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マンション管理組合の貸借対照表についての疑問
- マンション管理組合の貸借対照表には資本が記載されていることがありますが、資本の記載は必要なのでしょうか?
- 什器備品を固定資産として考える場合、原価償却が必要ですが、管理組合の貸借対照表では購入額の記載のみで償却の記載がないことがあります。これは正しいのでしょうか?
- マンション保険積立金の貸借対照表には、前期と今期の積立金が両方同時に計上されることがありますが、これは正しいのでしょうか?
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(1)その決算書で資本というのは正味財産のことでしょう。資本であれ正味財産であれ、貸借対照表には資産の原資となる何らかを表示することが必要です。それを認めないのであれば、資産の相手科目となるのは負債しかないということになると思います。 管理組合会計に関する基準はまだ確立していないので、一般的には公益法人に準じた決算方法をとることになりますが、公益法人でも正味財産概念が確立したのはここ十数年のことだったと思います。それ以前には貸借対照表すら作らないような決算がまかり通っていました。 そのような状況ですから、比較的最近の計上方法である正味財産計算ができていないとしても仕方のないところがあるかもしれません。実質的には資本と正味財産とは、「資産の原資」という点では違いがなく、ただ、資本には権利を伴う所有者があり、正味財産は所有者というものを予定していないという、対外的な部分で違いがあるだけです。内部的な会計計算において差はないといっていいでしょう。 (2)減価償却というのは損益を重視する企業会計の概念です。ただし、現在では公益法人会計でも正味財産価値の測定として資産の減価償却を行い、正味財産を逓減させる方向にありますが、それはあくまで法人の事業運営基盤である正味財産の健全性を保持することが目的であり、事業の運営基盤ではないマンション管理組合の資産について減価償却をすることが必ずしも必要とは思えません。それよりも、具体的にどのような資産があるかを明確にすることのほうがはるかに重要です。なお、損益を重視しない非企業団体では、どれほど少額であっても継続して使用されるものは消耗品とはせずに資産に計上するのが通例です。 (3)「前期末」と「今期」の意味がわかりません。「前期末残高」と「今期増加額」の意味でしょうか。また、「5年満期の5年目とある」とありますが、その保険をどうしたのでしょうか。会計は経済取引を記録する行為であって、まずどのような経済取引を行ったのかがわからなければ経理処理について判断することはできません。満期となったその保険をどうしたのかによって経理処理は異なります。保険を更新したり切り替えたような場合には収支増減を伴う可能性もあります。
お礼
ご教授ありがとうございました。よく解りました。保険に関しては、満期返戻金が戻ってきていない積立保険が2つあり、満期返戻金が入金になった時、仕訳を行うとの事。とにかく、これだけの積立保険金額としての資産があると考えてくださいとの事でした。