~発病した後で症状を示すことなく長期間にわたってウイルスを体内に保持し続けることがあります。「抗体ができて終わり」というわけではないのです。これも感染源になるので、流行のきっかけになり得ます。 このようなことが、世界のある地域で起きていて、そこの流行が国を越えて拡大していたりするので、世界規模で見ると口蹄疫の流行は世界のどこかで常に起きています。それがヒトやモノに付着した状態で日本に持ち込まれれば、日本でも流行してしまう、というわけです。 インフルエンザは「持続感染」はありませんが、無症状感染は普通にあり得ます。感染しても無症状で、ウイルスは排泄して感染源になる、ということが普通にあり得る、ということです。 口蹄疫は極めて重大な伝染病なので、今回のように発生~防圧した際には、必ず全国的に徹底したサーベイランスが行われます。従って、日本国内で持続感染した家畜や無症状の家畜がウイルスを保持している、ということはあり得ません。
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常在的に口蹄疫ウイルスを保有している動物種があるのではないかと思いました。
- silverakun
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口蹄疫で発病する動物はのは、爪(指)が偶数の動物で、奇数の動物は発病しないと云われています。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A3%E8%B9%84%E7%96%AB
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常在的に口蹄疫ウイルスを保有している動物種があるのではないかと思いました。
人間のインフルエンザと同様、口蹄疫でも感染しただけでは何も起きません。発病しなければ「その個体」には抗体が出来るだけで、ぴんぴんしています。 しかし、問題は、インフルエンザの時のように発病しなければ感染元にはならないという「お気楽」なウィルス以外に、感染しただけで感染元になる可能性があるという「やっかいな」ウィルスがあるということです。
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常在的に口蹄疫ウイルスを保有している動物種があるのではないかと思いました。
- Saturn5
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ウィルスというのは細菌よりもずっと小さいもので、生物と言うよりも DNAだけを持った物質というべきものです。当然ですが、運動機能、 消化機能などはありませんので、自然界で単独生存はできません。 自分の必要な栄養素(アミノ酸、糖、ATP等)を生産してくれる生物に 寄生する形でないと生きていけません。ですから、感染できる生物種が 限定されます。たとえば、通常のインフルエンザウィルスは哺乳動物しか 感染しません。しあkし、当然変異で鳥類に感染するものも発生しています。 口蹄疫ウィルスはほ乳類の偶蹄類(蹄の数が偶数)にしか感染しません。 牛、豚、羊には感染しますが、人間(指が5本)や馬(蹄が1個)には 感染しません。 また、このウィルスの症状はよだれと水疱ですが、個体によってはこれが 発生しないこともあります。宮崎県のケースでは水疱があまり見られなかった 事が結果として被害を拡大させました。普段は、いくつかの症状が出にくい 個体の中で潜在化していると思われます。これが他の個体に感染したり、 環境変化や突然変異が起こったときに爆発的に感染していくと考えられます。
補足
常在的に口蹄疫ウイルスを保有している動物種があるのではないかと思いました。
お礼
なるほどと思いました。ご教示に感謝いたします。