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アメリカ政府がモン族から奪ったものとはなんでしょうか?
アメリカ政府がモン族から奪ったものとはなんでしょうか? ぼくは現在、アメリカの大学で授業を受けています。 今日の授業で、教授がこの説明をしていたのですが、いまいちよくわかりませんでした。 アメリカ政府が何をモン族の人々から奪ったのか、教えていただけたら幸いです。 その背景なども記載していただけるとすごくわかりやすく、助かります。 よろしくお願いいたします。
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最初から結論を言うと、国家保障の名の下の代理戦争に利用して、 結果的に一族の安全と先祖伝来の安住の地を奪ったという事です。 1950年代から、アメリカは所謂「ドミノ理論」に基づき、 南ベトナムやラオスに軍事顧問の派遣や物資の援助など、 軍事介入を積極的に進めていました。 60年代前半、ケネディの裁可を得た上で、CIAはラオスの山岳民族で あるモン族(モンタニャール)が狩猟と山岳に強い事に着目し、 ベトナム駐留軍(MACV)を介して軍事訓練を施した上で、ベトナムや ラオスの不正規戦闘に投入しました。 資本主義国である南ベトナムやラオス王国が存在し、アメリカの 援助がある内は良かったのですが、その後アメリカの撤退・ベトナム 統一と形勢が不利となりました。 決定的だったのが、1975年にラオスで親北ベトナム(後の統一 ベトナム)のパテト・ラオ政権が樹立してからで、ラオスと ベトナム軍双方による軍事掃討作戦の対象となり、少なくとも 数万人の軍民が犠牲となったり、タイに政治難民として亡命する 羽目になりました。 現在も、タイ経由でアメリカに亡命し、アリゾナ州に帰化したモン族 はイラク戦争に米兵として従軍する者も多くおり、2004年には戦後 初の戦死者を出しています。
お礼
hanyuu1983様 非常に詳しい回答、どうもありがとうございました。 本当に分かりやすく、モン族とアメリカの間にそんな歴史があったのか、とすごく勉強になりました。 本当にありがとうございました。 なにかありましたら、またよろしくお願いいたします。