まず「どういった応用が期待できるのか?」についてですが、
その前に「燃料電池の特徴」をおえておきましょう。
燃料電池の特徴
・原理的に「燃料」から「電力」への直接変換を行う
・燃料から「熱エネルギー」等の段階を経ないため、
高効率の発電が期待できる。
・動作部分がすくないので堅牢なシステムができる。
・動作部分がすくないので低騒音のシステムができる。
・化学的な反応を利用しているので単位セルは小さく、
逆に大型のセルは作成しづらいこともあり、
スケールメリットがでない。
・火力発電の様な一極発電、遠距離送電のシステムではなく
局所発電、短距離送電のシステムに向く。
・短距離輸送が的した「熱」の供給も可能になる。
それでは、以上の特徴からどういった応用が期待されている可・・
(高効率性)
・火力発電所などに変わる大規模発電システム。
・モーターとのコンビネーションで自動車等の動力
(堅牢性)
・衛星などでの電力源(アポロ計画など)
(静音性)
・家庭用コジェネシステム
(小型化)
・モバイルパソコン等の電源
(電熱供給)
・都市コジェネ
水素源について
水素源としては「水の電気分解」や「ガスの改質」などがありますが、
「水の電気分解」は他の電力源が必要ですし、
「ガスの改質」もエネルギーのロスを伴います。
また、「水素ボンベ」等の貯蔵が難しい場所での利用は
難しいため、他の燃料が必要になります。
燃料電池はその基礎原理故に「燃料」が「水素」であることを必要としません。
つまり、燃料となるのは「アルコール」「天然ガス」といった
炭化水素でもよいわけです。
現状では、電極への炭素析出などがネックとなるため、
水素燃料の燃料電池研究が多いですが、
「燃料」のエネルギー密度や、ハンドリング性能などから、
アルコールやガスを燃料にする研究が進められています。
てなところでひとまず・・