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「力の統一」とはそもそもどういう意味なんですか?
「力の統一」とはそもそもどういう意味なんですか? 1、 よく統一理論がどうたらという話を聞くのですが、 そもそも「力の統一」とはどういう意味なのでしょうか? 2、 また、この質問をする前にちょっとだけ調べたのですが、 マクスウェルは電気力と磁気力を統一したとありました。 ということは、世の中にある4つの力=強い力、弱い力、重力、電磁気力 というのは、 電気力と磁気力が統一できたので「4つ」なのであって、統一されてなければ5つであり、 例えば重力と電磁気力が統一できて重電磁力などというものができた場合、 世の中にある力は3つとして数えることになるのでしょうか。 よろしくお願いします。
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1. 力の統一とは、別々の力が働いているように見える現象を、ひとつの単純明快な理論で、説明することです。ですから、力が統一されているというより、力を説明する理論が統一されるという方が正しいのでしょうが、逆に考えると、同じ理論で説明される力なら、そもそも同じ力なのだから、力の統一としても間違いはないのでしょうね。 2.そうですね。時代をさかのぼって考えれば、物理学というのは、現象をできるかぎり単純な理論や原則に基づいて説明する学問であったといえますね。 電気力と磁気力が、一見すると別の現象に見えたものが、マクスウェルの方程式に記述されるように、お互いは深く関係したひとつの現象だったわけですね。したがって、統一されていなければ、5つになるのは正しいのですが、それを言い出すと、さかのぼれば、いくつにだって広がってしまいます。ニュートンの力学が体系化されるまでは、月の動きと、自分の投げた石の動きと、馬車の加速の仕方に共通点があるなんて誰も思わなかったでしょうから。 4つの力は、ある程度情報がグローバルにやり取りできて、物理学の体系もそろった現代でさえ、いまだ違う現象に思える4つの力が存在している・・・・という意味なんですね。部分部分を統一して説明する理論はできつつあるので、近い将来、3つ、2つ、最後は力は1つのxxx方程式ですべて説明できる。なんて、高校の物理の教科書に載る日も、来るのでしょうね。 しかしながら、4つの力は、現象が現れるシーンが、かなり異なっているため、理論が統一されてもなお、4つ別々に力を扱うことは、一般の生活レベルでは続いていくと思います。相対性理論が、ニュートン力学を包含してもなお、光速にくらべて遅い、一般の世界では、ニュートン力学の与える解で、十分用が足りるのと、同じことかなと予想します。
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力の統一というのは、宇宙の歴史をさかのぼることです。 現在、ご理解されておられるように、4つの力があります。電気力と磁気力については人間がある時期まで気づいていなかっただけで、実は一つの安定した力です。 しかし、宇宙が始まった時期には力というものはたった1種類しかなかったと考えられています。それが徐々に4つに分裂したのです。まず重力が枝分かれし、続いて強い核力、さらに弱い核力と電磁気力が枝分かれしました。もとの統一された力はなくなっています。 分裂した各々の力を深く理解するためには、その起源を探る必要があると、多くの物理学者は考えています。それで力の統一ということを研究しているのです。これはアインシュタインも試みて失敗したのですが、その後、電磁気力と弱い核力の統合が成功し(統一理論)、これは電弱力と呼ばれます。次の目標は電弱力と強い核力の統合です(大統一理論)。さらにこれに重力を統合して超大統一理論を打ちたてることが最終の目標になっています。 それが分かれば宇宙創成の謎も解けると期待されています。ただし、理論化されても、現在の4つの力が1つになるはずはなく、現在の状態は現在のままです。電磁気力と重力が統合された力などというものがひょっこり現れたりしません(宇宙創成ほどの高エネルギーを実現できる実験施設でもできれば、そこだけにおいて話は別ですが)。
お礼
お二人とも、回答ありがとうございました!