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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:「生物と無生物のあいだ」のシェーンハイマーの研究は本当か?)
「生物と無生物のあいだ」のシェーンハイマーの研究は本当か?
このQ&Aのポイント
- 「生物と無生物のあいだ」のシェーンハイマーの研究について、福岡伸一さんの記述によれば、重窒素ラベルしたロイシンを投与したネズミの実験で、重窒素が他のアミノ酸の窒素にもみられたとされています。
- この研究結果について、他の研究でも確認されているのか疑問が持たれています。また、重窒素だけが遊離して別の窒素と置き換わるということを言いたいのかと考えると、アイソトープラベルした研究が成り立たなくなる可能性があります。
- 一方で、アミノ酸の側鎖部分だけが分解され体内において再構築することができれば、この実験が成り立つ可能性があるとも言われています。ただし、アミノ酸の共有結合を切断して結合し直すことは容易ではないため、実現可能性には疑問が残ります。
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質問者が選んだベストアンサー
>「重窒素ラベルしたロイシンを投与したネズミの実験で、重窒素がロイシンだけでなく他のアミノ酸の窒素にもみられた」というものがあります。 このこと自体は、Schoenheimerの実験での新発見ではなく、不思議でもなんでもないです。 生物にはトランスアミナーゼ(アミノ基転移酵素)があり、既存のアミノ酸からアミノ基を、例えば糖代謝の中間産物のピルビン酸、オキサロ酢酸、ケトグルタル酸に転移して、それぞれアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸にします。さらに、これらのアミノ酸は他のアミノ酸合成の前駆物質ともなりますから、アミノ基転移系は、非必須アミノ酸(栄養として摂取しなくても体内で合成できるアミノ酸)を生成するのに重要な役割を果たしているといえます。 もちろん、脱アミノ反応で生じたアンモニウムが排出されずに何かしらの同化作用に使われれば、アミノ酸に限らずいろいろな物質に窒素は転移するでしょうけれど、アミノ酸からアミノ酸へというなら、ほとんどがアミノ基転移の結果という理解でいいと思います。 生化学の教科書によると、Schoenheimerの実験の意義は、成長の終わった、いわば完成された組織・細胞であっても、タンパク質の同化作用は継続しているということ(それまでは、細胞が成長を終えると、新たにアミノ酸を取り込んでタンパク質を合成することはないと考えられていた)、いったん出来たタンパク質も分解され新しく合成されたものと置き換わっていくこと(タンパク質の新陳代謝)を初めて明らかにしたというところだそうです。
お礼
トランスアミナーゼ! なるほど、そうだったんですね。 とてもすっきりしました。ありがとうございました!