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もうひとつ。正準変換で。
Q=q^a・cosbp P=q^a・sinbp が正準変換になるためのa,bの値の求め方で 考え方が全くつかめません。お願いします。
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p,qがハミルトン方程式 dq/dt = ∂H/∂p, dp/dt = -∂H/∂q を満たす時,変換 Q=Q(q,p), P=P(q,p) が正準変換であるとはQ,Pについても同じ形の方程式 dQ/dt = ∂H/∂P, dP/dt = -∂H/∂Q が成り立つことであるとします。Q、Pが正準変換である条件は {Q,Q}qp = {P,P}qp =0, {Q,P}qp = 1 …(1) が成り立つことです。ここで{,}qpはq,pを変数として計算したポアソン括弧です。まず(1)を示すことから始めましょう。 dQ/dt = (∂Q/∂q)(dq/dt) + (∂Q/∂p)(dp/dt) = (∂Q/∂q)(∂H/∂p) - (∂Q/∂p)(∂H/∂q) ={Q, H}qp dP/dt ={P, H}qp したがって {Q, H}qp=∂H/∂P, {P, H}qp=-∂H/∂Q …(2) が示せれば良いことになります。p,qの任意の関数u,v,wについて {u, vw} = v{u,w} + {u,v}w は容易に確かめられます。これを使うと(1)が成り立つ時任意の自然数nについて {Q, P^n}qp = n P^(n-1) となることが数学的帰納法で容易に示せます。ところがこれはQと、Pの多項式のポアソン括弧はPの多項式をPで微分したのと同じであることを示しています。同様に {P, Q^n}qp = -n Q^(n-1) したがってP,Qの任意の多項式H(P,Q)について(2)が示されました。Hが多項式でない時に問題が残りますがこのように考えれば量子力学に移行しやすいでしょう。 (1)がわかれば後は容易で {Q,P} =aq^(a-1)cosbp・q^a・bcosbp + aq^(a-1)sinbp・q^a・bsinbp =abq^(2a-1) =1 …(3) よりa=1/2,b-2 答案には(3)以下を書けば十分です。
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- siegmund
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grothendieck さんのポアソン括弧を使った解答, KENZOU さんの正準変換の原理に戻った解答, がありますので蛇足の補足です. この変換(もちろん a=1/2, b=2 としたもの)はポアンカレ変換と呼ばれています. 調和振動子 (1) H = (1/2)P^2 + (1/2)Q^2 に適用すると,新しいハミルトニアンから p が消えてしまう, という面白いことが起こります.
お礼
はじめてききました。少し興味がわきました。 休みあけに調べてみようと思います。 専門のテストが近いので・・・。出るといいなあ・・・
- grothendieck
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下の解答で下から2行目b-2はb=2に訂正して下さい。
- KENZOU
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正準変換と母関数の話しが必要となりますので、準備で簡単なレビューをしてから質問の解答へと進めます。尚、詳細な計算は頑張ってフォローしてみてください。 <準備:正準変換と母関数>------------- 与えられた変換 q→Q(q,p,t) (1) p→P(q,p,t) (2) が正準変換となるための条件は、変換後のハミルトニアンをK(q,p,t)として、新しい変数Q,Pがハミルトンの運動方程式を満たすことです。 Q'=∂K/∂P P'=-∂K/∂Q ハミルトンの運動方程式はいわゆるハミルトンの原理から導かれますね(詳しいことは適当な解析力学のテキストか下記URLを参照してください)。上の新しい運動方程式は、つぎのハミルトンの原理から導出されます。 (1) δ∫(ΣPQ'-K)dt=0(δは変分、積分はt1~t2) ところで元のハミルトニアンをH(q,p,t)としますと元の座標も当然ハミルトンの運動方程式を満たしていますから、ハミルトンの原理は (2) δ∫(Σpq'-H)dt=0 (δは変分、積分はt1~t2) となります。 今、変換(1)、(2)を正準変換としましたから、(1)と(2)を同時に満足しなければなりません。そのためには(1)と(2)の被積分関数が等しければ良いというのも答えですが、もっと一般的には、(1)の被積分関数に「正準変数の任意の関数Wの時間微分」を加えたものが(2)の被積分関数と等しい、ということが言えるのです。というのはdW/dtの項はハミルトンの運動方程式には効いてこないからです。ナンでという疑問の解答をここで示すには結構煩雑となりますから、例によって適当なテキストを参照してください。 さて、今の話しを整理すると(3)となります。 (3) Σpq'-H=ΣPQ'-K+dW/dt このWを変換の母関数と呼んでいます。何故、母関数かというと、Wが決まれば変換(1)、(2)の形が決まるからなのですね。(母関数の母の意味は産み出すという意味か?) ところで、先ほどWは任意の正準変数の関数としましたね。具体的には正準変数の組み合わせとして次ぎの4通りが考えられます。 (A)W(q,Q,t) → p=∂W/∂q, P=-∂W/∂Q (B)W(q,P,t) → p=∂W/∂q, Q=∂W/∂Q (C)W(p,Q,t) → P=-∂W/∂Q,q=-∂W/∂p (D)W(p,P,t) → q=-∂W/∂p,Q=∂W/∂P ここで矢印の右側は母関数と新旧正準変数の関係式となります。以上で準備が終わりました。 <解答>---------------------- 変換の母関数としてW=W(p,Q,t)をとると(C)より P=-∂W/∂Q (1) q=-∂W/∂p (2) 一方、質問の式から q=(Q/cosbp)^(1/a) (3) P=Qtanbp (4) そこで(1),(2)を(3),(4)を睨んで、微分を巧くやってやると ∂/∂p(∂W/∂Q)=-∂P/∂p=-bQ(1/cosbp)^2 (5) ∂/∂Q(∂W/∂p)=-∂q/∂Q =-(1/a)Q^(1/a-1)(1/cosbp)^(1/a) (6) となります。 (5)と(6)の左辺は同じですから (5)=(6) (7) これからaとbを求めてやると(頑張って計算して下さい) a=1/2、b=2 (8) となります。また、母関数の具体的な形は W=-(1/2)Q^2tan2p (9) となります。
お礼
毎回、参考URLなどものせていただいてありがとうございます。以前のポアソン括弧も助かりました。 今回も参考にさせていただきます。 お世話になります。ありがとうございました★
お礼
解析力学で、本当にお世話になっております。 tessです。今回もありがとうございます。 本当にわかりやすいです。参考書よりわかりやすくて、助かりました。 おかげで試験勉強がスムーズです。わからないところをほっておくクセもなくなって、しっかり理解できそうです★