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圧延の効果は?
ロール成形をしてリング状の部品(最後はカットして溶接)を作るときに、元の板材を1:指定の厚みのものをメーカーで購入するのと、2:ちょっと厚いものを購入して自前設備で圧延してから使うのとでは、どういった差が後の部品の特性?に出ると考えられますでしょうか?圧延するとは一般的にどういった意味で行われることなのでしょうか? なんとなく、部品の耐久性やしなやかさ、残留応力??などが関係してくるような気がするのですが、きっちり勉強していないので正確な関係がわかりません。お分かりになる方ぜひお願いいたします。
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鋼板の品質は ・板厚 ・平坦度(幅方向の中央と端部の厚みの差) ・形状(長手方向の中央と幅時方向の距離の差)=波打ちの有無 ・組成(成分の比率) ・組織(変態の比率) ・成形性(硬度、成形時の伸びやすさ、曲げやすさ) ・時効(加工硬化が飽和しているかどうか) ・耐熱性、耐食性、 ・表面粗度(梨地仕上げ、鏡面仕上げ) ・内部空洞(ヘゲ)の有無 等々あります。 高炉メーカーでは 製鋼工程で成分や空洞を 熱間圧延工程で板厚、平坦度、形状などの機械的寸法を所定のものにするほか焼きいれ、焼きなまし、急冷などで変態率を調節して強度、加工性を作りこみます。(10-3ミリ厚まで) 冷間圧延では3ミリ以下0.5ミリ程度までの薄さにするほか、表面粗度、形状を調整します。 圧延後に加工硬化がひどい場合は焼鈍工程で焼きなましを行います。また表面が加工で荒れるので酸洗して表面を美麗にしたり、スキンパス(軽圧下ロール)で表面のあれを無くします。 厚みの違う材料を自分で圧延したりする場合はこれらの要素を考慮して(目的のリング加工後に行う焼きなましなどの工程で省略できるかどうかを検討し)採否を決定することになると思います。というか製造条件に関するノウハウの固まりなので、成書はありません。 高炉メーカーは自動車メーカーや製缶、電機メーカーなど大量に買ってくれるお客さん向けにこれらの技術サポートを提供し、共同実験・共同開発などのプロセスで最適な製造条件を決めています。(車種だけでなく北米向けか国内向けかにより変わるほど一品生産に近いものです。 一般向けに出荷するJIS規格の鋼材とは全く別物なので、韓国台湾中国の製鉄所のJIS規格品を使って車や冷蔵庫を作れるわけでは有りません。(jis規格は機械強度と寸法しか規定されていないので素性がわかりません) 中小企業は工業試験場や技術コンサルタントなどを活用する、鋼材問屋に相談するなどしか道がありません。
お礼
回答ありがとうございます。 スタンダードがないというのは分かりますが、圧延をすることによって、どういう要素が変化する可能性があるのでしょうか? その変化する要素の中で、まず第一に挙げられ重要と位置付けられるものは何でしょうか?それともそういうことは千差万別で、優先順位などはつけられないのでしょうか?