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マルクスの "alinated labor" "alien power"
現在アメリカの大学の講義でマルクスを読んでいますが、上の概念がいまいちわかりません。 "division of labor"などとは違うのでしょうか。アメリカにいるために、日本語訳等もわからないで、困っています。 簡単で結構ですので、どなたかアイデアがありましたら、よろしくお願いいたします。
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では、私の所感で、分業批判を述べてみようと思います。 ――専門家の方が答えてくれると良いのですが…。 分業化というのは、資本家が、複数の労働者を抱えて、産業の合理化を図って行うものであり、分業化の結果、労働者は単純な労働に従事するだけ、いわば機械の一部のような存在になってしまう。 これは、労働の疎外とも関連するかと思います。 マルクス主義では、労働による生産物の価値は、労働時間に等しいと見なされます。 ――例えば、一人の労働者が8時間労働して作った生産物1つと、1時間で作られる生産物8つ分は等しいことになります。 よって、産業の合理化により、一つの生産物を作る時間がどんどん短縮されると、それだけその生産物の価値が低くなることになります。また、合理化された分だけ余剰の生産物を作ることができるようになります。 本来、労働者が必要な分だけの生産物を得て生活する自給自足のような社会を理想とするマルクス主義では、余剰の生産物を得る必要はありません。 しかも、この合理化により、前述のように、生産物の価値が低くなり、それを生みだす労働者の労働価値も貶められることになります。 また、余剰生産物は、資本家の利潤になり、資本家は、ますます産業の合理化、すなわち労働の価値低下を進めることになるという問題が生じます。 以上のように、資本家の利潤追求の手段になりさがってしまい、労働者の自己実現が不可能になる(疎外化が進む)という点で、マルクスは分業を批判しているのだと思います。 私の所感はこんな所ですが、あまり自信がありません。
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- vipula
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補足: さきほどの答えは、あくまでマルクスの理論です。「なぜそうなのか」と言う論理の整合性を求めても意味がありません。マルクスは、資本主義社会における「労働者」と「労働」をそのように見なしているということです。
- vipula
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このような意味だったと思います。 労働とは、労働者の自己実現の場であり、自己実現には、労働者が生産物を受け取ることを含む。資本主義社会では、その生産物が資本家の手に渡り、労働者は受け取れないので、労働者は「生産物から疎外」されることになる。 また、生産物を受け取れないならば、労働者にとって、労働は自己実現ではなく苦痛となる。すなわち、労働そのものが外的なものとなり、労働過程における「労働の疎外」が生ずる。 三番目に、人間は、類的な存在であり、労働は、人類という類に加わる、つまり社会に加わり自己実現する手段であるはずなのに、それが単なる生きるためだけの手段になりさがり、「類から疎外」されることになる。 最後に、資本主義社会は、個人が個人を道具にする社会なので、人間が「人間から疎外」されていることになる。 といった趣旨です。 検索エンジンで、「労働」「疎外」をキーワードに検索して見て下さい。
- vipula
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alienated laborは「疎外された労働」でしょう。 …資本主義社会では、労働者は、労働の成果(生産物)を自分自身のものにすることができないので、「労働が疎外されている」というマルクス種主義の考えのことでしょう。 alienn powerも、同じ文脈でしょう。
補足
早速のご回答ありがとうございます。 意味が多少曖昧になっているので、確認させてください。 …資本主義社会では、労働者は、労働の成果(生産物)を自分自身のものにすることができない((1)なぜできないのですか??←Division of laborによるものでしょうか?)ので、「労働が((2)何から?)疎外されている」 以上、2点もしよろしければ、お願いいたします。 おこがましくて申し訳ありません。
お礼
的確なご回答ありがとうございました。 検索もやってみたのですが、 日本でもかなりのマルクス研究がされているのですね。 とても参考になりました。ありがとうございました。 もう少しだけ回答を待ってから、 締め切りたいと思います。 もう一つ最後に(またおこがましいのですが) マルクスの分業論批判等に関しまして、 アドバイス等ありましたらお願いいたします。 (検索や、vipulaサン個人の意見でもかまいません。)