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「越ゆる」と「越える」の異差は?
ボクがわかってるんだぞ?あの中国人です。 今日、日本語の歌「出征兵士を送る歌」を聴く時では、「越ゆる勝利の幾山河」と聞こえた。 「越える」しかわからないよ。 お願いします!!
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越えるの古い形は「こゆ」でした。八世紀の文献には古由(こゆ)とかいてあります。活用の形は下二段と呼ばれました。その意味は母音がウ段(こゆ)とエ段(その他の活用形)の二つの段にあるという意味です。 現代日本語では古語の二段活用の動詞は一段になりました。「こえる」はその例です。越える、のほか越えない、越えます、皆エ段の一段だけです。 この「こゆ」から「こえる」に変わる途中で、「こゆる」という擬古文の形が作られました。同じような理由で「見ゆ」から「見える」に変わり、「見ゆる」といういわば現代の人にも分かるが、何か古めかしい感じを与える形が出来ました。 ですからあなたの言うように「越えるしか分からない」人もいますが日本語の古い形への橋渡しとしては便利な形です。「出征兵士を送る歌」は半世紀以上も前の歌ですが、そのころは歌詞は文語を使うものだという考えがあって、こういう擬古体が使われたのでしょう。 でご質問ですが、意味は「越ゆる」も「越える」も同じです。ただ「越ゆる」の方が古い感じを与えるだけです。
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