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水素吸蔵合金

水素吸蔵合金においての水素吸収速度とは金属中の拡散運動と違うものでしょうか?

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回答No.2

水素ガスは分子が金属表面で原子に解離し、金属中に侵入して拡散して行きます。水素の吸収速度は、金属中の拡散速度のほかに、このような表面での解離反応速度も効いてきます。さらにエンタルピー変化とエントロピー変化から考えて、水素化によって合金が発熱する結果、平衡水素圧が高くなって解離反応と拡散反応の速度が変わっちゃいます。高温で、全体の速度が早くなる場合も遅くなる場合もあって、どこかに最適温度があると言われてます。 物理学的には水素濃度の低いときの拡散速度がその物性値として重要でしょうが、充填率90%まで何分とか実際に水素を貯めるとなると、発熱などを含めた工学的な意味での水素吸収速度が重要になるでしょう。 熱拡散律速反応の場合、合金自体の水素吸収速度に加えて、容器の構造や放熱システムも全体の水素吸収速度を決定する重要な要素です。

sukisukisu
質問者

お礼

最適温度があるんですか?勉強不足なのでそのへんもチェックしていこうと思います。回答ありがとうございました。

noname#160321
noname#160321
回答No.1

「水素吸収速度」には二つの意味があるので、分けて考えて下さい。 1.金属と水素から金属水素化物が生成する「化学反応速度」正しく言えば上限、つまり充分微細な金属クラスターと気体水素が接触しているときの反応速度。 2.水素が吸蔵装置の中に吸い込まれていく「化学工学的速度」。流れの乱れや温度分布なども関連します。 「金属中の拡散速度」これは難しい議論になりますが、いわゆる古典的なスピルオーバーの意味と考えましょうか。 白金やパラジウムの中を水素分子が水素「原子」に分かれて金属格子中を流れていく効果ですね。 水素吸蔵合金でも大きな効果があります。 以上、水素吸蔵合金には非常に多くの「水素の流れ」「水素と金属との結合状態」がありますので、「簡単」に示すのは結構難しいです。 20年ほど前には、一度水素を吸蔵した金属が水素を吐き出すと「金属微粒子」になってしまうと言う問題で多くの技術者が悩みました。 いまだに一筋縄ではいかない代物です。

sukisukisu
質問者

お礼

大体の流れはわかりました。ありがとうございます。これから参考書などから詳しく理解していこうと思います