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Thatで始まる強調構文?
自分が乗ろうと思っていた電車が間一髪で間に合わず行ってしまった際に、 Was that the train to [場所] that just left? と人に尋ねる場合、文法的に考えて、この文はいわゆるThatで始まる強調構文と考えて正しいでしょうか?
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当然の疑問で、私もかつてNHKラジオの英会話講座で次のような英文に接したときに同じ疑問を抱きました。 That’s a nice tie you are wearing. (和訳は、「素適なネクタイをおめしですね」くらいであったように記憶しています) a nice tieのあとにthatは現れていませんがthatがあってもいいわけですが、この ”a nice tie (that) you are wearing” はいわゆる限定用法のthat関係詞節と考えるとなんか変だな、と直感的に感じたのです。 ● 結論から言えば、件の英文はThatで始まる強調構文の一種と考えてもあながち間違いとも言い切れないように思います。 (1) そもそも、いわゆる強調構文(専門的には「分裂文」)といわれるIt is ~that …のパターンのitは、一般的にはあくまで形式的で意味のない無色透明なものであるとされていますが、このitも実はいわゆる「それ」という日本語のニュアンスを含んだものだからです。このitが単に場所ふさぎの、無内容なものではなく、itの指示するものは場面または文脈からすでにわかっているものでなければならない、という趣旨のことを世界的に有名な英語学者Bolingerも述べています。 (2) 情報の配置という観点からすれば、この構文It is ~that …はそもそも分裂文といわれるように、~の部分に新情報を置いて焦点化し、…の部分では原則的には旧情報的なものを持ってきてトピックである主語(この典型的なパターンではit)を補足する役割を果たすという機能を果たしています。 ということは、itの位置により指示性の強いthat、heなどが用いられる場合、つまり ・ That is ~that … ・ He is ~ that… のパターンも、一種の強調構文と見ることができるということになりますね。 例えば、次の例文をご覧ください。 1. (No,) that was the Doctor I was speaking to. (いや)あれは医者だよ、私が話しかえていたのは) 2. That’s really good papier-mache bowl that you’ve got there. (それって、ほんとに素的な紙張子のボウルだわ、あなたがお持ちなのは) 3. He was a real genius that invented this. (彼は本物の天才だった、こいつを発明したのは) (3) このような見方を、著名な英語学者、安藤貞雄氏は著書『現代英文法講義』のp.772-773で詳しく述べています。 (この本については、→ http://www.amazon.co.jp/%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E8%8B%B1%E6%96%87%E6%B3%95%E8%AC%9B%E7%BE%A9-%E5%AE%89%E8%97%A4-%E8%B2%9E%E9%9B%84/dp/4758910219)
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- P-Tech
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to[場所]は、先回答者のアドバイスを入れて、仮にfor Tokyoにして考えてみましょう。 まず、質問にある例文は、どこかのテキストに載っていたものでしょうか? 少し不自然な気がします。 > Was that the train for Tokyo that just left? これを肯定文に直してみると、 That was the train for Tokyo that just left. あえて和訳すると、 「あれは、たった今出発した東京行きの電車だった」 となります。間違いとは言いませんが、何か違和感がありませんか? ここは、 「たった今出発したあの電車は、東京行き(の電車)だった」と考えて、 That train that [which] just left was for Tokyo. とする方がピンと来ますが。 これを疑問文に戻すと、 Was that train that [which] just left for Tokyo? [たった今出発したあの電車は、東京行きでしたか?] となります。 「たった今出発したあの電車こそが、東京行き(の電車)だった」と強調したいのであれば、 It was that train that [which] just left that was for Tokyo. ちなみに、最後に出てくるthatが、Itに対応するthatです。 これを疑問文にすると、 Was it that train that [which] just left that was for Tokyo? あまり見た目にきれいな文ではありませんね。thatが3回も出てくるので。せめて関係代名詞を[which]に変えれば、2回で済みますが。 へたくそな説明で申し訳ありません。質問者の例文が、何を表現したいのか(どこに力点を置きたいのか)によって、英語表現の選び方が変わるということを言いたかったのです。 いずれにせよ、「Thatで始まる強調構文」というのはありません。強調構文は、必ず、It…thatの形をとります。先回答者のいうとおりです。
お礼
お礼が遅くなってしまい申し訳ございません。 ご回答大変にありがとうございました。 >質問者の例文が、何を表現したいのか(どこに力点を置きたいのか)によって、英語表現の選び方が変わるということを言いたかったのです。 まさに、おっしゃるとおりですね。 表現は、話し手の意識の問題と、聞き手との間のコンテクストによって変わりますよね。 本質的な部分のご指摘、大変に感謝です。
- toko0503
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強調構文というのは、一般にitで始まり、 「It~that…の強調構文」と言われます。 なので、この文を見る限り、that は「あれは」という指示代名詞 のように思いますよ。ちなみに 「あれこそが、ちょうど今出てしまった○○行きの電車ですか?」 と強調したい場合は Was it that train for ○○ that has just left? となると思われます。 ( ○○行きの電車は train *for* ○○ ) 参考までね。
お礼
お礼が遅くなってしまい申し訳ございません。 ご回答大変にありがとうございました。 日本の英語学習者が言うところのいわゆる「強調構文」の形式が、一般には「it~that・・・」の形式である点、ご指摘ありがとうございます。そういう意味では、質問の文はこの”型”ではないですね。 また、「train for 行き先」のご指摘、大変にありがとうございます。 たぶん 「train to」でも良いとは思うのですが、これは話し手の意識の問題でしょうかね。forは「そっちの方面」で感じで、toの場合はその行き先への到着を強く意識したニュアンスが出るのかも知れません。
お礼
お礼が遅くなってしまい申し訳ございません。 ご回答大変にありがとうございました。 頂いたご回答で非常にすっきりしました。 同じような疑問を持った方がいらして、少しうれしくもなりました(^^) 私、初歩的なところを間違っていました。 (2)でのご説明のように、「It is ~that …」 の・・・の部分はitに掛かっているんですよね。そして、野暮ったいthat・・・以下を後ろに持ってきて、強調したい ~部分を際立たせると。私、thatは直前の~に掛かっているとずっと勘違いしてました、、、、 (3)の本、買います! 大変にありがとうございました。