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水道水、精製水などはRNaseを含んでいる?
化学実験で、DEPC処理水をよく用いると思うのですが、これは、水道水、精製水などがRNaseを含んでいるからという理解であっているのでしょうか? また、水道水などがRNaseを含んでいるのは、殺菌のために入れられているからという理由なのでしょうか?
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- Mr_Spock
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RNaseは生物が豊富に持っているので、細菌や真菌(カビや酵母など)でも混入すればたちまちRNaseがコンタミします。微生物は水のあるところで繁殖しやすいですし、環境中にも豊富ですから空気中に飛散しているものが落ちて混入することがあるやもしれません。 そもそも水道水でRNAを扱うこともないですが(その他、ほとんどの実験でもそうですが)。手元に送られてくるまでにどんな状態の配管を通って、何が起こっているのか、何がコンタミしているかわからないもので、再現性が求められる科学実験はしません。極端な話、ビルディングなどでは屋上の貯水タンクにいったんためてから給水されていますけれど、そこに有機物が混じりこんだり、生物が繁殖していたり、ないわけではないです。また、カルシウムやマグネシウムは確実に入っていますが、こいつらは触媒となってRNAの分解を促進します。 milliQなどで精製した水は、装置の状態が、保守がよければRNaseフリーです(milliQでは、確実にRNaseフリーにするために、くみ出し口につける別売りのアタッチメントもあります)。しかし、これもいちいちRNaseフリーかどうか確認しながら使うわけではないのでコントロールがききません。もし流路や取り出し口に汚染があったとしたら、、、、。DEPC処理は、自分の手で確実にRNaseをコントロールするための手段の一つです。 市販のヌクレアーゼフリー精製水(メーカーで品質をコントロールしている)を買って使うというのもよい方法です。
- otx
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>少し違います。最初から含んでいる、というよりはあとあと混入したRNaseが働かないようにDEPCを入れています。 これは違うと思います。 通常、DEPC水を作製する場合には、DEPCを混ぜて放置した後 オートクレーブを数回することによってDEPCを分解、除去します。 なので、後々混入してくるRnaseに対抗するためではありません。 (オートクレーブをしないでDEPC水を使用するなんて人体に危険だし、 RNaseのが失活するくらいですから、その後いかなる酵素反応も出来ません。そもそも聞いたことないです。) >水道水、精製水などがRNaseを含んでいるからという理解 「含んでいるかもしれないから」という理解でいいかと思います。 精製水というのがミリQ水などの超純水とか等でしたら、 フィルターでRNaseなどは除去されています。 しかし、私はメーカーに問い合わせたことがありますが、 「水の出口が汚染されていないなら」ということをメーカーは言っていました。あたりまえの心配です。 また、水道水がRNaseを含んでいない、とは誰も言い切れないと思います。 そんな危ない可能性を残したまま実験する人はあまりいないかと思います。 また、No2様のご指摘の通り、操作を重ねれば混入する可能性も高まります。 なので、一応,DEPC処理するということはあると思います。 しかし、DEPC処理水は作るのが面倒だし、下手な人が作ると きちんとDEPCが除去できていないことがあったりするので、 逆転写等とやる場合とかは特に、DEPC処理せずにミリQ水などの 精製水をそのまま使う方が私は個人的には、いいと思いますが。
- Dr_Hyper
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前の方がほとんどお答えになっていると思うので一点だけ、 通常自らDEPCで蒸留水を処理する場合には、水を容器にいれるまでの過程と、容器に付着しているRNAseの除去の意味も含んでいると言われています。
- CTAB
- ベストアンサー率57% (41/71)
少し違います。最初から含んでいる、というよりはあとあと混入したRNaseが働かないようにDEPCを入れています。RNaseはどこにでもあると考えて実験を行うからです。手や空気や汚れからの混入を想定しているんです。 そして水道水にはRNaseは後添加されているわけではありません。もし細菌がいればRNaseは確実に生成されていますし、生成されれば特別は処理をしない限りRNaseは活性を維持しています。なのでRNaseが入っていることはありえますが、入れてはいません。また水道水はかなり殺菌性が高いので、RNaseの混入量はものすごい低濃度だと思います。 また精製水はRNaseは除去されますので、RNaseは入っていません。逆浸透膜で確実に除去されます。