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時効延長と遡及処罰の関係
- 時効延長による法改正において、遡及処罰の禁止に抵触する可能性があるため、既に発生していた未解決事件には延長後の時効は適用されない。
- しかし、時効が完成している事件において、真犯人が法改正(時効延長)前に見付かった場合、その真犯人を処罰することはできるのか、法改正(時効延長)後に真犯人が見付かった場合は処罰できるのか、現行でも時効が完成していない事件において真犯人が見付かった場合は処罰できるのかは疑問となる。
- 以上の問題については、法律の専門家の意見や最新の判例によって異なる解釈がある可能性があるため、具体的な事例によって解決の可否が判断される必要がある。
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遡及適用の可否は憲法第39条の主旨に沿って判断するのが至当です。 憲法第39条は、行為時に適法であったことを事後法で罪に問うことを禁じる主旨です。これは、法に対する信頼の原則でもあります。 しかるに、時効の延長とは、行為時においても違法であった事柄について、その刑事政策的にどこまで公訴権(公訴責任)を司法行政が負うべきかということです。 したがって、公訴時効の延長は憲法第39条に抵触するものではなく、行為時の時効期間を適用しなければならないものではありません。 1・2は、既に時効が完成して、公訴権が消滅したことを前提とする事実が確定した後なので、それを覆すことは法的安定性を損なうことになり、許されないと思います。 しかし、3は処罰できます。 以下は余談です。 そもそも、時効延長(殺人罪については時効廃止)の検討は、これから起こる事件について論じているわけではありません。 重大犯罪の増加と科学的証拠収集力の強化という、既に現在認識できる事実を鑑みて、時効延長(廃止)が妥当ではないかと考えているのです。 これまでの犯罪検挙率をみても、公訴時効の対象事件はごくごく一部です。検挙される割合の方が圧倒的に高いのに犯罪抑止は十分とはいえません。 既に引き起こされた事件が未解決のまま雲散霧消してしまう方が犯罪行為の軽視につながります。 昨今は自暴自棄的な犯罪、半ば自殺願望(死刑志願)のような犯罪者が目に付きます。このような犯罪者にとっては、そもそも時効など利用する気もないので、犯罪抑止効果は全く無いことになります。
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- ryuken_dec
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専門家ではないが、1,2は処罰できたら問題ではないか。 時効成立後なので、周囲の人間に犯罪行為を話している可能性がある。それで起訴されて処罰されるのはだまし討ちに近い。 3については意見が分かれているようなので、一般論も難しい。
- akak71
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1,2,できません 3 多数説では、できないと考えています。 法務省では検討中とのことです。結論を出していません。 過去の改正では、犯罪時点の時効期間を適用したはずです。(不確実) 量刑が重くなったときは、犯罪時を基準としていました。