始めまして。できるだけ丁寧に説明したいと思います。
まず、「although」ですが、これは従位接続詞ですので、原則として「節(文)」を導き、従属節を構成します。例外的に、分詞構文で意味を明確にするため、分詞の前に従位接続詞を使用する場合もありますが、この文の場合、従属節中の「the action」は主語と解することができますので、原則どおりです。
次に「receive」は、他動詞で、固い表現ですが、意味、用法は、
(手紙・電話など)を受け取る, (情報など)を受ける (from)
I received a letter [call] from Tom yesterday.
昨日、トムから手紙[電話]をもらった
The company receives frequent complaints from customers.
その会社は、顧客から頻繁に苦情を受ける
「widespread」は形容詞で、
広く行き渡っている, 普及している; 広範囲にわたるという意味で、
the widespread use of English(英語が広く使われていること)
a widespread belief (広く受け入れられている考え)
cause widespread damage (広範囲に被害をもたらす)
したがって従属節中は、以下のようになります。
Although(従位接続詞), the action(主語), received(動詞), widespread(形容詞), criticism(目的語), from the international community(副詞句;receiveにかかる)でSV0Mの第3文型です。
次に主節を見てみましょう。
「argue」は、この場合、「argue that節」で(人などが)(理由を挙げて)…だと主張する, 論じるという意味です。that(接続詞)以下が「argue」の目的語です。(SVOの第3文型ですね)
that(名詞節)の中味は,shellingが動名詞(主語)で「the suspected terrorist camp」が動名詞の目的語になっています。したがってSVCの第2文型ですね。
以上のように、英語の構造としては、標準的な高校英語のレベルです。しかし、この文だけを正確に訳すことは、至難の技です。何故ならば、「although」で始まることからわかるように前後関係により、「the action」が具体的にどのうような行動なのか、「shelling the suspected terrorist camp」なのか、武力行使ではなく、別の「the action」なのか、また、米国政府の「action」なのか、イスラエルの「action」なのか不明です。このような前後関係のコンテクストにより、widespreadの訳し方、was simply a matter of expediencyの訳し方が微妙に変わってくるからです。(自国の行為を正当化するのと、同盟国の行為を正当化するのとでは、論調に温度差が出てくるでしょう。そこをどう理解し、表現するかが英文和訳を越える鍵となります。)したがって、また、「the action」の「the」は、単に修飾されているかで決められるのではなく、全体のコンテクストによって限定された「the」です。
私なりに推測して、アフガンとパキスタンの国境で、米国を中心とするISF(International Security Force)が、タリバンの巣窟となっているパキスタン国内の山岳地帯を攻撃し(主権侵害)、一般市民が巻添え(ジュネーブ諸条約違反)という国際社会の批判に米国政府が反論したもの、という訳にします。
参考訳:
その攻撃は広く国際社会から批判を受けたが、テロリストの駐屯地と疑われる場所に砲撃を行うことは全く適正なことだ、と合衆国政府は主張した。
直訳:
その行動は国際社会から広範囲にわたる批判を受けたが、テロリストの駐屯地と疑われる場所に砲撃を行うことは単純に適正さの問題である、とワシントンは主張した。
参考になれば幸いです。
お礼
argue,receiveの動詞のご説明までありがとうございます! 文の構成要素も明確に示してくださり、とてもわかりやすかったです。英文のご説明もわかりやすかったです。campという単語の意味なのですが、a permanent place where soldiers live or train: (oxfordより)、この意味であっているのでしょうか?ごめんなさい。英文はこれで全てなのです。この問題の英文は単語力を問うだけの問題なのです。国際情勢、政治情勢にお詳しい専門家からのご意見が聞けて嬉しかったです。