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この防災放送は?
お世話になります。当市の防災放送では「交通安全の日」に次の放送があります。 (前略)お出かけの際は時間に余裕を持って、交通安全"に"心掛けましょう。 この "に" が気になります。"を" ではないかと愚考しますが、正しい日本語ではどうなんでしょうか?
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こんばんは。 > (前略)お出かけの際は時間に余裕を持って、交通安全"に"心掛けましょう。 > > この "に" が気になります。"を" ではないかと愚考しますが、 おっしゃるように「心掛ける」は「他動詞」ですから「に」ではなく「~を心掛ける」とするのが本来の正しい形となるのだと思います。 「倹約【を】心掛ける」『岩波国語辞典』 「全体への奉仕【を】心がけている」『三省堂例解新国語辞典』 質問者様と同じように、私も少し違和感を覚えます。 ------------------ こころ-が・ける【心掛ける】(他下一) 〔ある事を〕常に思って忘れずにいる。常に注意して努力する。 「腹八分目を―・ける」『学研現代新国語辞典』 ------------------ しかし次の記述を見つけました。 |こころ-が・ける【心がける〔心掛ける・心懸ける〕】(他下一) |いつもそのことの達成や実現を気にかける。心にかける。 |「常日ごろから安全運転を―」 | |※【語法】まれに「健康[節約]に心がける」のように自動詞としても使う。 |『明鏡国語辞典』 これをもって「~【に】心がける」も全く正しい日本語になると主張するわけではないですが、次のような例もありますし、今回の場合も日本語の変化のうちの一つと考えてもいいのではないかと思います。 ************************************ ●さわる【触る】自動詞 「触れる(他動詞)」との混同から、 「壁【を】触る」のような他動詞的用法も現れ始めた。 ※本来は「壁【に】触る」 『岩波国語辞典』 ***************** ●「に」と「を」のゆれ 「に」で受けるべきところを、「を」で受けてしまう例が時たま見られる。 自動詞なら「に」で、他動詞なら「を」で受けるわけだが、 意味の類似性から助詞を取り違えてしまうわけである。 ・アパートでいながらこの家は玄関【を】入ると二階式になっている。(山本安見『走馬灯』)※入る(自動詞) ・この川が、あの見慣れた犀川であること【を】気づいて、平四郎のうぐいは、……(葉山修平『小説室生犀星』)※気づく(自動詞) 『助詞・助動詞の辞典』 ************************************ |【気づく】自動詞 |※他動詞的に「それを気づく」のようにも使う。『岩波国語辞典』 |※「~に気づく」が一般的だが、「~を気づく」の形(他動詞)でも使う。『明鏡国語辞典』 上の例は、「に」のところを「を」で受ける逆のパターンですが、 類似する変化ということはいえると思います。 しかし仮にそうだとしても、ご質問文の場合はやや違和感が強い気がしますね。 一応上記のような事例もありますし変化ということなのだと思いますが、 私は専門家ではありませんので取りあえず参考意見としてください。
- bakansky
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文法的には「目的を表す格助詞」になるかと思います。 「交通安全」という「目的」から外れないように、ということで、「交通安全に」となったのではないでしょうか。 また、「安全に(運転することを)心掛けましょう」という意味も含んでいるのかもしれません。 「を」は「動作の目的」を表すので、もちろん「交通安全を」でも問題なしでしょう。
お礼
言葉使いに正解はないのですね。もっとも、この放送の台本執筆者がご回答のごとき考察をしたとは思われませんが。
お礼
大論文を有難うございます。言葉使いはもともと多様なことが解りました。