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口蹄疫感染拡大と野生動物
- 口蹄疫問題に関連する野生動物の影響と感染拡大の程度について知りたい
- 野生動物による感染拡大を防ぐための対策とその長所と短所について知りたい
- 現在の口蹄疫問題における対策の進行状況について知りたい
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質問者が選んだベストアンサー
大分県では、口蹄疫にかかった疑いのある野生動物の情報を収集し始めました。 しかし、質問者様も薄々は感じられていると思いますが、 野生動物への感染制御は困難が多く、危険性は指摘されつつも 全国的な対策は取られていないのが現状です。 野生動物は大量飼育はされませんが、自由に一定の範囲を動き回ります。 頭数管理はできておらず、全頭駆除などとてもできる話ではありません。 とはいうものの、口蹄疫感染拡大への 野生動物への影響についてはまだ研究されている事も多く、 一概に危険性を判断するのも難しいところではあります。 動物集団において、感染が拡大するかどうかの要因は、主に [頭数密度][分布][生息地の要件][社会的繋がり][年齢構成][行動圏][分散の障壁] であると言われています。 重度の症状にある動物は、それほど遠くまでは行けず、 ウィルスを運ぶ範囲にも限界があります。 また、家畜と野生動物の接触が極端に限られる地域においては、 そこまでの影響はないとも考えられます。 野生の鹿と牧場の家畜が並んで餌を食べているような観光農場など、 もしあれば伝播の可能性は高いでしょう。 北海道は野生のシカなどの頭数が多く、また、家畜との接触も 本州四国九州とは比較にならないものがあります。 日本において野生動物への感染が確認された場合、 最も警戒が必要なのはおそらく間違いないと思われます。 ただ、前述の通り、防ぐのは困難を極めるのですが。 野生動物の全頭駆除など非現実的ですので、 家畜と野生動物との接触を抑える方向で対策するしかないのではないでしょうか。
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- g151214
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>kagakusuki様 2010年5月現在、鳥を宿主とする口蹄疫ウィルスは確認されておりません。 しかし、鳥自体は宿主とはなり得ませんが、 ウィルスを媒介する可能性は高いといえます。 動物衛生研究所発表のデータでは、 1870~1993年の口蹄疫の初発原因として 汚染肉・畜産物・塵芥 66% 風による伝播・渡り鳥 22% 家畜の輸入・移動 6% 汚染資材,器具,人 4% ワクチン(不活化不充分のもの) 3% 野生動物 1% が挙げられており、 大元の感染源である事が多い汚染肉等に次いで かなりの頻度で原因となり得る可能性がある事を示唆しています。 日本で提案されているかどうかは不明ですが、 2007年のイギリスでは、媒介となり得るモノの動きを大規模に規制し、 自然公園や景勝地の閉鎖によって媒介者同士の接触を絶ちました。 また、守る対象物のサイズにもよりますが、 防鳥ネットを張るなどして直接的な接触を 避けようと試みる事例もあるようです。 空中防疫が提案されたという話も耳にした事はあるのですが、 何分、当方も伝聞に付き 真偽、効果ともに確証のある事は申し上げられません。 お許し下さいませ。 なお、ウィルス増殖についてですが、 保菌者となり得るか否かは、動物の種類によって異なります。 牛はキャリアー状態になりますが、 豚は感染するものの、キャリアー化はしないという見方が一般的なようです。 キャリアー化する野生動物であれば、 いわば移動する増殖手段となって感染源となる可能性があるのでは? との危惧、仰る通りかと思います。
お礼
再度の御回答、有り難う御座います。 初発原因として汚染肉の比率が最大であるという事には驚きました。 今回の宮城県における流行で、口蹄疫と判明するまでに日数が経過した様に、他の流行地で口蹄疫と判明するのが遅れている間に、汚染肉が出荷されてしまうのだろうと思いした。 又、食肉の生産国によっては、汚染肉であるおそれがあっても、モラルの低さから、充分な対応を取らずに輸出してしまう場合もあるのかも知れないとも思いました。 >豚は感染するものの、キャリアー化はしないという見方が一般的なようです。 キャリアー化はしないという事は、豚の場合は速やかに完治、又は直ぐに死亡するために、ウィルスを排出する期間が長期とはならない、という事ですね。 ですが、ウィルスの増殖はあるでしょうから、感染豚の周辺にはウィルスの濃度が高い環境(空間)が出来て、それによって、鳥や昆虫の様なウィルスの移動手段となり得る動物の、より多数の個体に、より大量のウィルスが付着して、感染が拡大する確率が増加すると思います。(長期的なキャリアー程では無いにせよ) 処で、野生動物による感染拡大への影響の大きさは、影響が最大の説と最小の説では、それぞれどの程度の影響があると見積もっているのかに関しては、そもそも、見積もりが出せる程、進んでいる研究が無い(若しくは、知られていない)と考えれば宜しいのでしょうか。
お礼
御教え頂き有り難う御座います。 >全国的な対策は取られていないのが現状です。 やはり文字通り野放し状態という事ですか、、、 ですが、現状では実行はされてはいなくとも、これまでに多少なりとも効果が期待出来る対策案が、提案された事は無かったのでしょうか。 もし、その様な対策案について御存知であれば、御教え頂けないでしょうか。 >野生動物への影響についてはまだ研究されている事も多く、一概に危険性を判断するのも難しいところではあります。 野生動物が関わる研究は難しい面が多いという事や、その結果、統一的なデータが存在しないため、安易に影響の大きさを断言する事は出来る段階ではないのですね。 野生動物による感染拡大への影響に関して、統一的なデータでは無くとも、影響の大きさを推定した仮説の中で、影響が最大の説と最小の説では、それぞれどの程度の影響があると見積もっているのでしょうか。 >重度の症状にある動物は、それほど遠くまでは行けず、 ウィルスを運ぶ範囲にも限界があります。 >また、家畜と野生動物の接触が極端に限られる地域においては、そこまでの影響はないとも考えられます。 私が心配しているのは、獣医の靴が主な感染源と言われる事すらあり、一般車両の消毒を行う必要も無いとは言えない程、感染力の強い口蹄疫のウィルスが、鳥の体表に付着して遠方に運ばれ、鹿や猪等を宿主にして増殖した後、野生動物と家畜の双方の体や糞に接触する蠅を始めとする昆虫等により、遠隔地の家畜に感染する事です。 無生物の表面に付いたウィルスによっても感染するのであれば、直接接触は無くとも、鳥や昆虫を介した間接的な接触でも感染し、鹿や猪等の宿主となり得る野生動物は、ウィルスの移動手段ではなく、遠方まで移動する途中の中継地における増殖手段となり、鳥や昆虫の別の個体に付着する際にウィルスの濃度を、再度上昇させる役割をしている可能性は無いでしょうか。 処で、鳥自体はウィルスの宿主にはならないと考えて宜しいのでしょうか。(インフルエンザの様に、発症はしなくとも鳥の体内でウィルスが増殖する場合の様に)