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半導体レーザの温度特性

学校の実験で半導体レーザ(FPレーザとDFBレーザ)の閾値や波長、微分量子効率が温度に依存するということを知りました。 温度を上げていくと、閾値は大きくなり、波長は長くなり、微分量子効率は低下しました。 しかし、なぜこのような結果になるのかいまいちよく分かりません。 温度が高くなると、エネルギーバンドや注入キャリアなどはどのように変化しているのでしょうか??

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  • semikuma
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回答No.1

半導体のバンドギャップは、一般に温度上昇によって小さくなるので、発光波長は長くなります。 その温度依存性は材料により、逆に大きくなるものもあるので、注意が必要です。 レーザやLEDでは、電子と正孔が再結合することで発光します。 これは、底に穴の開いた皿にピンポン玉を入れて揺すったとき、玉が穴に落ちたときに光として出てくると考えればイメージしやすいでしょう。 レーザでは、ダブルヘテロ構造によって皿のふちを高くした箱にすることにより、外に漏れ出す玉よりも、穴に落ちる玉の割合を多くしています。 また穴から落ちてくる玉を、そのままの位置でもう一度箱に戻すことによって、光を増幅します。 さて、電子や正孔のエネルギー分布は、温度が高くなるほど、高いエネルギーのものが増えてきます。 これは、ピンポン玉を入れた箱を上下左右にランダムに揺するとき、揺すり方が激しいほど、高く飛び上がる玉が多いことに相当します。 そして箱のふちを飛び越えて、外に漏れ出す玉の割合が増えてきます。 従って、温度が高くなるほど量子効率(注入電子に対する出力光子の割合)は低下し、閾値は増加するし、微分量子効率(注入電子の増加量に対する、出力光子の増加量の割合)は低下します。

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