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工業簿記 仕損・減損・作業屑
工業簿記(管理会計論)の仕損・減損・作業屑 について質問です。 個別原価計算では仕損・作業屑の2つについて考慮するのに対し、総合原価計算では仕損・減損の2つを考慮しています。 何故個別原価計算では減損を考慮しないのでしょうか?また、何故総合原価計算では作業屑について考慮しないのでしょうか? 初歩的な質問ではあると思いますがご回答の方お願い致します。
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何故個別原価計算では減損を考慮しないのでしょうか? →減損は、例えば牛乳の製造業で加工の過程でいくらか蒸発するような場合に生じます。このような不可抗力的な減損は正常減損といわれ、いずれは売上原価として処理されます。 総合原価計算とは、当期の製造原価総額の当期完成製品と期末仕掛品への配分計算ですが、減損による損失も当期完成製品と期末仕掛品に負担させる必要があります。 この場合、減損の発生時点と期末仕掛品の加工進捗度の前後関係により、減損が期末仕掛品の加工進捗度以前に発生した場合は完成品と仕掛品の双方に負担させ、減損が期末仕掛品の加工進捗度後に発生した場合は完成品のみに負担させます。このような計算のために減損を考慮する必要があるのです。 個別原価計算では、当期完成品の製品への振替は製造指図書単位で行われます。仮に減損が生じても、それはその製造指図書の中でのことですから、当期完成製品と仕掛品への配分ということにはならないのです。従って減損を考慮する意味がないのです。 また、何故総合原価計算では作業屑について考慮しないのでしょうか? →総合原価計算では作業屑に相当するものとして、副産物があります。酒造業における酒粕や豆腐製造におけるおからなど。 これは私の想像ですが、工業簿記の教科書では個別原価計算は金属材料などを切削して機械などを製作する業態、総合原価計算は酒造業や豆腐製造などをイメージして述べられているからではないかと思います。しかし、会計上の性格はどちらも同じと考えてよいと思います。
お礼
なるほど,大変参考になりました!! 詳しい解説本当にありがとうございます。m(_ _)m