伊勢物語 寝ぬる夜 にビックリ!
【原文】
むかし、男ありけり。いとまめにじちようにて、あだなる心なかりけり。深草の帝になむ仕うまつりける。心あやまりやしたりけむ、親王(みこ)たちのつかひたまひける人をあひいへりけり。さて、
寝ぬる夜の夢をはかなみまどろめばいやはかなにもなりまさるかな
となむよみてやりける。さる歌のきたなげさよ。
【現代語訳】
昔、男がいた。たいへん誠実で真面目で、軽薄な心はなかった。男は深草の帝(仁明天皇)にお仕えしていた。心に迷いが生じたのであろうか。親王たちがご寵愛していた方と通じ合った。そして、
一夜をお過ごしした夜の夢がはかないので、家に戻ってもう一度まどろんだが、はかなさがさらに大きくなってしまったことよ。
と詠み送った。その歌の、なんときたならしいことよ。
http://ise.kaisetsuvoice.com/103.html より引用
男って在原業平ですよね?
親王とは親王宣下された人のことですね。
仁明天皇の皇子は
第一皇子:道康親王(文徳天皇)(827-858)
第二皇子:宗康親王(828-868)
第三皇子:時康親王(光孝天皇)(830-887)
第四皇子:人康親王(831-872)
第八皇子:成康親王(836-853)
第五皇子:本康親王(?-901)
第七皇子:常康親王(?-869)
第六皇子:国康親王(?-898)
らがいます。
嵯峨天皇や桓武天皇の皇子も含めるのかもしれません。
ここでいう「親王たち」とは具体的には誰のことでしょうか?
また「親王たちが寵愛していた方」とは誰のことでしょうか?
「寵愛する」というのは男女の仲になるということでしょうか?
それにしても「親王たちが寵愛する」って?
平安時代はひとりの女を複数の親王が共有するのは当たり前だったんでしょうか?
いやー、伊勢物語って読めば読むほどわからないです。