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ウエスタンブロットについて
タンパク質の変異が起こったものと正常のものについてウエスタンブロットを行った場合の質問なのですが、 (1)結果で正常のタンパクでバンドが出た分子量よりも大きい場合と小さい場合ではタンパク質の遺伝子にどのような変異があると考えることができるのでしょうか? (2)また変異タンパクでバンドが出現していない場合には変異によって目的部分が消失したという解釈でよいのでしょうか? (3)さらに同時にノーザンも行っている場合はRNAからタンパク質への翻訳過程に異常があるかどうかを見るために行っているという解釈でよいのでしょうか? ウエスタンブロットなど勉強するのにお勧めの本など教えていただけると助かります。よろしくお願いいたします。
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こんにちは。 質問のイメージが沸かないため適切には答えにくいのですが、頑張ってみます。 仮定の「たんぱく質の変異が起こった、、、」の意味が曖昧です。たんぱく質に変異があるとした根拠は何ですか? (1)何かの抽出液をSDS-PAGE後に膜に移して抗体で検出ということですね。遺伝子の変異によって様々なことが起こります。思いつくものをいくつか列挙します。 ・アミノ酸組成の変化により、移動度が変化した(酸性および塩基性アミノ酸の比、プロリン等の構造上影響があるもの等) ・糖鎖の付加、アセチル化、ユビキチン化等の修飾状態が変わったり、プロテアーゼ等での切断されやすさが変化した ・スプライシング部位が変わった、ストップコドンができた、フレームシフトがおきた (2)抗体の種類にもよります。モノクローナル抗体だけだと特に危険です。目的部分が消失した可能性もありますが他にもいくつか可能性がありそうです。多くは原因を特定するに他の実験が必要となります。 ・一度はたんぱく質の一部として抗体認識部位が存在していながら、細胞内ですぐ分解されている ・ゲルから膜に転写されていない ・そもそも泳動サンプルとして可溶化されていないなど、SDS-PAGEが出来なくなっている ・一度はたんぱく質の一部として抗体認識部位が存在していながら、サンプル調整中に分解、沈殿等で消失した (3)ノーザンブロットではmRNAの大まかな量とサイズを確認できますので、ある程度の正確さが確保され、また発現臓器の確認などを適切に行っていれば、翻訳以後に異常があると判断して良いと思います。 思いつきの乱文ですが、ご参考までに。 それと勉強の本ですが、簡単な本(入門書や実験手引書の類)を大学の生協等で立ち読みして、わかり易いと感じたものを1-2冊理解できる範囲で読んでから英語等の専門書(個人的には英書のcurrent protocolとmolecular cloningでしたが今はどうでしょう?)に進んでみては? あと以下のサイト(東京大学生化学教室実験プロトコール集)もお勧めです。