バイポーラトランジスタのhパラメータ
最近バイポーラトランジスタの勉強でデータシートを見る機会が多いですが、一昔前のバイポーラトランジスタのデータシートにはhパラメータ(hfe,hoe,hie,hre)の記載があったりします。このうち、hfe,hieなどは数々の文献から電圧増幅の計算で使用されることはわかります。しかし、hoe,hreはトランジスタ回路の特性を求める計算には登場しないようです。
なぜなのでしょうか。
hoeは(Ic/VCE)の比で、VCEの変化に対するIcの変化(VCE-Ic特性のグラフの傾き)を表し、別の見方ではコレクタへの電流の流れやすさ(アドミタンス)を表し、極めて小さい値です。値的に小さい値であるし、トランジスタ回路の特性的な値を求めるのに必要ないからでしょうか。
また、hreはVCEに対するVBEの変化を表し、極めて小さい値です。なので、これも値的に小さい値であるし、トランジスタ回路の特性的な値を求めるのに必要ないからでしょうか。
それとも何かの計算で使用するのでしょうか。
ちなみに最近のデータシートは、hパラメータのうちhFEしか記載がないものもあったりします。なかにはグラフから読み取れるようになっているメーカもありますが、それすらできないメーカもあります。なぜ最近のデータシートはhFEしか記載していないのでしょうか。