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環状ガウス鎖の<S^2>(回転二乗半径)が自由連結鎖の<S^2>の半分
環状ガウス鎖の<S^2>(回転二乗半径)が自由連結鎖の<S^2>の半分になる理由を説明せよ。 という問題が出ました。 イメージできそうでできません↓↓ よろしくお願いします。
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- drmuraberg
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<環状ガウス鎖の<S^2>(回転二乗半径)が自由連結鎖の <S^2>「より小さく成る」理由を説明せよ。 上の様な質問なら、両端が結ばれているために鎖がコンパクトになる から、で良いのでしょうが、「半分になる」理由と聞かれると 「計算結果がそうなるから」としか答えようが有りません。 自由連結鎖の<S^2>の計算と環状ガウス鎖<Sr^2>の導出をして みたので、<Sr^2>の導出の前提からヒントを得てください。 分子鎖がn個のセグメントBiよりなり、セグメントBiと重心を結ぶ ベクトルをSi-1とするとΣSi=0。 (和はi = 0~n) 平均回転半径は〈S^2〉= Σ〈Si^2〉/(n+1)。 (和はi = 0~n) (1) セグメントBiとBjを結ぶベクトルをRijとすると、 Rij^2 = Si^2 + Sj^2 - 2Si*Sj (2) ΣΣRij^2 =ΣΣ(Si^2 + Sj^2 -2Si*Sj) (和はそれぞれi,j= 0~n) = 2(n+1)ΣSi^2 - 2(ΣSi) (ΣSj) (3) ΣSi=0 なので、(3)式の平均は ΣΣ〈Rij^2〉 = 2(n+1)Σ〈Si^2 〉 (4) (1)と(4)より、 〈S^2〉=ΣΣ〈Rij^2〉/(2(n+1)^2) (和はそれぞれi,j= 0~n) (5) i=j の時はRij=0 となるので、ΣΣは2ΣΣ (和はi=0~n, j=0~i-1) で置き換えられる。 自由な鎖(ガウス鎖)では平均2乗両端間距離〈r^2〉= nb^2 である から、〈Rij^2〉= |i-j|b^2 と置くと 〈S^2〉= 2ΣΣ(i-j)b^2/(2(n+1)^2) (6) (和はi,j=0~nからi=0~n, j=0~i-1に変更) まずj、次いでiの和を取り級数を計算し、n>>1 として、1,1/n…の オーダの項を無視すると 〈S^2〉= nb^2/6 (7) となり、両端が自由な鎖の 1/6 となっている。 環状鎖に付いての概算のために、セグメントBiの数を2nとし、 鎖はnを境として対称と考え i の和を0~n で取り、それを2倍する。 更に、Rijはガウス鎖近似で良いとすれば、 環状鎖の平均回転半径〈Sr^2〉は 〈Sr^2〉=4ΣΣ(i-j)b^2/(2(2n+1)^2) (和はi=0~n, j=0~i-1) これを両端が自由な鎖の場合と同様に計算し、 n>>1 として、1,1/n…のオーダの項をnに対し無視すると 〈Sr^2〉= nb^2/12 つまり〈Sr^2〉は 〈S^2〉の半分となる。