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AMラジオで上と下を使わないのはなぜですか?
AMラジオでは包絡波を用いて信号を送りますが、 このとき電圧ゼロを境目としてプラス側とマイナス側で別で信号を乗せることが出来るはずです。 こうすれば同じ周波数帯域を使っても2倍の信号を乗せることが出来ると思うのですが、なぜこのようなことをしないのでしょうか? 単純に互換性の問題なのでしょうか?
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アマチュア無線の場合、搬送波にバイアスをかけて、搬送波の少し上にUSB(上側側波帯とその間にLSB(下側側波帯)を置いたと思います。 |(搬送波)・・・・LSB:USB| |← →| チャンネルに割り当てられた周波数帯 LSB+USBだけだと確かに周波数帯が2倍になりますが,搬送波まで含めるとそうでは有りません。搬送波と側波の全体が割りあてられたチャンネルの周波数帯に収まるようにしていたと思います。割り当てられた周波数帯を2チャンネル分に使うわけで電波の有効利用で有ったはずです。(交信のとき、同じ周波数を使ってもUSBを使うかLSBを使うかを交信者同士で決めておく必要が有りました。)アマチャ無線では送信電力の節約・効率化が目的で、ステレオ化は意味がなかったのですが・・・搬送波を使わずLSBまたはUSBの片側のみを使って送信電力を節約する技術まで有りました。ただ受信機側で搬送波を内部発信させる必要が有ったので機械が高価になってしまって・・・ AMステレオ方式は「独立SSB」という方式で可能です。通常のAMは上下同じ波形を載せていて、その包絡波を整流・検波回路で取り出しています。上下対称の情報を送っています。これを上下違う情報にしても全体としての周波数帯は2倍にはなりません。周波数帯は同じですみます。同じ周波数帯のLSB、USBに独立の音声を乗せることは可能で、実際に今でもローカル局でAMステレオ放送として行われている地域があります。 しかし、(1)「電波法上全国一斉放送は同一電波方式でないと認可が下りない」ために、全国一斉放送をステレオ化しようとすると第1・第2のNHKラジオ放送局とは別の放送局(NHK第3放送!!)を作り、別番組を編成する必要が有ったので、NHKが参加しなかった。それでステレオ放送を行ったのはローカル局のみだった。(2)またAM放送を聴く層は高齢者が多くステレオ放送や音質への関心が低くステレオ放送への需要は少なく、そのため(3)受信機が普及せず安くならなかった、と普及しなかった理由がまとめて有りました。現在は受信機もネット通販等でないと入手できないというのが実態のようです。(Wiki:AMステレオ放送、SSB参照)
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- mtaka2
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回答1・回答3は質問内容を誤解しているようです。 SSB(USB/LSB)は、「周波数帯域(スペクトル)」で見て、搬送波の上下に広がる信号のうち、片方だけを送信する方式です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8C%AF%E5%B9%85%E5%A4%89%E8%AA%BF#.E6.8A.91.E5.9C.A7.E6.90.AC.E9.80.81.E6.B3.A2.E5.8D.98.E5.81.B4.E6.B3.A2.E5.B8.AF.28SSB.3B_Single_Sideband.29 SSBの場合も、振幅波形で見た場合には上下対称になります。 回答2で答えられていますが「振幅を上下非対称にする」と、周波数領域で見た場合「直流成分」が乗ってしまいます。 (たとえば、プラス側の包括線はそのまま、マイナス側を0にしたような信号を考えてください。そういうプラス側にのみ振れる信号は、「その振幅の半分の電圧の直流」と「その振幅の半分の交流」を足し合わせたものになります) つまり、「包括線の上下を非対称にする」ということは、「帯域幅を広げる」と同義なのです。 (たとえば、位相変調は「振幅幅」「周波数」どちらもも一定な変調方式ですが、位相が切り替わる境目では、振幅の上下の不均衡が発生します。 そして、それが原因となって、位相変調の信号帯域幅も、搬送波から上下に広がることになるのです)
- ichiro-hot
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●振幅変調であっても技術的には可能。片側搬送や両側波帯搬送はAMステレオ放送・アマチュア無線で実際に使われている。技術的には十分可能。 技術的には可能でも、(1)このような工夫では単に情報量が「2倍」になるだけであまり効果がなく、(2)AMはデジタル化にはマッチしなかった。この2つの理由から実用化しなかったのだと思いますが・・・。(AMは低い周波数を使ってる分、遠くまで飛ばせるので、少ない放送局で広範囲に電波を飛ばせるので、災害時などの緊急事態とかには必要なのかもしれません。) ●この30年間ぐらいの間、電波技術の発達はものすごいスピードで発達したのです。700~1600kHzぐらいまでがラジオ波ですが,70MHz~80MHzのFM放送各局の開設は1965年ごろ。テレビの4~12チャンネル(~400MHz)は1970年ごろ。その後UHF(~800MHz)、1980年ぐらいからPHS(~800MHz)、携帯(1.2GHz)、そして最近の無線LAN(2G~)なんか・・・・ ※k(キロ)=1000,M(メガ)=1000000,G(ギガ)=1000000000 例えば人間の声は20khzぐらいの幅が有れば十分すぎるくらいで、それを送るために必要な電波の幅は限られています。ところが、このようにどんどん高い周波数の電波が使えるようになっていくと、搬送に使う電波の周波数が10倍になれば使える電波の幅も10倍になって,送れる情報量は10倍になります。使える周波数を高くするほうがより効果的であったために、狭い領域の周波数帯を使い切るための技術はあまり発展しなかった。 この40年間ぐらいで,『高い周波数の電波を使うことができるようになり,情報伝達力は10000倍ぐらいになった』ことがわかります。伝達力を2倍にする技術は問題にならなかったのでしょう。もう1つは『コンピュータ技術の利用によるデジタル伝送の技術』ですね。アナログのデジタル化がもう1つの発展でした。AMはその技術にマッチしませんでした。 ● 私はアマチュア無線をやってましたが・・・振り返ってみます。 (1)144MHz帯で1/4波長アンテナが50cmになって車にアンテナが簡単に取り付けられるようになって爆発的にアマチュア無線が普及したのですけれど、その2mバンドといわれるところは使える周波数帯が『50チャンネル』ぐらい有りました。 (2)400MHzになってハンドトランシーバー(アンテナ長は10cmぐらいになりますからね)が流行って、『200チャンネル』ぐらいが使えるようになりました。SSBが使われたのはこのころまで、しかもアマチュア無線をやっている人の多かった都会部でお互いの混信を避けるのが主な目的でした。 (3)ところが800MHz帯になったときに、無線機同士で交信する周波数を決めるのに空いたチャンネルを探して手動で周波数切り替えを行っていたのですが、それがコンピュータの導入で自動化され、しかもそのチャンネル数も『400』ぐらいになりました。機械に操作を任せればよくなったのですね。 (4)それで「市民無線」・「パーソナル無線」といい、機械を購入するときに許可をもらえば誰でも電波を使えるようになりました。パ-ソナル無線の時代にはモラルが落ちていろいろ問題が起こってます。(アマチュア無線は試験を受けて免許を取らなければならなかったので、このころからアマチュア無線は廃れ始めます・・・) (5)800MHzではアンテナが5cm程度になり、大きかった無線機本体の小型化が進んでPHSができました。このころはアンテナに飾りをつけたりしておしゃれをするのが流行しましたね。話すときにアンテナを伸ばしてるのがこの時代です。 (6)1.2Gあたりからアンテナが3cm以下になって『携帯』の幅より短くなり本体の内部に収まって無くなります。 (7)(5)(6)のころからコンピュータ技術が普及し始め、デジタル搬送が主流になったことがあります。デジタル搬送では同じ周波数でも波のデータを何個かおきごとに取り出すことができるので、もっと効率的にデータの伝送が可能になったので、飽和することはまず考えられません。PHSや携帯では同時に何人電話を使ってもチャンネルが飽和してしまうようなことはなくなってますね。 (8)ワンセグというのも大量の情報を必要とするハイビジョン放送用の周波数帯の1つ=「1つの放送チャンネル分」を使っているからつけられた名前。従来の放送の情報量であればハイビジョン用の周波数帯1個分で10個分ぐらいは簡単に送れるというわけです・・・・ 使える電波の周波数が頭打ちになったり、そのような電波を使うことが人体に影響を与えて使えなくなったりすれば、低い周波数を有効に使う技術として問題になるかもしれませんが、デジタル搬送にはまだまだ工夫の可能性があります。AM波の「振幅」に情報を載せるというのはよほどのことでしょう。
- take0_0
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結論から言うと出来ません。 振幅を変調するのですが、直流成分をカットしますので、おっしゃるような状態には成り得ません。 空間に飛ばす時点で直流オフセットを再生するのは無理です。出来たとしても、別の情報を重畳する必要が出ます。そうするくらいなら、その情報として別の信号を乗せた方が良いですよね?
- ymmasayan
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> こうすれば同じ周波数帯域を使っても2倍の信号を乗せることが出来ると思う おっしゃるとおりです。 > なぜこのようなことをしないのでしょうか? 別々の放送局で行うのは難しいです。特に送るほうが。 受信は何とかなるでしょう。 1つの放送局でAMステレオをやる方式の一つとしては存在しています。 > 単純に互換性の問題なのでしょうか? 上に述べたように仮に2局で周波数共用が出来たとしても互換性の問題も大きいでしょうね。 今あるラジオは全部使い物にならなくなります。 余談ですが短波帯では上、下というのではなくSSB(単側波帯)放送と言うのが有ります。 これは中波AM放送の1局分の周波数幅で2局+αの放送が出来ます。 将来技術進歩で中波帯でも行われるかも知れません。